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マクセルホールディングス株式会社 代表取締役 取締役社長 中村 啓次氏
長年培ってきた「アナログコア技術」を進化(深化) 社会が求める価値を生み続ける

マクセルホールディングス株式会社 代表取締役 取締役社長 中村 啓次氏

京都府出身。90年日立マクセル入社。耐熱コイン形リチウム電池をはじめ電池の開発に長年携わる。14年同社執行役員、18年マクセル代表取締役取締役社長、20年6月より現職。

10年後のありたき姿から直近の3年計画を策定

当社は乾電池やカセットテープ、ビデオテープなどを開発し、人々の暮らしに感動を提供してきました。現在はリチウムイオン電池や半導体工程用テープ、車載カメラ用レンズユニットなどのBtoB製品に軸足を置いていますが、そのベースにあるのは「アナログコア技術」です。当社はこれまでも「まぜる」「ぬる」「かためる」という独自のアナログコア技術で時代の変化に対応し、圧倒的なポジションを確立してきました。

今回、2023年に向けた中期経営計画の策定にあたり、当社の競争力の源泉がアナログコア技術にあることを再定義し、10年後のありたき姿として、ビジョンを「独自のアナログコア技術で、社員・顧客・社会にとってのMaximum Excellenceを創造する」と定め、そこから現在を振り返って計画をつくり上げました。具体的には「ヘルスケア」「5G/IoT」「モビリティ」の注力3分野にリソースを集中し、アナログコア技術で新たな価値を創出。2023年には営業利益率10%、ROIC7%超、営業利益125億円を目指します。

独自技術で貢献する価値を生む注力3分野

健康意識の高まりとともに成長し続けるヘルスケア分野。この分野で求められるのは、機器に組み込まれる電池の小型化と長寿命化、健康と安全な暮らしのための健康機器や理美容機器です。当社は機器の開発・提供とともに、医療用のマイクロ電池を開発・提供してきました。そして今目指しているのが、民生用として初めての全固体電池(※1)の量産です。耐熱性が高く、サイクル特性に優れる全固体電池は、ペースメーカーなど医療機器の安全性を高めるとともに、長期間生体情報を収集する機器での使用においても期待されています。

5G/IoTの分野では、半導体製造装置に組み込む高精度な基板や制御ボード、半導体工程で使用される粘着テープの開発を進めています。また、各種スマートメーター用電源として電池も重要な役割を果たしていくと考えています。さらに5Gや6G、その先のインフラ整備においては必要な電磁波だけを受ける電磁波吸収部材が必要になります。この部材にはカセットテープ製造などで培った「磁性体」を応用した「まぜる」技術や導電素材を「ぬる」技術を使っています。

モビリティの分野では、世界トップクラスのシェアを誇るタイヤのパンクセンサー用耐熱コイン形リチウム電池や車載カメラ用レンズユニット、LEDヘッドランプ用レンズに加え、バーチャルな映像を映し出して安全運転をサポートするヘッドアップディスプレイを本格的に市場投入していく計画です。

※1 硫化物系の固体電解質を使ったコイン形の全固体電池

アナログコア技術と要素技術の組み合わせにより注力3分野で優位性を確立

創業の精神を継承し未来にいつもいる企業に

当社の大きな強みは、製品の性能で世界を目指すという創業の想いがDNAになっていることです。社名のマクセルは創業製品である乾電池の「Maxell(Maximum Capacity Dry Cell)」というブランド名に由来しています。当社はこのDNAを継承し、技術的には難しいと思われる製品づくりに挑戦し成し遂げてきました。そこには開発に対する自由な発想を許容する社風とそれに応えようとするエンジニアの心意気があります。

こうした技術で勝負するモノづくり企業としての決意を経営の基本方針「MVVSS(※2)」に込めました。最後の“S”であるスローガンは「Within, the Future(未来の中に、いつもいる)」。私たちは持続可能な社会に必要な企業になるべく、将来にわたって新たな価値を創出し続けていきます。

※2 MVVSS(Mission, Vision, Value, Spirit, Slogan)

マクセルホールディングス株式会社

マクセルホールディングス株式会社

〒108-8248 東京都港区港南2-16-2
(太陽生命品川ビル 21階)

https://www.maxell.co.jp/

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