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工場の施設運営を一手に受け最適化する専門家集団が日本の製造業を強くする

NECファシリティーズ株式会社 代表取締役執行役員社長 松下 裕氏

1960年大分県生まれ。広島大学卒業後、1983年日本電気株式会社に入社。2014年同社製造業担当の執行役員として「NECものづくり共創プログラム」「NEC DX Factory」などを牽引。2019年NECファシリティーズ代表取締役執行役員社長に就任。

工場の設計・建設・施設管理
一括アウトソーシングで貢献

NECファシリティーズは、製造業を中心とした工場施設の運営を一括で担う専門家集団だ。1966年創業の同社は、NECグループの工場の運営管理から得た知見と技術を、半導体や電子部品など様々な製造現場に提供してきた。2010年代からは、ビジネスの対象をNECグループの外にも向け、施設管理、建設、環境、不動産、保険事業という5つの事業で構築する「Total IFM(Integrated Facility Management)」によって、顧客の重要な経営資源であるファシリティの価値を最大化するため、Factory life cycle management(建屋・設備の企画・設計・施工・施設管理・解体までのファシリティ全体に着目して計画・運営を行う)に貢献してきた。

同社の松下裕社長は「それぞれの分野に特化した企業は他にもありますが、敷地探しに始まる建設から施設管理、そして解体にいたるまで“工場の一生”をお任せいただけるのが当社の最大の強みです」と胸を張る。

画像:Total IFM 5つの事業によるシナジー(施設管理事業、環境事業、保険事業、不動産事業、建設事業)

高度な知見、ノウハウ、豊富な現場経験を持つ専門部隊が連携し、工場施設の経営効率と成長力を高める

工場のリソース課題と
環境課題をDX化で変革

松下氏は、同社が得意とする一括アウトソーシングへの需要が今後さらに高まるとみている。

「これまで社内やグループ内で担ってきた業務を担いきれなくなる企業が増えていくでしょう。理由は人材不足です。人材不足はどの分野でも共通の課題ですが、とくに施設管理には資格や経験が必要なため、すぐ新人に任せるというわけにはいきません。さらに熟練技術者は高齢化して次々に退職していきます」

この現状を技術で解決するため、同社は今年4月、「NEC DX Facility Management Service」をリリースした。松下氏はそのコンセプトを「DXが変えるファシリティの未来」と説明する。このサービスは、熟練技術者のノウハウと技術をDX化することで、工場の安定稼働とコストダウンを両立させるものだ。サービスの肝となるのがIoTとAIを駆使した異常予兆検知システム「NEC DFM Presagio(プレサジオ)」。異常の発生ではなく予兆を検知するため、突然の操業停止を防止でき修繕費を削減できる。予兆が可能なのは、熟練技術者が持つ振動診断技術やノウハウをAIに取り入れて開発したものだからだ。

「同じ設備を設置する場合でも、設置環境によって初期設定が異なります。当システムは、NECグループの工場で20年以上蓄積した手動計測の振動データからそれらを学習しているので、閾値の自動設定が可能です」

DXの推進による施設管理の高度化と並んで進めていこうとしているのがカーボンニュートラルへの取り組みだ。

「ものづくりの現場でのカーボンニュートラルへの取り組みは、当社にしか提供できないソリューションだと自負しています。とくに電力を多く消費するお客様に対して、需要家が持つエネルギーリソースを統合制御し、調整するNECの『RAクラウドサービス』を軸に、高度なエネルギー管理に取り組んでいきます」

ファシリティの最適化で
次世代ものづくりを目指す

同社の活躍の場は今後、国内でますます増えていきそうだ。

「2000年以降、中国や東南アジアに工場を持つケースが増えました。しかし、無人化が進み人件費格差が減少したこと、製造工程も製品の価値の一部だという考え方が生まれたことで、国内への回帰が始まっています。では、国内に工場を新設するから施設管理者をすぐに集められるかというと、難しいのが現実です」

だからこそ、同社のアウトソーシングサービスが求められる。同社の進めるDXがファシリティの未来を変えれば、社会の未来も変わる。

「私たちは、工場施設の運営を通じて日本のものづくりをもっと強く、大きくしていきたいと考えています」と松下氏。同社はより良い製造業の未来を足元から構築していく。

ロゴ:NECファシリティーズ株式会社

NECファシリティーズ株式会社

〒105-0014 東京都港区芝2-22-12 NEC第二別館

https://www.necf.jp/

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