激変する社会を持続的成長の機会と捉え、未来に向けたビジネスモデルの転換、専門領域の拡大に、果敢に挑戦しているJA三井リース。今年4月に同社の社長に就任した新分敬人氏に、トップとしての思いと、業界における自社の強み、可能性について話を聞いた。

専門性と組織力で新領域に挑む

JA三井リースの社長に就任して約半年、リース業界という新たなフィールドについて、新分敬人氏は印象を次のように語る。「リース業は、業界知識とアセットに関する専門性を活かし、様々な産業のお客様と共に社会課題解決や新たな価値創造に取り組めるという点が非常にユニーク。お客様との距離の近さや、事業としての可能性の幅広さに、楽しさや面白さを感じています」

1963 年生まれ。栃木県出身。1985年に農林中央金庫入庫。2017年に常務執行役員、2018年に代表理事専務。2021年4月にJA三井リース代表取締役社長執行役員就任。

 そんな新分氏率いるJA三井リースは、激変の時代を持続的成長のチャンスと捉え、組織力の強化とビジネスモデルの転換を図る。「コロナ禍における社会構造の変化は、脅威であると同時に大きな機会です。お客様の新規ビジネスの立ち上げや業態転換に際し、JA系統および三井グループを背景にローカルに、グローバルに広がる組織を活かして全面的にサポートしていきます。ここ数年、次世代のビジネスモデルや先端技術を有する企業との業務提携や資本参加などによるパートナー戦略を進め、事業への参画やビジネスマッチングなどファイナンスにとどまらないサービスを提供できる体制を整えています」

 事業領域拡大はグローバルにおよぶ。「2019年に米・独立系リース会社First Financial Corporate Services, Inc. を100%子会社化し、ICT、医療、物流の3分野でのオペーレーティングリース事業に参入しました。重点分野である北米事業のプラットホームとして、JA・三井の両グループとの連携案件にも活用していきます」

 さらに、社長就任直後に、サステナビリティ経営の推進を対外発表し、脱炭素、DX、資源循環などの社会課題解決に向けた取り組みを強化、加速していく方針を明確化した。「元来、リース会社は資源循環やモノの長期使用を促進する役割を果たしてきましたが、昨今、当社では、子会社GOOD ON ROOFSエナジーを通じた自家消費型太陽光発電サービスのように、自らを起点に社会課題に取り組む案件も増加しています」

農林水産業の未来のためにできることを

 JA三井リースの最大の強み、独自性の一つが、農林水産事業者向けのサービス。農林中央金庫出身の新分氏も、この分野に対する思いは深い。「労働力、生産性、販路など、様々な課題を抱える農林水産業において、本社の専門部隊とリース会社随一の国内拠点網を通じて独自のサービスを提供しています。今年6月には、包装機械を専門とする日本唯一のリース会社である日本包装リースへ出資しました。食品衛生や鮮度維持など同社が有する食品包装機械のノウハウを食品メーカーやJAグループなどの食農バリューチェーンとつなげることで相乗効果が狙えます」

 実際に、スマート農業を活かしたユニークなビジネスモデルを数々創出している。「事業従事者の熟練の技やノウハウなどの暗黙知をデータ化、自動化し、新規就農者の障壁を減らす取り組み、効率的な農業経営を実現するための農機シェアリース、営農型太陽光発電システムの提案など、課題に応じた提案を行っています。基本は、地域に根ざし、地域と一体となって、農林水産業の未来に貢献すること。そのための専門性を絶えず磨いていきたいと考えています」

JA三井リースがつなぐ・つなげるビジネスの成長JA三井リースがつなぐ・つなげるビジネスの成長

スマート農業のスタートアップと連携

 2020年6月、スマート農業分野において独自技術を有する株式会社ルートレック・ネットワークス(神奈川県川崎市)に出資。同社は、灌水施肥作業をAIで自動化することにより、農業生産者の作業効率化、収益向上をサポートするベンチャー企業。適切な施肥によって土壌の環境負荷を軽減し、SDGsにも貢献。JA三井リースは、ファイナンス機能の提供、農業生産者の紹介などにより、スマート農業の普及・出資先の企業価値向上を支援している。

再生可能エネルギー普及と発展途上国支援

2020年1月、一般社団法人GOOD ON ROOFSと共同でGOOD ON ROOFSエナジー株式会社を設立。企業の倉庫や工場などの屋根に太陽光発電設備を設置して自家消費用電力を提供し、再生可能エネルギーの普及を促進。また、その電力収入の一部を寄付することでアフリカなどの発展途上国での太陽光パネル設置支援、さらには学校の電化などによる教育環境の改善および生活水準や識字率の向上に貢献している。

より良い社会と未来のために挑戦し続ける

 まさに、未来に向けたビジネスモデルの転換を推し進めている同社だが、新分氏は、中期経営計画「Real Change 2025」の達成に向け、今どのような思いで事業に向き合っているのか。社長としての意気込みを聞いた。

 「チャレンジなしに発展はありません。もちろん失敗することもあると思いますが、リスクを取らないとリターンもありません。変化の激しい時代だからこそ、金融の枠組みを超えたソリューションをお客様に提供するための挑戦を続けていきたいと思っています。経営理念である『Real Challenge, Real Change』という言葉を社員一人ひとりが胸に刻み、お客様の思い描くビジネスの将来を共に見つめ、育み、実現していく。そして同時に、我々も、社会的価値と経済的価値を両立させ、成長していく。そんな好循環の輪に入れるよう、社員一丸となって前進していきます。今後の我々にご期待ください」

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