人や社会、地球をヘルシーにする活動を
エンターテイメントで後押しする
ディズニー ヘルシー+テイメントの可能性

ファッションもワクワクして選んだ結果が
サステナブルにつながる時代へ

ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社のコンシューマ・プロダクツ部門が始めたビジネスパートナー向け新プロジェクト「ディズニー ヘルシー・テイメント」。その事例を紹介するシリーズの2回目は、ファッション、アパレル業界とディズニーとのサステナブルな取り組みをピックアップ。モリリン株式会社 常務取締役の土屋英樹氏、株式会社アンリアレイジ 代表取締役社長/デザイナーの森永邦彦氏、タキヒヨー株式会社 代表取締役 社長執行役員の滝 一夫氏に話を聞いた。
(左から)
モリリン株式会社 常務取締役
土屋 英樹(つちや ひでき)氏
株式会社アンリアレイジ
代表取締役社長/デザイナー
森永 邦彦(もりなが くにひこ)氏
タキヒヨー株式会社 代表取締役 社長執行役員
滝 一夫(たき かずお)氏
Fashion(身に着ける)
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case study 2
「身に着ける」は、ディズニー コンシューマ・プロダクツ(以下、ディズニー)が提唱する「ヘルシー・テイメント」の柱の一つ。ミッキーマウスのモチーフを衣服に変換させた「メゾンサークル バイ アンリアレイジ」を展開するモリリン、自社開発のリサイクル綿を用いたTシャツにディズニーキャラクターのデザインを施したタキヒヨー、それぞれの取り組みについて紹介する。

モリリン

ディズニーとの協業でファッションにおける
サステナブルの普及を目指す

大きな発信力と知名度を持つディズニーの
キャラクターを新ブランドに活用

起業から350有余年。綿の仲買いや綿織り物の販売で起業したモリリン(愛知県一宮市)は、紡績、素材の開発、縫製、製品の企画生産までを一手に展開する繊維総合商社だ。2019年3月、サステナブルに関する取り組み「モリリンエコプロジェクト」を始動した。


モリリン株式会社 常務取締役
土屋 英樹(つちや ひでき)氏

営業統括本部 副本部長。ファッションアパレル事業本部 本部長。総合企画室 室長。
1990年モリリン株式会社入社。ニットマテリアルグループ統括部長などを経て、2013年取締役就任。17年より常務取締役ファッションアパレル事業本部本部長、21年より現職。

「本プロジェクトでは環境に配慮した再生ポリエステルなどの素材作りなどに取り組んできましたが、B to Bだけでなく、B to Cに向けてもよりダイレクトにサステナブルな取り組みについて発信していきたいという思いから、2021年に『メゾンサークル(MAISON CIRCLE)』というブランドを立ち上げました」とモリリン常務取締役の土屋英樹氏は話す。

メゾンサークルは、次世代へのバトンやファッションを象徴する『メゾン』と、円環や循環、地球を起想させる『サークル』を表す。
➀リサイクル素材など環境負荷の低い素材で作る、②ロスのない生産工程、➂1サイズのみで展開することでの廃棄ロスの低減、という大きく3つの方法で環境への配慮に取り組んでいる。

その始動にあたり、「知名度が高く、幅広い層に大きな発信力や影響力を持つディズニーのキャラクターをぜひ活用させてほしい。消費者にサステナブルを身近に感じてもらいながら、広く浸透させていきたい」と考えたモリリンは、「ヘルシー・テイメント」を提唱するディズニーにプレゼンテーションを実施。同ブランドの趣旨に賛同したディズニーとの協業に至った。

性別や体型を問わないデザイン
世代を超え顧客層は着実に拡大

同ブランドの第一弾のコレクションのデザインは、ファッションブランド『アンリアレイジ』デザイナーの森永邦彦氏が手がけ、「ミッキーを着る(Wearable Mickey)」をテーマにした「メゾンサークル バイ アンリアレイジ(MAISON CIRCLE by ANREALAGE)」として展開。三つ丸のミッキーマウスの顔モチーフを洋服に変換したTシャツやスウェット、ブルゾンなどのほか、ドットに隠れたミッキーマウスのモチーフをプリントしたアイテムなどを販売している。

「従来のディズニーモチーフのアイテムの主な購買層である20〜30代だけでなく、40代をはじめとする幅広い世代から反響がありました。三つ丸のトップスなどは性別や体型を問わないデザインということもあり、男性にも多く購入していただいています。ディズニーさんと協業することで、新たなターゲットへのリーチもできました」と土屋氏は分析する。

ミッキーマウスを洋服の形に変換した「ミッキーを着る(Wearable Mickey)」コレクションの一例。ビジュアルモデルはSDGsに対する意識の高さでも知られる、女優ののん氏。

「時代を担う若い世代にとって、洋服選びの大きな動機づけになるのは“かわいい、楽しい、おもしろい”といった感覚です。「ミッキーを着る」をテーマにした本コレクションは、そういう意味でも多くの人の心をつかむことができたという手応えがあります。
期待するのは、楽しく洋服を選んだ結果として、サステナブルな社会について考えたり、具体的なアクションを起こしたりするきっかけにつながること。実際、ディズニーさんとともに取り組むことで、こうした流れはじわじわと広がりつつあると感じています。
今後はディズニーさんとのパートナーシップを強化しながら、他のファッションブランドや異業種とのコラボレーションも試みていく方針です。さまざまな形でサステナブルな取り組みが実現できるということを、広く発信していければと考えています」(土屋氏)

アンリアレイジ デザイナー 森永邦彦氏が語る「メゾンサークル」

“唯一無二なのに普遍的”なディズニーの世界は理想の一つ
ファッションにも命を吹き込み、“モノ”を超えるブランドに育てたい


株式会社アンリアレイジ
代表取締役社長/デザイナー
森永 邦彦(もりなが くにひこ)氏

2003年「アンリアレイジ」として活動を開始。東京コレクションで10年活動を続け、14年よりパリコレクションへ進出。19年度第37回毎日ファッション大賞受賞。2020年イタリア・フェンディとの協業をミラノコレクションにて発表。2021年ドバイ万博日本館の公式ユニフォームを担当。

「アンリアレイジでは、「神は細部に宿る」というコンセプトの下、ブランド立ち上げ当初から“サステナブル”を意識したものづくりを行ってきました。
代表的なものとして、残布を活用したパッチワークデザイン、サイズや男女を問わず着られるデザイン、3D CADの活用、バーチャルフィッティング、長いスパンで着続けてもらえる製品の製作などが挙げられます。

これまでディズニーさんと一緒に取り組む中で特に刺激を受けてきたのは、ガイドラインに沿ったブランドイメージを遵守しながらも、新たな試みに積極的に攻め込む姿勢です。

「メゾンサークル バイ アンリアレイジ」の第一弾では、ミッキーマウスの三つ丸モチーフ自体をそのまま洋服に変換するデザインを手がけましたが、その際に丸の配置の角度や大きさなどの意匠性の高さに改めて感銘を受けました。
実際に着用してみると、丈やボリューム感、腕の角度などすべてが美しくなったのです。

ディズニーのキャラクター自身に命があり、それは“生き物”以上の存在になっています。世代を超えて愛されるキャラクターを持つディズニーは、唯一無二であるにもかかわらず普遍的です。従来のファッションは“モノ”として捉えられますが、ディズニーのようにそれに命を吹き込み、消費される“モノ”を超えて愛されるブランドに育てていきたいと考えています」(森永氏)

タキヒヨー

自社開発のリサイクル綿をTシャツに使用
強力なパートナーシップで新たな価値を創造

裁断くずを糸に撚り直して新たな生地、そして服へ
ディズニーのキャラクターデザインで付加価値を


タキヒヨー株式会社 代表取締役 社長執行役員
滝 一夫(たき かずお)氏

米フォーダム大学卒業。1990年タキヒヨー入社。2001年貨店事業部副事業部長、03年執行役員テキスタイル事業部副事業部長、08年常務取締役テキスタイル事業部長、2011年より現職。

1751年創業の繊維商社タキヒヨー(愛知県名古屋市)も、経営の舵をサステナブルに大きく切るとともに、ディズニーのキャラクターの力を借りながら消費者にその流れを広げようとしている。

きっかけとなったのが2017年に仏パリで開催された衣料品の生地の見本市、プルミエール・ヴィジョンだという。
「名だたるメゾンブランドのほとんどが商材をサステナブルかどうかという視点で見ており、今後はその流れが一層加速することを肌で感じました」と話すのはタキヒヨー代表取締役 社長執行役員の滝一夫氏。2019年から新規事業開発室のサステナブルチームを本格稼働し、さまざまな取り組みを始めた。


しまむらとの共同企画で販売されているTシャツの一例。素材にはリサイクル綿によるリーコットを使用。生地の両面にディズニーキャラクターがデザインされている。

中でも注目を集めているのが、「全て無駄にしない」をコンセプトに構築された「ノーウエイスト バイ ループス(NO WASTE by ROOPS)」だ。アパレル製品を作る際にどうしても出てしまう裁断クズを回収し、粉砕したのち再生糸として撚り直し、新たなエコ素材の糸や生地、商品に生まれ変わらせるリサイクルループシステムである。

同システムにより生まれたリサイクル綿を10%使用した素材「リーコット(REECOTTE)」を、カジュアル衣料大手のしまむらとの協同企画としてTシャツに採用。2021年8月から販売を開始した。
同製品には長年にわたりライセンス契約を継続しているディズニーの人気キャラクターのデザインが施されている。

「リサイクル素材は新規の素材に比べて生産コストが低く“低価格であるもの”と思われがちです。実はその逆で手間も時間もコストも要するのですが、価格を上げることよりも今はまずサステナブルな商品に目を止め、認識してもらうことが大切だと考えています。
こうした点においても、ディズニーのキャラクターデザインの力という付加価値の高さを実感します。同じ価格帯の商品が並ぶ中で、リーコットを使ったTシャツを選んでいただく理由の一つになっている面は確実にあると思います」(滝氏)

商品に対する安心感を高めるディズニーの力を
サステナブルの推進にも生かしていきたい

タキヒヨーでは消費者のサステナブルなモノの選択の流れを強化するため、自社でのサステナブル商品の開発だけでなく、多様なパートナーと手を組んでエコな商品群を作りアプローチしたいと考えているという。

「洋服や生地、エコバッグなどの小物をすでに展開していますが、それだけではただの“点”に過ぎません。文房具や雑貨などを扱う他業種の企業を巻き込みながら、同じ思想を持つ商品群としてブランディングすることで“面”となり、より大きな流れを作ることができるのだと思います。
それを推進するには、消費者が一目ですぐにサステナブルな商品とわかるような指標作りが必要です。その指標の一つとして、サステナブル関連商品にはディズニーのこのキャラクターを必ず入れる、といった新たな展開などもディズニーさんと相談しながら検討していきたいと考えています。

誰もが知っているキャラクターやストーリーという知的財産を有しているのはディズニーさんの大きな強みの一つだと思います。商品にデザインされていることで信頼感や安心感を抱く人も多いことでしょう。
とはいえ、時代の流れとともに消費者が求めるデザインやスタイルなどは変わっていくものです。そうした旬のニーズにもタイミングを逃さず、的確に応えることができるよう、今後はディズニーさんと一緒に新しいプロジェクトを立ち上げていきたいと考えています。

ディズニーのキャラクター像など根幹となる部分はしっかり守りながら、消費者の心をより大きく動かすような商品の提案をしていくことも、ディズニーさんとの協業によって実現できるはずです」(滝氏)

モリリン株式会社
URL:
https://www.moririn.co.jp/
株式会社アンリアレイジ(ANREALAGE CO.,LTD)
URL:
https://www.anrealage.com/
タキヒヨー株式会社
URL:
https://www.takihyo.co.jp/
ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社 コンシューマ・プロダクツ
URL:
https://healthytainment.disney.co.jp/