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できる社員を徹底分析

できる社員を徹底分析

あなたの会社の「できる社員」には、どんな特徴がありますか?

うちで成績をあげているのは、地頭が良くてコミュニケーション能力の高い人だよ。
うちで成績をあげているのは、地頭が良くてコミュニケーション能力の高い人だよ。

できる社員とはどんな人かと尋ねると、多くの人事は上記のように「地頭がいい人」と「コミュニケーション能力が高い人」だと口をそろえていう。 だが、本当にそういう人が成績をあげる社員なのだろうか。

3社の法人営業の成績をあげている社員の資質を調べたらこんなに違った!!

「できる社員」の資質とは?そんな疑問を抱えて今回は3社の法人営業部門に依頼し、チームメンバー全員にコンピテンシー(高い業績や成果につながる行動特性)診断を受けてもらい、成績をあげる社員とその他の社員の平均を比較した。

A社A社

A社

できる社員の顕著だった資質は、「人当たり」が低いタイプ(自分の主張をはっきり伝え、自分の考える方向に持っていきたいタイプ)とオーガナイズ能力が低いタイプ(細かい計立案が得意ではないが、その場その場で対応を考えて行動ができるタイプ)ということが分かった。すでに契約検討段階にある顧客をクロージングすることがミッションの部署。相手に左右されずに自分の主張をはっきり伝え、顧客を納得させることや、顧客との会話の中で予期しない質問や要望にも、臨機応変に対応する力が必要らしい。

B社B社

B社

できる社員の顕著だった資質は、営業・交渉・調整行為に適度にストレスを感じることだった。自治体の案件は受注金額が大きく、交渉期間も長く、ミスが許されない公共事業が中心。その営業となると、摩擦を起こさず、自分の行動を客観的に見る目や相手に過度の防衛心を抱かせずに懐に入り込む能力が求められる。営業や交渉の場で相手があまりに構えてしまっては、ギクシャクしてしまう。だからこそ、相手に営業や交渉と感じさせないコミュニケーションで仕事を進めるタイプの方が、結果的にいい成績につながるようだ。

C社C社

C社

できる社員の特徴は、矢面に立つことへのストレス耐性とプレッシャーへの耐力の高さだった。感性に訴える広告メッセージの企画制作の法人営業という仕事は、制作意図を顧客にしっかりと語り、時には厳しい批判を浴びても物おじせずに力強く仕事を進められるハートの強い人でなければ務まらない。プレッシャーまみれでもリスクを気にせず前に進めていける人が成績をあげているようだ。

同じ法人営業でも
求められる能力は違う

 3社とも法人営業部門が対象とはいえ、今回の調査の結果、できる社員の特徴は、各社でまるで違うことが一目瞭然だ。できる社員は、多かれ少なかれ、論理的に物事を考えたり、人とのやり取りが上手だったりするから、一般には「地頭がいい」とか「コミュニケーション能力が高い」といった言葉で評価されがちだが、その特徴を細かく分析していくと、活躍するための資質は組織風土や仕事内容でまったく違うことが分かる。

他社と入れ替えの利かない
「できる社員」

 改めて上の3社のグラフを見てみよう。例えば、ITツール販売会社A社のできる社員は、自分の主張がはっきり言え、アドリブ能力が高い。契約交渉の終盤で最後の一押しが目的の部署なだけに、相手の反応を気にせず自分の主張をはっきり伝え、顧客を説得して納得させる力が高いほど、営業成績も高くなっている。

 だが、このような人材をB社に持ち込むとどうだろう。こちらは自治体が顧客の会社とあって、摩擦を起こさず、相手に過度の防衛心を抱かせずに懐に入り込む力が求められる。それだけに、ここにA社のできる社員が入ったら、少し強引なコミュニケーションを煙たがられ、契約締結はおぼつかない可能性さえある。

 ではウェブ広告会社C社はどうか。こちらのできる社員は、厳しい批判を浴びても物おじせずに力強く仕事を進めて顧客に合意させる力があり、顧客を巻き込んでいく能力が高いが、A社やB社で成果を出している社員とはまったく違う。

 ここで面白いことに気づく。A社の「自分の主張をはっきり伝え、顧客を説得して納得させる力」も、B社の「営業だと感じさせないコミュニケーションで、相手に過度の防衛心を抱かせずに懐に入り込む力」も、C社の「厳しい批判を浴びても物おじせずに力強く仕事を進めて顧客を巻き込んでいく能力」も、本来まるで違う能力なのだが、「コミュニケーション能力が高い」とか、「顧客とのやり取りがうまい」と言えてしまう点だ。冒頭で紹介した、「コミュニケーション能力が高い」や「地頭がいい」といった評価が、いかに主観的で曖昧な基準かがよく分かる例だ。

 だからこそ、自社で活躍している社員の素質・特徴を明確化し、把握することが大切なのである。このデータを活用することで、人事評価や育成、人材配置などの面で大きな効果が期待できる。自社組織を同様の方法で分析し、採用基準に取り入れて採用した結果、チームの生産性が3倍に上がったといった事例もある。

ある企業の組織診断
(コンピテンシー診断)
導入後の
生産性の変化

ある企業の組織診断(組織体質診断)導入後の生産性の変化

※ある企業で出た実績です。効果を保証するものではありません。

組織風土とできる社員の
資質・適性をあぶり出す
ミイダス組織体質診断

41種類の項目で組織を分析

 今回の分析では、ミイダス社の組織体質診断というサービスを利用した。自社の社員に受診してもらうことで、その組織の特徴や活躍する社員の素質・特徴を分析することができる。

 その組織や社員の「パーソナリティ」「ストレスを感じやすい環境」「相性の良い上司・部下のタイプ」「マネジメント資質」など実に41種類の項目で分析し、それぞれの特徴を10段階で測定することができるので、定量的に資質や適性を知ることが可能だ。自社の社員を分析することで、この組織の特徴、言い換えれば組織風土が見えてくる。そのような風土の中で活躍する社員=できる社員の特徴も具体的な数値で定義できるのだ。

 従来のような「地頭がいい」とか「コミュニケーション上手」といった曖昧模糊(もこ)とした条件は基準が主観的で、はっきり言えば何でも当てはまりかねないことは、先に指摘した通り。だが、今回3社を分析した組織体質診断のように、多岐にわたる客観的な数値分析なら、誰が見ても明確だ。面接官によって評価が違うという不幸な事態も避けられる。

STEP 1 分析

自社の社員を分析

成績をあげる社員の診断結果を分析することで、組織の特徴および自社にフィットする人の特徴が可視化される。

STEP 2 採用

自社にフィットする人材を採用

自社社員の特徴や傾向に合った人材に直接アプローチすることで、入社後の活躍が期待できる。

診断項目は41種類

勘を確信に変える
真の適材適所の時代へ

 自社組織を徹底分析し、できる社員の資質や組織風土を見極めておくと、さらに大きなメリットが生まれる。それは、外から新しい人材を迎え入れるときだ。その候補者も同じ方法で分析すれば、自社にフィットし、成績をあげる社員になるかどうかが的確に判断できるからだ。

 「面接で良さそうな人だと思って採ってみたけれど、期待はずれだった」というような失敗を回避できるのである。なにしろ、自社で成績をあげている人材と同じタイプかどうかを客観的な数値で判断するのだから、活躍できる可能性はぐんと上がる。採用してみて、ミスマッチだったとがっかりしたり、採用してダメなら次といった無駄も少なくなる。そもそもそんなことを繰り返していたら、どれほどの損失になるだろうか。 基本はまず自社を客観的に知り、そこからあぶり出された「できる社員」の条件を候補者にも求めていくことである。

 そもそも人材採用とは、「人」を社員として迎え入れることが目的ではなく、特定の能力が必要な場に、まさしくその能力を持つ人材を配置して、成果を上げてもらうことにほかならない。「成果をあげるまでが採用」なのだ。己を知り、相手を知る。この両方の把握を追求できて初めて、「適材適所」が実現するのだ。

ミイダスの「組織体質診断」サービスの詳細を見るミイダスの「組織体質診断」サービスの詳細を見る

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