日経ビジネス電子版 SPECIAL
優れた台湾製品を世界に Taiwan Excellence 優れた台湾製品を世界に Taiwan Excellence
陳正祺、黃志芳 陳正祺、黃志芳
経済部 政務次長 陳正祺 氏、TAITRA 董事長 黃志芳 氏

労働集約型から技術集約型へ、台湾の製造業が変化してきた1993年に設けられたTaiwan Excellence。「開発」「設計」「品質」「マーケティング」の各項目で厳格な審査によって選出される製品は、政府が認定した優良商品として、グローバルブランド化に向けたプロモーションを展開している。台湾経済部の陳正祺氏と貿易促進の実務を担う機関TAITRAの黃志芳氏に、Taiwan Excellence設立の背景から今後の展望までを聞いた。

陳正祺、黃志芳

労働集約型から技術集約型へ、台湾の製造業が変化してきた1993年に設けられたTaiwan Excellence。「開発」「設計」「品質」「マーケティング」の各項目で厳格な審査によって選出される製品は、政府が認定した優良商品として、グローバルブランド化に向けたプロモーションを展開している。台湾経済部の陳正祺氏と貿易促進の実務を担う機関TAITRAの黃志芳氏に、Taiwan Excellence設立の背景から今後の展望までを聞いた。

高付加価値化への転換
経済部 政務次長 陳正祺 氏

-台湾の製造業は、どのような変遷を辿り、高付加価値製品を生み出す産業へと変化していったのでしょうか?

 台湾の製造業は戦後、肥料や紡績といった軽工業から出発しました。80年代にはアメリカや日本からの投資が始まり、90年代に入ると、関税の引き下げや知的財産の確保など投資環境が改善されます。台湾製造業の形態は、このころから徐々に労働集約型から技術集約型に移行し始めました。
 さらに2000年以降になると、国際市場で中国やその他の新興国が台頭し、サプライチェーンに変化が現れる。このような産業構造の変化の過程で、中小企業が多く国際競争力が弱い台湾製造業も方向転換を迫られるようになりました。そこで生まれたのがTaiwan Excellenceです。優良な台湾製品を認定し安心して購買いただくことが、台湾製造業の発展に寄与すると考えたのです。

 台湾が産んだ優れた製品にTaiwan Excellenceを冠し、普及のためのプロモーション強化を図ってきました。Taiwan Excellenceでは「開発」「設計」「品質」「マーケティング」の4つが評価ポイントです。日本人識者を含む選定委員会は各項目を厳しく審査。すべての点において革新的な価値を備えた製品のみがTaiwan Excellenceに認定されます。さらにその中から、栄誉ある金賞、銀賞も選ばれます。

 この制度を通じ、半導体などのハイテク分野において高付加価値製品のマーケティングを後押しすることができました。また、自転車や機械分野においても、安さを主な優位点としていた時代を脱却する機会となり、高付加価値化へのシフトを実現しました。

 1台1万米ドルもする台湾製自転車が欧米で人気を集めていることは、この制度が成功した証しといえます。

Taiwan Excellence認定商品が台湾製品の国際競争力を高める
Taiwan Excellenceを世界に

-台湾で厚い信頼を得ているTaiwan Excellenceですが、海外でのプロモーションも行なっているのでしょうか?

 国際メディアを活用したプロモーションを積極的に展開しています。去年は、英国BBCテレビのWorld News ClickでTaiwan Excellenceの特番が放送されました。また、米国のCNNやCNBCなどを使った情報発信も行なってきました。

 ゲーム大会も大きな成果を上げています。インドや東南アジアで主催している「Taiwan Excellenceカップ」は、毎回熱狂的な盛り上がりを見せています。中でも大観衆が見守る中で決勝を行うインドでは、スポンサー企業の製品がコンピュータ関連分野の国内売り上げ1位・2位になりました。どちらの企業もTaiwan Excellenceで受賞実績があり、海外でも広く認知されてきたといえるでしょう。
 そして、スポーツイベントの協賛にも注力しています。ベルリンマラソンにスポンサーとして参加したほか、インドではクリケットチームのスポンサーになっています。マレーシアではバドミントン大会、フィリピンではバスケットボール大会を開催しています。さらに、たくさんの人にTaiwan Excellenceを知っていただくために、イベント会場にはTaiwan Excellence館を開設しています。
 東京や大阪、福岡などでも記者発表や商談会を実施。また、受賞したBtoC向け製品に直接触れていただく体験イベントも多数開催してきました。

TAITRA 董事長 黃志芳 氏
1万米ドルの台湾製自転車のヒットは認定制度が成功した証し
モノからソリューションへ

-Taiwan Excellenceのなかで特に海外から注目されている分野について、お聞かせください。

 新型コロナウイルスの流行が世界経済に大きな影響を与えていますが、台湾は防疫において大きな称賛を受けました。人工呼吸器やマスクの製造、AI病院など医療分野においても、台湾は国際的に高い評価を得ています。そして、Taiwan Excellenceには医療用品も多数選定されています。

 疫病の流行を通じデジタル化の重要性を改めて認識しました。そのため、Taiwan Excellenceのサイトに新型コロナウイルス向けの製品情報をまとめたページを作成。また、海外バイヤーの方々の利便性を高めるために、バーチャルパビリオンも設けています。
 新型コロナウイルスに関しては、防疫国家館*という専門サイトも開設しています。約2000社の防疫関連メーカーと20の病院の協力の下、台湾製造業や医療関連の情報を世界に発信しています。

 デジタルといえば、昨年はTaiwan Excellenceにスマートソリューション分野が新設されました。今後は製品単体だけでなく、IoTやクラウド、AIを対象とした優れたシステムやサービスも積極的に認定していきます。

 そして今後は、グローバルニッチで活躍する幅広い分野の海外中小企業との交流を活性化させていきます。特に日本には、世界レベルの優秀な中小企業がたくさんあります。日本の方々にも、両国企業が集まる産業交流会や新製品展示会などを活用し、ビジネス連携の機会を見つけていただきたいと考えています。

 台湾と日本はこれまで友好的な関係が続いてきました。今後も活発な交流を期待しています。

https://www.anticovid19tw.org/

高付加価値化への転換

-高付加価値化への転換-台湾の製造業は、どのような変遷を辿り、高付加価値製品を生み出す産業へと変化していったのでしょうか?

 台湾の製造業は戦後、肥料や紡績といった軽工業から出発しました。80年代にはアメリカや日本からの投資が始まり、90年代に入ると、関税の引き下げや知的財産の確保など投資環境が改善されます。台湾製造業の形態は、このころから徐々に労働集約型から技術集約型に移行し始めました。
 さらに2000年以降になると、国際市場で中国やその他の新興国が台頭し、サプライチェーンに変化が現れる。このような産業構造の変化の過程で、中小企業が多く国際競争力が弱い台湾製造業も方向転換を迫られるようになりました。そこで生まれたのがTaiwan Excellenceです。優良な台湾製品を認定し安心して購買いただくことが、台湾製造業の発展に寄与すると考えたのです。

 台湾が産んだ優れた製品にTaiwan Excellenceを冠し、普及のためのプロモーション強化を図ってきました。Taiwan Excellenceでは「開発」「設計」「品質」「マーケティング」の4つが評価ポイントです。日本人識者を含む選定委員会は各項目を厳しく審査。すべての点において革新的な価値を備えた製品のみがTaiwan Excellenceに認定されます。さらにその中から、栄誉ある金賞、銀賞も選ばれます。

 この制度を通じ、半導体などのハイテク分野において高付加価値製品のマーケティングを後押しすることができました。また、自転車や機械分野においても、安さを主な優位点としていた時代を脱却する機会となり、高付加価値化へのシフトを実現しました。

 1台1万米ドルもする台湾製自転車が欧米で人気を集めていることは、この制度が成功した証しといえます。

経済部 政務次長 陳正祺 氏Taiwan Excellence認定商品が台湾製品の国際競争力を高める
Taiwan Excellenceを世界に

-台湾で厚い信頼を得ているTaiwan Excellenceですが、海外でのプロモーションも行なっているのでしょうか?

 国際メディアを活用したプロモーションを積極的に展開しています。去年は、英国BBCテレビのWorld News ClickでTaiwan Excellenceの特番が放送されました。また、米国のCNNやCNBCなどを使った情報発信も行なってきました。

 ゲーム大会も大きな成果を上げています。インドや東南アジアで主催している「Taiwan Excellenceカップ」は、毎回熱狂的な盛り上がりを見せています。中でも大観衆が見守る中で決勝を行うインドでは、スポンサー企業の製品がコンピュータ関連分野の国内売り上げ1位・2位になりました。どちらの企業もTaiwan Excellenceで受賞実績があり、海外でも広く認知されてきたといえるでしょう。
 そして、スポーツイベントの協賛にも注力しています。ベルリンマラソンにスポンサーとして参加したほか、インドではクリケットチームのスポンサーになっています。マレーシアではバドミントン大会、フィリピンではバスケットボール大会を開催しています。さらに、たくさんの人にTaiwan Excellenceを知っていただくために、イベント会場にはTaiwan Excellence館を開設しています。
 東京や大阪、福岡などでも記者発表や商談会を実施。また、受賞したBtoC向け製品に直接触れていただく体験イベントも多数開催してきました。

TAITRA 董事長 黃志芳 氏1万米ドルの台湾製自転車のヒットは認定制度が成功した証し
モノからソリューションへ

-Taiwan Excellenceのなかで特に海外から注目されている分野について、お聞かせください。

 新型コロナウイルスの流行が世界経済に大きな影響を与えていますが、台湾は防疫において大きな称賛を受けました。人工呼吸器やマスクの製造、AI病院など医療分野においても、台湾は国際的に高い評価を得ています。そして、Taiwan Excellenceには医療用品も多数選定されています。

 疫病の流行を通じデジタル化の重要性を改めて認識しました。そのため、Taiwan Excellenceのサイトに新型コロナウイルス向けの製品情報をまとめたページを作成。また、海外バイヤーの方々の利便性を高めるために、バーチャルパビリオンも設けています。
 新型コロナウイルスに関しては、防疫国家館*という専門サイトも開設しています。約2000社の防疫関連メーカーと20の病院の協力の下、台湾製造業や医療関連の情報を世界に発信しています。

 デジタルといえば、昨年はTaiwan Excellenceにスマートソリューション分野が新設されました。今後は製品単体だけでなく、IoTやクラウド、AIを対象とした優れたシステムやサービスも積極的に認定していきます。

 そして今後は、グローバルニッチで活躍する幅広い分野の海外中小企業との交流を活性化させていきます。特に日本には、世界レベルの優秀な中小企業がたくさんあります。日本の方々にも、両国企業が集まる産業交流会や新製品展示会などを活用し、ビジネス連携の機会を見つけていただきたいと考えています。

 台湾と日本はこれまで友好的な関係が続いてきました。今後も活発な交流を期待しています。

https://www.anticovid19tw.org/