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横浜市西区内で2011年11月に完成した横濱紅葉坂レジデンス。旧日本住宅公団が昭和30年代に分譲した花咲団地を、隣接地も含めて建て替えた

1986年3月、東京都目黒区内で旧日本住宅公団が分譲した共同住宅が新築マンションに生まれ変わった。公団住宅初の建替え。その事業をサポートしたのが、いまの日鉄興和不動産である。長年の経験で培った課題解決力と高難度の建替えを実現させてきた事業遂行力で、いまも数々の難しい建替え事業を解決に導いている。

まずは下の建替え実績をご覧いただきたい。1986年3月完成の「上目黒小川坂ハイツ」に始まる実績の供給戸数は3000戸近い。2007年11月完成の「リビオ新蒲田」以降は、マンション建替えの手続きを定めた「マンションの建替え等の円滑化に関する法律(マンション建替法)」に基づくもの。いわば法定建替えの実績だ。

(2020年9月末現在、建替え決議成立ベース)

経験の厚みが生み出すのは、課題解決力と事業遂行力である。再生(修繕・建替えなど)を検討する分譲マンションに早い段階から支援に入り、権利者に寄り添いながら状況を把握し、合意形成に向けて様々な課題に向き合う。再生の方向として建替えが決まれば、豊富な「引き出し」で課題解決に臨み、最後まで事業遂行をサポートする――。それが、日鉄興和不動産の流儀だ。

単独建替え困難な小規模案件
隣接地等4区画と共同化を実現

東京都中央区日本橋浜町では、44戸という規模の小ささから単独では建替えの困難なマンションを、同じ街区内の隣接地等を取り込む共同化によって建替えの実現に導いた。

この事業は、東京都が共同化建替えを検討する管理組合を対象に2014年度に実施したモデル事業に選ばれた3つの案件のうちの一つ。その後、共同化の実現に至ったのは、この一例だけ。共同化建替えは容易ではない。

共同化に参画する権利者は、メリットが得られる。前面道路は狭く、法律上、指定容積率を消化し切れない。幹線道路沿いに立つマンションと共同化すれば、指定容積率を使い切れる。しかも、建物はすでに老朽化し、更新の時期を迎えている。

日鉄興和不動産ではまだ具体的な条件を示せない段階から、隣接地等の権利者に共同化の話を持ち掛けた。管理組合には、修繕、耐震補強、単独建替え、共同化建替えの4つを提案。2016年2月、管理組合の集会で建替え推進決議が可決する。

最終的には、建替えの実現に最低限必要な4区画を共同化に巻き込むことができた。同社開発企画本部マンション再生部長の浅見正樹氏は、成功の要因をこう分析する。

「共同化によって敷地として得られる容積のアップ分を、共同化に参画した権利者との間でどう分け合うかが、事業の成否を分けるポイントです。互いに納得できる配分案を示すことで共同化建替えを実現に導くことができました」

建替組合で底地権を購入
借地権を所有権に変えた

東京都調布市では借地権マンションの建替えという難題も解決に導いた。借地権マンションとは借地の上に立つマンション。建て替えるには底地権を持つ地主の承諾が要る。

法定建替えでは、元の権利に相当する権利が新しいマンションの権利となる。そのため、所有権マンションに建て替えるためには、建物所有者は底地権を買い取り、土地も所有する形に改めることが必要だ。そこで、同社が主体となり、土地の買い取りを根気強く行い、条件面を整理し、事業化に結び付けた。

日鉄興和不動産には長年の経験の中で、借地権マンションの建替えを支援した実績があった。東京都渋谷区内で2008年2月に完成した「プライア渋谷」である。このときの経験を生かし、行政との協議をうまく先導した。

同社開発企画本部マンション再生部の森田泰明氏はこう話す。「組合による買い取りは、行政と事前に手続きなどを協議することが最も大事になります。当社は借地権マンションの建替えを経験していたため、地元調布市に対応方針を固めておくように先に申し入れたことや全員合意の状態をつくれたことにより、円滑に協議を進められました」。

マンション再生への選択肢は幅広い。その幅広さを生かすには、早期の検討が欠かせない。浅見氏は「権利者の皆様に寄り添いながら再生検討をサポートするのが、当社のスタイルです。検討の初動期から、お気軽にご相談ください」と呼び掛けている。

日鉄興和不動産でマンション再生部長を務める浅見正樹氏(左)と同じくマンション再生部建替推進第一グループマネージャーを務める森田泰明氏

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