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キンドリルジャパン 上坂貴志社長インタビュー

「社会成長の生命線」として
世に不可欠なテクノロジー・サービス企業

BSテレ東 キャスター 八木 ひとみ氏 / キンドリルジャパン長執行役員 上坂 貴志氏

BSテレ東 キャスター 八木 ひとみ氏(写真左) / キンドリルジャパン 社長 上坂 貴志氏(写真右)

IBMのIT(情報技術)インフラサービス事業がスピンオフして誕生した「キンドリル」はどのようなITの未来を描いているのだろうか。社名に込められた思いや社会への貢献について、キンドリルジャパン社長の上坂貴志氏にアナウンサーの八木ひとみ氏が話を聞いた。

水・電気・ガスのようにITを社会のインフラとして

水・電気・ガスのように
ITを社会のインフラとして

上坂社長は日本IBMで長くプロジェクト・マネージャーを務め、様々なお客様と一緒に仕事をされてきたと聞いております。そんな上坂さんが社長を務めるキンドリルは、どのようにして生まれたのでしょうか。

2021年9月にIBMから分社化し、11月4日にニューヨーク証券取引所に上場した、9万人のプロフェッショナルを擁し約2兆円の売り上げ規模があるテクノロジー・サービス企業です。業界アナリストからリーダーとしての地位を認められており、今後「社会成長の生命線」として、世になくてはならない存在として世界中の人々から頼りにされる組織を目指しています。ITの将来には二つの方向があると考えています。一つ目は例えばAI(人工知能)や量子コンピューティングのように先端を追い求めること。二つ目は便利なものとして普及させていく方向で、最先端の技術に限りません。電気・ガス・水道のように、誰にとっても必要不可欠で便利なものにする道です。前者をIBMのような専門技術を持つ企業が担い、後者をキンドリルが推進していきます。ITをインフラにしていきたいと考えているため、私たちは安心・安全・安定を最も重視しています。

ITを誰もが使えるように、というのは、大切な視点ですね。

新型コロナウイルス禍を通して、ITがインフラとして整備されていることの重要性を再認識した方も多いと思います。リモートワークの導入にしても、会社側と社員側で環境が整備されていれば、よりスピーディーに実現できたでしょう。平時では見えなかったITの課題が環境の変化が激しくなって顕在化した一例かもしれません。

新社名の「キンドリル」にはどのような想いが込められていますか?

これは「kyn」と「dryl」から成る造語です。「kyn」は「kinship(キンシップ)」。親族のような関係性を表す単語が基となっており、社員、お客様、パートナーといった人々との強い絆や良好な関係を育む姿勢を表しています。「dryl」は植物のつるを意味する「tendril(テンドリル)」です。お客様やパートナーと共に、常に「社会成長」に向けて取り組む姿勢を想起させる言葉を選びました。キンドリルはその存在意義として「社会成長の生命線」つまり、境界を超え、チームの力で未来を築く要となる社会基盤を創造することを掲げています。

つながりを生かし、
様々な企業と協働する

キンドリルの考える未来へ向けて、これからどんなことを行っていくのでしょうか。

まず「つなげる」、「つながる」がキーワードです。キンドリルが持つ技術やソリューションにこだわらず、広く世の中の企業と共同でお客様へ課題解決を提案します。そのアライアンスを組む企業との協働を強化し、お客様と同じ利用者の目線から最善な選択肢をご提示していきます。それはIBMから独立したこととも通じています。IBMの製品やソリューションに限定せずとも世にあるあらゆる選択肢からお客様の視点で最適な解を見極め最高のパートナーとして協働し、ITを「使えるもの」として提供します。

キンドリルジャパンが描く
ITインフラストラクチャーの近未来

社会成長の生命線 境界を越えチームの力で人々と未来の発展をつなぐ社会基盤を創造する

徹底的にお客様視点で考える、というのは大切な視点ですね。

「as a service」という言葉が普及していることからも、コンピューティング資源を必要な時に必要なだけ最適な形態で利用したいというニーズが高いことは明らかです。かつて企業は必要なものはイチから自社でまかなうことが多かった。しかしそれでは、時間や手間やコストがかかるし長期での維持も難しいでしょう。そこで、すでにあるものを利用するという視点がとても重要になるのです。私たちは「顧客最適から市場最適へ」という表現をしています。自社に最適化されたものや特定の顧客だけに最適化されていては拡張性や継続性に難があります。ある一社だけで最高の製品やサービスを創造・製造することも、一社のためだけに最高のソリューションを用意するのも難しくなってきています。多様な企業が得意な製品やサービスを持ち寄り、つながりあった関係性を通じて、最適な解を選び取る力が今後より重要になってくると考えています。

必要なときに必要なだけのサービスが受けられることは、結果的に企業の事業成長を後押しすることになりますか。

そのとおりです。私たちはAIや自動化技術を用いて、より効率的なシステム運用を行います。私たちのサービスを利用することでお客様の業務もより効率的になる。あるいは、これまで自社のために開発していた技術をイチから用意する必要がなくなる。すると以前はそこにかけていた費用や人員を、他のところで活かすことができるようになるでしょう。キンドリルにはお客様の将来をともに創っていくための道具や人材がそろっているので、私たちとの協働を通じて、お客様は事業成長や未来への戦略投資に集中できるようになると確信しています。

インフラが変わることで技術や商品も一気に新しいステージへ

インフラが変わることで
技術や商品も一気に
新しいステージへ

キンドリルが主役となるよりも、様々な企業やサービスとつながりながらITインフラを創ることを目指しているのでしょうか。ITのサービス提供ではなく、「インフラ」としての未来を描いているのはなぜですか?

自動車の進化を考えると分かりやすいかもしれません。例えば現在の自動車には様々な機能が搭載されています。それらすべてを一自動車メーカーが研究・開発・製造するのは難しいでしょう。他社から基礎技術を提供してもらって自社で発展させますよね。そのようなことが、ITの分野でももっと活発に行われるようにしていかなければなりません。
個々のメーカーが最新の自動運転技術を追求するのと同時に、産官で標準や規則を整え、道路や通信網が整備されてこそ自動運転が普及します。逆に自動運転に適した道が世の中に多くなれば自動運転車も増えていくでしょう。多くの人が使える、という視点に立ったとき、インフラを整えることが、よりよいサービスや製品の開発や提供につながります。IT業界が一気に次のステージへ進むため、キンドリルではデファクト・スタンダードの構築・推進に取り組んでいきます。

インフラを整えることで業界そのものをよりよくしようとするキンドリルの姿勢がわかりました。そして、それを実現できるだけの戦略や人材をそろえていらっしゃるのですね。

とくに人材に関しては、人材こそが価値の源泉であると考えています。インフラを築き業界を変えていくためには、志と能力が高い人材の獲得・育成は避けては通れません。IT業界を進化させたい、ITを誰もが使える安全・安心・安定のインフラにしていきたいと考える同志の方々にぜひ仲間になっていただきたいです。

撮影協力:リグナテラス東京

BSテレ東「日経モーニングプラスFT」 メインキャスター 八木 ひとみ

プロフィル
BSテレ東「日経モーニングプラスFT」
メインキャスター
八木 ひとみ

フリーアナウンサー 大学卒業後、山口朝日放送に入社。2011年からフリーとして活動。NHK-BS1「経済フロントライン」キャスターなどを経て18年から現在もメインキャスターを務めるBSテレ東「日経モーニングプラスFT」に出演中。

キンドリルジャパン長執行役員 上坂 貴志

プロフィル
キンドリルジャパン 社長
上坂 貴志

日本IBMで金融サービス事業、アプリケーション開発・保守推進事業、保険サービス事業などのリーダーを歴任。2020年インフラストラクチャー・サービス事業部長を経て、21年9月から現職。