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これぞクラフトビール。スプリングバレー

これぞクラフトビール。スプリングバレー

大人気「スプリングバレー 豊潤<496>」手加減なしのクラフトビールが生み出す感動のおいしさ 大人気「スプリングバレー 豊潤<496>」手加減なしのクラフトビールが生み出す感動のおいしさ

家で過ごす時間が増え、少しでも贅沢に、より手塩にかけたおいしいものを楽しみたい。そうしたニーズに呼応し、こだわりのビールであるクラフトビールの市場が急伸している。今年3月の発売から約半年で100万ケース※2を売り上げ、市場をけん引しているのが、「スプリングバレー 豊潤<496>」だ。構想に10年。試験醸造250回※3、おいしさのために一切の手間をいとわないキリンビールが総力をあげて挑んだ。なぜこれほどまでに売れているのか。スプリングバレーブランドマネージャーの間木研吾氏に、日経BP総合研究所の尾島和雄が迫る。

※1 1-9月国産クラフトビール販売数:2021年10月キリン調べ
クラフトビール市場:大手5社以外の国産ビールに加えて、大手5社でクラフトビールと訴求している国産ビールをクラフトビールとして商品選定を行っています。
※2 キリンビール出荷実績(大びん換算)2021年10月キリン調べ
※3 この商品の特長である製法の開発にかかった試験醸造の回数

売り上げ好調!「スプリングバレー 豊潤<496>」発売から約半年で異例の100万ケース※2突破 売り上げ好調!「スプリングバレー 豊潤<496>」発売から約半年で異例の100万ケース※2突破

尾島 構想に10年を費やしたクラフトビール「スプリングバレー 豊潤<496>」。今年3月の発売から約半年で、クラフトビールとしては異例の100万ケース※2を売り上げたと聞きました。

間木 過去5年間に当社が発売した高価格帯のビール新商品としては、最も多くのお客様に購入いただいています。何よりうれしいのは、クラフトビールのおいしさを多くのお客様に知っていただけたことです。

 開発当初、クラフトビールの認知度がまだそれほど高くない中で「当社が手掛けて本当に大丈夫なのか」と懸念する声も社内で聞かれました。しかし、10~20年先のビール市場を考えると、おいしさの選択肢を広げ、お客様にビールをもっと好きになっていただく必要があります。それには思い切ったチャレンジが必要だという考えから、「スプリングバレー 豊潤<496>」の開発が始まったわけです。

 結果として多くのお客様に受け入れられ、2021年1-9月のクラフトビール市場は前年比約200%※1。スプリングバレーが市場拡大に大きく貢献できたことをうれしく思います。

尾島 クラフトビール市場をけん引する「スプリングバレー 豊潤<496>」のポジションは、確かに新しさを感じます。クラフトビールって、旅先で出会う地ビールのような、いわば「一期一会」のイメージがあるでしょう。この商品は、それを量販店や小売店に流通させ、日常的に楽しめるものにしました。

間木 確かに、クラフトビールといえば旅先や専門店でしか味わえないものでした。当社でも、2015年から醸造所併設の直営店「スプリングバレーブルワリー」で醸造し、キリン渾身の商品として提供してきた経緯があります。おっしゃる通り、「スプリングバレー 豊潤<496>」はクラフトビールを全国に広げる挑戦だったと言えます。

※1 1-9月国産クラフトビール販売数:2021年10月キリン調べ
クラフトビール市場:大手5社以外の国産ビールに加えて、大手5社でクラフトビールと訴求している国産ビールをクラフトビールとして商品選定を行っています。
※2 キリンビール出荷実績(大びん換算)2021年10月キリン調べ

「自分時間の充実」でクラフトビール市場が伸長 「自分時間の充実」でクラフトビール市場が伸長

尾島 「スプリングバレー 豊潤<496>」は、いま流行している新ジャンルのビールのように安価ではありません。それでも好調な売り上げを示している背景には、何があるとお考えですか。

間木 主に3つあると考えています。1つ目は「クラフトビールの市場の伸び」です。ビール全体が頭打ちになる中で、クラフトビールだけは堅調に推移。認知度も上がっています。

複数の要因が考えられますが、まず2018年4月の酒税法改正により、多彩なビールの提案が可能になった点が大きいと思います。また、家で過ごす時間を充実させたいというお客様が増えている影響もあるでしょう。弊社の調査でも、約40%の方が「自宅での食事で、普段よりお金をかけることが増えた」と回答しています。※4

クラフトビール市場は年々拡大傾向。
認知度も2019年には9割を超え、注目されている市場だ

尾島 コロナ禍の影響もあるでしょうね。家で過ごす時間が増え、自分の時間をより充実させたいとか、より良いもので周囲を満たしたいという意識は確実に高まっています。

間木 それが2つ目の要因、「コロナ禍における生活様式の変化」です。当社の調査でも、家飲みの充実を求めて約70%の方が高価格帯のビールを選択するようになっていることがわかっています。※4「ちょっとした非日常を感じたい」「家飲みを充実させると、1日を幸せな気持ちで締めくくれる」といった声も聞かれました。

 3つ目は「キリンビールが総力をあげて挑んだこと」です。おいしいクラフトビールをより多くのお客様に届けるため、技術、製造、マーケティング、販売、流通を含むあらゆる部門が力を合わせました。「ビールってこんなにおいしかったんだ」という感動を作り出し、ビールに対するお客様のイメージを一変させたかったからです。

※4 ビール類飲用635人を対象に調査 2020年9月、キリン調べ