NEW NORMAL WORKSTYLE Online Seminar Review

ニューノーマルワークスタイル 〜時代の要請に応える新しい働き方とは〜

真のテレワークを実現するツールの活用
危機を逆手に、より効率的で効果の見える働き方へ

2020年9月25日と28日の2日間にわたって、 Microsoft Teams ライブイベント で開催された日経ビジネス主催のセミナー「ニューノーマル・ワークスタイル ~時代の要請に応える新しい働き方とは~」。1日目の9月25日は、基調講演として株式会社ワーク・ライフバランスの小室氏が働き方改革のポイントを解説。日本マイクロソフト株式会社、JBCC株式会社、ダイワボウ情報システム株式会社の各社が、新型コロナウイルスの感染拡大に対応してテレワークを進める中で、どのようなツールをどのように活用していけばよいかを紹介し、パンデミックの中で働き方を変えていくことで大きな効果を得ることができるヒントが示されていった。

株式会社ワーク・ライフバランス 代表取締役社長 小室 淑恵 氏

基調講演

今がイノベーションを
起こすチャンス

株式会社ワーク・ライフバランス

代表取締役社長

小室 淑恵

勝てる組織を作るための
働き方改革のポイント

60年代から90年代半ばの日本は、若者の比率が高く、高齢者の比率が少ない人口ボーナス期で高度成長期だった。しかし現在の日本は支える世代が少なく、支えられる高齢者が多い人口オーナス期となっている。「ボーナス期とオーナス期では、勝てる戦略が異なります。ボーナス期では、男性が長時間労働して均一の組織を作ることが効率的で経済発展につながっています。オーナス期は、男女がともに短時間で働き、なるべく違う条件の多様な人を揃えてイノベーションを起こすことが重要となります」と小室氏は説明する。

テレワークを始めてみたものの、生産性に課題を抱えている企業も多い。テレワークでの生産性は、①仕事を見える化・共有化して遠隔パス回しをスムーズに行えるか、②不安や孤独から解放されて安心して仕事に集中できるか、③時間を自律的に組み立てられるか、の3つで左右されると整理する小室氏は、株式会社ワーク・ライフバランスが提供する「朝メール.com」というサービスの説明に移る。これは朝に1日の業務を30分単位で組み立ててチーム内で共有することで、安心して連携することができる他、夜には終わらなかった要因を振り返り、週・月単位で仕事の内容を比較・分析することが可能となり、時間を自律的に組み立てられ、孤独感なくチームと連携して働くことができるというものだ。

働き方改革に挑戦しても、すぐに大きく働き方が変わることはないため、小室氏は①現在の働き方を確認する、②業務の課題を抽出する、③会議で働き方を見直す、④見直し施策を実施する、の4つのステップを回し、継続的に働き方を見直す必要があると話す。ステップ3の「会議で働き方を見直す」ことを小室氏は「カエル会議」と呼び、普通に会議するのではなく、会議の冒頭はそれぞれが付箋に課題を書いて貼っていくことが重要だと説明する。口頭で会議すると上下関係や主張の強い意見ばかりになるが、付箋を使うことで全員の意見から大きな課題を見つけやすくなるという。また、テレワークを機にリラックスできてイノベーティブな職場を作るマネジメントへと変革する必要もあり、指示命令型で緊張感を高めるマネジメントから、傾聴承認型で心理的安全性を高めるマネジメントにしていくことも重要で、テレワーク疲れやコロナうつをケアする力も管理職に求められていく。

経営者は、移動時間や待ち時間、押印、異動や転勤、全国会議などを行う余裕があったボーナス期の商習慣を見直し、正式な指示を出し、経営者自らが実践していくことが重要となる。役員のテレワークや取締役会のオンライン化を進め、在宅から経営の意思決定を行える仕組みを作ることで、デジタル化が進んでいることを示して離職者を減らし、コロナ後の人材獲得に向けた革新的イメージを発信することができるようになる。人事・総務も時間管理や健康管理を行うことが重要となり、自律的にタイムマネジメントを行えるツールを使い、多くの企業が採用するようになった連続11時間の休息を取るインターバル制度を導入していく必要性を小室氏は説いている。

「今が働き方改革を行って、イノベーションを起こすチャンスです。沈みゆく人口ボーナス山から人口オーナス山に飛び移り、男女、睡眠、健康、集中、多様性、リラックスといったキーワードで、勝てる組織と充実した人生を作っていきましょう」と小室氏は、働き方改革に挑戦する企業にエールを送った。

日本マイクロソフト株式会社 クラウド&ソリューション事業本部 モダンワーク統括本部 モダンワーク戦略技術本部 本部長 八木沼 剛一郎 氏

講演

オンライン会議だけでは
リモートワークはできない

日本マイクロソフト株式会社

クラウド&ソリューション事業本部 モダンワーク統括本部
モダンワーク戦略技術本部 本部長

八木沼 剛一郎

業務効率を落とさないツールの活用が重要

「リモートワークでの業務は、オンライン会議だけではありません。コミュニケーションから生じる気づきやサポート、各種資料へのアクセス、デジタル化されていない各種の業務と"会議"を併用して我々は従来仕事をしていました。オンライン会議だけではこれらが失われるため、業務効率は落ちてしまいます」と説明する八木沼氏。緊急事態宣言からリモートワークが長期化している中では、業務効率を落とさないリモートワークツールを利用し、すべての従業員にそのリモートワークツールを浸透させていく必要がある。

Microsoft Teams は、チャットによるコミュニケーションを中心に、在席確認、ファイル共有、ワークフロー、バーチャルオフィス、ビデオ会議などの機能を1つのインターフェースで実現でき、リモートワークでも業務効率を落とすことなくコラボレーションできるセキュアな環境を提供している。チャットの検索機能強化や、最大49人までのビデオ会議画面、チャットや会議、アプリなどの画面を別画面で開けるマルチウィンドウなどの新機能も次々とリリースされ、進化し続けることで業務効率化をさらに進めることが可能となっている。「便利な新機能はもちろん、ユーザーのウェルビーイング(幸福度)を意識した機能も追加され、働き過ぎを抑制するレポート機能やコミュニケーションを取りやすく、疲れを低減する機能なども追加されています」と八木沼氏は説明していく。

リモートワークツールでは、デジタル化できない業務をどうするかという課題が生まれるが、Teams では企業外線電話の利用、電話からの会議参加、Teams 専用の会議機器や従来のビデオ会議との接続、電子申請/承認フローなどの業務の統合といった課題も解決することが可能となるという。Teams は常に起動して使う、すべての業務の入り口となる単一のインターフェースとなり、Office 365 などのマイクロソフト製品はもちろん、サードパーティアプリや業務アプリなどのさまざまなオペレーションを行えるビジネスプラットフォームとして利用できるのだ。

リモートワークでは、セキュリティやコンプライアンスも課題となるが、八木沼氏は「Teamsは Microsoft 365 の一部となっており、Microsoft 365 のセキュリティやコンプライアンスの機能はすべて備えています。そのためBYODで使う場合や、外部のユーザーとコラボレーションする場合などでも安心して利用することができます」と説明する。

「Teams は単純なオンライン会議のツールではなく、さまざまな業務を1つのアプリケーション上で実現できる、業務効率を高められるリモートワークツールです。長期化するパンデミックを乗り切り、業務効率を上げるためにも Teams は有効で、ニューノーマルな働き方の中心となるツールとなっています」と八木沼氏は最後にメッセージを送る。

JBCC株式会社 ソリューション事業フォーカスソリューション推進部 コラボレーションエバンジェリスト 齋藤 晃介 氏

パートナー講演

変化への対応が
企業力を昇華させる

JBCC株式会社

ソリューション事業フォーカスソリューション推進部
コラボレーションエバンジェリスト

齋藤 晃介

パンデミックをITで乗り越え
新しい働き方を実現する

「JBCCは、緊急事態宣言の発令とともに全社員がテレワークに切り替え、現在も問題なく業務を進めています。我々がパンデミックをITでどのように乗り越えてきたか、コロナによって我々の働き方がどのように変わってきたか、実体験に伴った物語をお伝えしたいと思います」と齋藤氏は話を進め、「この世に生き残る生き物は、最も力の強いものか。そうではない。最も頭のいいものか。そうでもない。それは、変化に対応できる生き物だ」というチャールズ・ダーウィンの言葉を引用して、今まさに変化に対応することが求められていると訴える。

JBCCでは緊急事態宣言後テレワークに切り替えたものの、営業活動、社員間コミュニケーション、集合型イベントの3つの企業活動は止まってしまった。そこでJBCCでは Microsoft 365 を導入し、Microsoft Teams と連携する自社開発のAIチャットボットサービス「Cloud AIライト」を活用していった。

営業活動はオンライン訪問という形に切り替え、Web会議で資料やホワイトボードを共有している。「ネット環境とモバイルがあれば、どこからでも営業活動ができ、移動のコストや時間が削減できるだけでなく、1日に訪問可能な件数も格段に増加させることができました」と齋藤氏は説明する。また、案件管理や日報も Teams を活用し、案件単位でチームを作って資料の共有や活動内容のフィードバックを行い、営業活動を効率化している。

社員間コミュニケーションの不足に対しては、会議をオンライン化し、Teams のTogetherモードを活用して、より親近感が生まれるように工夫している。社内勉強会は、人を集めるのではなく、毎週金曜日に動画の生配信を行い、雑談は、Teams 上で語り合えるグループを作り、気軽に会話ができる場を使ってリアルタイムコミュニケーションを実現。これらの仕組みを社員に浸透させるために「Cloud AIライト」を使い、チャットボットが人の代わりに24時間365日質問に答えるようにして、大きな混乱なく社員が新たな仕組みを活用できるようにした。

集合型イベントも Teams ライブイベント を活用してオンラインセミナーに切り替えたと説明する齋藤氏は、「従来のイベントは50名程度で、場所や飲料水、印刷物などの準備やコストがかかっていたが、オンラインセミナーではツールのみのコストで、5日間合計739人のお客様に参加していただけました」と話す。JBCCは、コロナによる社会の変化に対応してITを活用し、業務に支障を与えることなく、逆に営業活動、社員間コミュニケーション、集合型イベントの3つの企業活動を強化することに成功している。

ダイワボウ情報システム株式会社 販売推進3部 サブスクリプション推進グループ マネージャー 塚本 小都 氏

講演

Web会議ツールと比較できない 
Teams の魅力

ダイワボウ情報システム株式会社

販売推進3部 サブスクリプション推進グループ
マネージャー

塚本 小都

使い勝手よくさまざまな機能を 
Teams に追加して活用していく

「我々も社内で Microsoft Teams を活用していますが、実践していく中で会議やチャットだけではなく、さまざまなことができることを実感しています」と塚本氏は、Teams のWeb会議やビジネスチャット、ファイル共有などの主要機能だけでは、十分に使いこなせているとは言えないと話し、実践してわかった有用な5つの活用方法を紹介していった。 Teams は、アプリやファイルをタブという形で追加していくことができる。これを利用して、地図サイトや乗換案内などのよく使うサイトを追加していけば便利なサイト集を作ることができ、ブラウザに移動しなくても、Teams の画面のままでこれらのサイトを利用できるようになる。

同様に、普段利用するアプリケーションを追加して Teams の画面に貼っていくことで、Teams の画面から移動せずにアプリケーションを利用することが可能だ。

Microsoft Forms は、アンケートを行える機能だが、アンケートだけでなく社内やチームの報告ツールとして使うことができる。Teams に Forms を追加することによって、集めた報告をリアルタイムにグラフ化したり、Excel に簡単にエクスポートすることができ、状況の把握に役立てられる。

タスクの発行・管理を行う Microsoft Planner を Teams に追加できるのも便利だ。これによって個人のタスクを管理するだけでなく、チームのタスクを管理でき、担当者別や期限別に進捗状況などを確認できる。スマートフォンでいつでもどこでも確認できることも、非常に便利だと塚本氏は説明する。

Teams に追加できる最新の機能として、リスト管理を行う Microsoft Lists がある。Microsoft Lists は多様なリスト管理が行え、明細ごとに関連資料を添付したり、チャットしたりすることも可能だ。Excel とのインポート/エクスポートもでき、既存のリストをTeamsで使えるように読み込む他、最終的な結果を Excel で共有することなどもできるようになっている。

塚本氏は「Teams はタブを切り替えるだけで、1つの画面でさまざまなものにアクセスできるポータルとして利用でき、使いこなすことでそれぞれの人に最適化されたオリジナルアプリケーションにすることができます。Teams は単なるWeb会議ツールやチャットツールではなく、さまざまな機能を追加してまとめられる統合ワーキングアプリケーションに成長させることができるのです」と、単なるWeb会議ツールと比較できる製品ではないことを示している。

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