ムダを無くす“テンプレート”とは?
定型業務を自動化して、ラクになる。
人為ミスを防ぐ

Microsoft Teams

第2回
まずは、「本当に」目の前の業務から!
Power Automate テンプレート活用術【基本編】

コラボレーションプラットフォーム Microsoft Teams(以下、Teams) と、ローコードで定型業務の自動化を実現するRPAツール Power Automate の連携により、社員1人1人が自身の仕事のムダを省き、集中できる時間を生み出せる。本シリーズの第1回では、定型業務をRPAで自動化する重要性や、Power Automate を活用すれば、専門知識なしに業務の自動化が実現可能なことなどに触れた。しかし実際のところ、Power Automate でいかにして業務を自動化するのか。実際に操作しながら説明していこう。

大人気テンプレートで
まずはトリガーとアクションを理解しよう

まずは Power Automate でどのように自動化を実現するのか。その基本的な仕組みを理解するために「上司からメールを受信したらプッシュ通知を受け取る」という、実に約45万ものユーザーが利用する定番のテンプレートを試してみたい。

なお、このテンプレートでプッシュ通知を受け取るデバイスは Power Automate アプリがインストールされたスマートフォンを想定している。また受信側のメールアドレスは「Microsoft 365」の法人向けプランで利用できる「Office 365 メールアドレス」を使っていることが前提で、「Microsoft Azure AD」で上司情報がきちんと設定されていることも求められる。このあたりの条件が整っているかは、事前に確認しておこう。

なお「Power Automate」には30日間利用可能な「無料トライアル版(https://flow.microsoft.com/ja-jp/から登録可能)」も用意されている。まずはお試しでという読者は、「無料トライアル版」を使うのも手だ。

それでは実際の自動化手順を紹介していこう。まずWebブラウザで Power Automate にサインインすると次のような画面が表示される。

Power Automate のトップ画面

画面内で「アプリ、タスク、業種ごとにテンプレートを検索してください」と書かれている検索ウインドウに「上司からメールを受信したらプッシュ通知を受け取る」と入力。検索結果が表示されたら、テンプレート名をクリックすると表れるのが、次のような画面。

「上司からメールを受信したらプッシュ通知を受け取る」テンプレート表示画面

そしてページ下部にある「フローの作成」をクリックし、「フローの管理」が表示されたら、ページ左上の「編集」をクリック。すると「フローの編集画面」に遷移する。

フローの編集画面

前回、定型業務の自動化は「トリガー」というきっかけと「アクション」をフロー化することが基本だと説明したが、このテンプレートでは、ブルーの囲みで表示されている「On new email」がトリガー、それ以降がアクションに該当する。

つまり、この画面の表示は「メールを受け取ったこと(On new email)」をきっかけに「自分のプロフィール(Get my profile)」と「上司のプロフィール(Get manager)」情報を「Microsoft Azure AD」から取得し、受け取ったのが上司からのメールであれば「お知らせをプッシュ通知する(Check if it is my manager)」という「アクション」に導くという一連のフローを表しているのだ。

なお、特にデフォルトの設定を変えなくても、「上司からのメールを受信したらプッシュ通知を受け取る」という目的は果たせるが、次の画像のように各項目をクリックし、詳細な設定を行うことも可能である。

フローの編集画面で「Check if it is my manager」欄をクリックしたところ

最後に保存ボタンをクリック。これで即応すべき上司からのメールが埋もれてしまうという悩みから解放される。

Power Automate & Microsoft Teams で
情報共有フローも簡単に自動化

鮮度の高い情報は、いまやSNSから得る時代。しかし、大量の情報が流れるSNSから必要な情報だけを効率よくキャッチするのは至難の業だ。さらにそんな情報を、チームメンバーや関係者に共有しようとするとなるとさらに手間がかかる。

そこで Power Automate のテンプレートを使って、指定したハッシュタグが付いたツイートがつぶやかれたら、そのツイートを Microsoft Teams のチャネルへ自動的に投稿されるようにしてみよう。

ここで利用するのは「新しいツイートが指定したハッシュタグと一致したときに Microsoft Teams に投稿する」テンプレート。当然、Twitterアカウントと Microsoft Teams が必要となるので事前に準備、確認しておこう。

まずは先の手順と同様、検索ウインドウで「新しいツイートが指定したハッシュタグと一致したときに Microsoft Teams に投稿する」と検索して、以下のテンプレート画面を表示させる。

「新しいツイートが指定したハッシュタグと一致したときに Microsoft Teams に投稿する」テンプレート表示画面

この画面で「このフローの接続先は次のとおりです」と書かれた枠内のTwitter欄の「…」から「新しい接続の追加」を選択。すると表示される別ウインドウでTwitterアカウントを登録し、接続ボタンをクリック。

フローの作成画面

その後、上のような「フローの作成」画面に切り替わる。

このフローのトリガーは「新しいツイートが投稿されたとき(When a new tweet is posted)」、アクションは「チームスにアラートを送る(Alert the team)」だ。

取得したいツイートのハッシュタグは「When a new tweet is posted」の「検索テキスト」欄に記入する。そして「Alert the team」についても必要な項目を指定していこう。各記入項目の説明は以下の通り。
・投稿者:Microsoft Teams 上で表示される投稿者を指定
・投稿先:Microsoft Teams 上で投稿される先を指定。このテンプレートではチャネルやチャットが選択できる
・Team:Microsoft Teams 内で設定しているチームの中で、ツイートを共有したいチーム名を指定
・Channel:上で選んだチームが共有しているチャネルの中で、ツイートを共有したいチャネルを指定
・Message:Microsoft Teams 上で表示させたい内容を指定

今回は「デジタルマーケティング部」で、共有する「関連ツイート」チャネルに「#デジタルマーケティング」とハッシュタグが付いたツイートを自動投稿できるように設定した

上の画像の例では「投稿者」「投稿先」「Message」はデフォルトのままだが、もちろん設定を変えることは可能だ。なお「Team」「Channel」欄は、Microsoft Teams で設定したチームやチャネル名がプルダウンメニューで選択できるはず。メニューが表示されない場合は、Microsoft Teams の設定を確認いただきたい。

最後に保存ボタンをクリックすれば設定完了。これで業務に有用なツイートが Microsoft Teams の共有チャネルに自動で投稿されるようになる。

ツイートが自動投稿された Microsoft Teams の画面

このように、実際に試してみると「RPAはハードルが高そうに思っていたが、意外と簡単で拍子抜けだった」という読者は少なくないのではないか。

コロナ禍でより重要性が増す、チーム内での情報のやり取りや収集、共有が、これだけのことで効率化できる意義は非常に大きいが、これはほんの一、二例に過ぎない。今回紹介したものの他にも、数多くのテンプレートが用意されていることも Power Automate で見逃せない特徴だ。

テンプレートを使ったカスタマイズはもちろん、一から自動化の仕組みを構築することもできる Power Automate の可能性は無限にある。そんな可能性の一端を感じるためにも、まずは今回紹介したような身近な業務を、簡単に自動化できるテンプレートを活用してみてはいかがだろうか。

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