Creating Together

 

Vol.19事例:Yom ベビー・キッズ向けギフトブランドのDXをサポート データドリブン
マーケティングを実現する
データ分析プラットフォームを構築

ベビー・キッズ向けギフトブランド「MARLMARL(マールマール)」を展開するYom(ヨム)。データドリブンマーケティングを推進するべく、電通デジタルと共に、データ分析プラットフォーム「Yomポータル」を構築した。Yomのフィロソフィーを深く理解し、全体最適を目指したシステム開発の取り組みを紹介していく。

部分最適から全体最適へ
顧客目線のシナリオを設計

——Yomがデータドリブンマーケティングの推進に至った経緯について、貴社の事業内容も含め教えてください。

Yom・深澤和弥氏(以下、深澤)私たちは「MARLMARL」ブランドを通じて、ベビー・キッズ向けのギフト市場に質の高い情報やサービスを提供している会社です。「子育てにワクワクを!」というパーパスを掲げており、大変な子育ての中でも、少しでも楽しめるような、幸せな気持ちを醸成してあげたいと考えながら事業を進めています。

 ただかわいいだけでなく、どうすれば子育てがもっと楽しくなるかを見つけ、それを解決する機能をデザインに乗せるものづくりが、私たちの製品の特徴と言えるでしょう。

ギフトブランド「MARLMARL」

Yomでは、スタイやお食事エプロンなどを中心とした出産祝いのギフトブランド「MARLMARL」を展開。ブランドの世界観・商品を通じて、子供が生まれたときの幸せな気持ちやワクワクを提供している

 データドリブンマーケティングに興味を持ったのは、2019年に中国に行った体験が大きいです。アリババに約3000億円で買収された銀泰百貨店が、テクノロジーによってどう変化したのか見たかったのです。人々の活力にも圧倒されましたが、ARの鏡で化粧品を試せたり、顔認証だけで入店できたりするなど、日本との大きな差を感じて刺激を受けました。

 またちょうどそのころ、「米投資会社がD2CブランドをM&Aする6つの条件」という記事を拝見し、その中に「顧客のデータを直接取得でき、AIによって長期改善が見込める」というものがありました。6つの条件の中で、これだけが我々はできていないと思ったのです。これこそが、未来に向けて成長するための絶対条件だと考えました。

——データドリブンマーケティングを進めるにあたって、電通デジタルをパートナーに選ばれました。その経緯を教えてください。

深澤これまでは、そのときそのときの課題に対し、最適なソリューションを見つけて対応してきたこともあって、いつの間にかシステムが膨大になり部分最適になっていました。これを全体最適にしなければいけません。数社と話をさせていただく中で、私たちの話を深く理解してくれたのが電通デジタルでした。データへの高いリテラシーがありながらも、我々に目線を合わせたシナリオを設計し、全体の構想から要件定義、開発に至るまで一気通貫で見てくれるに違いないと確信しました。

深澤 和弥氏

深澤 和弥

株式会社Yom
代表取締役

文化服装学院卒業後、小売企業やメーカーにてMDとしての経験を経て、2012年にYomを創業。理想のアパレル業態を目指し、ベビー・キッズ向けギフトブランド「MARLMARL」を立ち上げる。現在では、他業種のブランド事業も展開。ペアレンツ向け雑貨ブランド「MATO by MARLMARL」やベビー・キッズ向けフォトスタジオ「STUDIO MARLMARL」、フラワー事業「CADO MARLMARL」などを手掛ける。

——こうしたYomの課題や目標に対して、電通デジタルではどのようなアプローチを取ったのでしょうか。

電通デジタル・高木浩氏(以下、高木)最初に、どんなデータやシステムがあるのか、全体の棚卸しを行いました。その中で、目の前で困っている課題をいくつか絞り、優先的に対応するものを議論して決めていきました。例えば、在庫管理データを見える化し、他店舗に電話する必要をなくすといったものです。社員の皆さんにも、その効果を実感してもらえたと思います。

電通デジタル・黒田正臣氏(以下、黒田)システム面では、これまで散らばっていたデータをどう取りまとめていくかが課題でした。デジタル会員証の導入をお願いしたところ、すぐに対応いただき、ECと店舗の顧客データのひも付けができるようになったのは大きかったですね。

 またソリューションの選定においても、データの中身や量、社員の皆さんの負荷をいかに下げるかを考慮し、最適なものを提案させていただきました。