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沖縄セルラー電話株式会社 代表取締役 社長 湯淺英雄氏
沖縄は成長市場。総合通信事業者の責務を果たし、地域貢献にも全力で挑む

沖縄セルラー電話株式会社 代表取締役 社長 湯淺英雄氏

1955年8月生まれ。大分県出身。78(昭和53)年山口大経卒。88年第二電電(現KDDI)入社。2003年同社執行役員au営業本部関東統括責任者、au東京支社長。10年同社取締役執行役員常務 コンシューマ事業本部長、15年6月沖縄セルラー代表取締役副社長。16年6月から現職。

8期連続で増収増益を達成

当社はモバイルとFTTH(光回線)の両方を提供する沖縄唯一の総合通信事業者として順調に業績を伸ばしてきました。モバイルは約5割、FTTHも3割以上のシェアを占め、業績は8期連続増収増益を達成し、営業収益は10期、営業利益は8期連続で増益です。配当は19期連続で増配を続け、40%という高い配当性向を実現しています。

こうしたシェアと業績を確保できている理由は2つあります。ひとつはネットワークの設備投資に注力し、つながりやすく速いという評判を得ていることです。もうひとつは、多くの地元企業から大きな支持を受けていることです。当社は沖縄を盛り上げるために発足した財界人の集まりである「沖縄懇話会」での当時京セラの会長だった稲盛和夫さんからの提案を受けて、43社もの県内の有力企業が出資して誕生した“県民の企業”なのです。

沖縄は日本で唯一人口が自然に増加していて、若年層の割合も全国1位。今後10年は人口が増加し続けるという優良市場です。そこでトップシェアを誇る当社はこれからも高い業績を上げ続けることができるポテンシャルを持っています。

迅速な戦略投資で継続的な成長を実現

当社の成長の原動力は新たな成長分野への戦略投資です。通信事業の拡大に加え、2019年11月には沖縄電力との協業で「auでんき」として電気提供事業を開始し、予想を上回るペースで契約数を増やしてきました。

通信インフラへの投資も続けています。沖縄に3本目となる海底ケーブルを自前で敷設し、2020年4月1日に運用を開始しました。これまで沖縄と本土を結ぶ海底ケーブルは東側に2本ありましたが、今回西側に3本目を敷設することにより、東西2ルートを確保することができました。全長780kmにもなる海底ケーブルの新設には大型の投資が必要でしたが、南海トラフ地震などの大規模災害が起きても通信が確保できるようにネットワークが強化されたとともに、5Gにも対応できるようになりました。

さらに今年は、データセンターとオフィススペースを併設したデータセンタービルを市街地に建設。低遅延の通信環境が求められる5G関連の事業者の入居を想定しています。こうした次の成長のための矢継ぎ早の戦略投資は、財務体質が強固だからこそできることです。そのメリットを生かしてスピーディーに新事業にチャレンジし、さらなる成長を目指しています。

営業利益推移

業績を伸ばし続けて地元に貢献する

本業以外の事業も当社の成長に貢献しています。スピードとチャレンジを掲げ、「沖縄に貢献できる事業で沖縄にないものは当社が創り出そう」というスタンスで様々な事業に取り組んできました。そのアイデアの多くは社内から生まれています。最初に手掛けたのはICTを駆使した野菜工場です。沖縄の葉物野菜不足解消のために立ち上げ、今では県内の各自治体にプラントとして販売しています。最近ではイチゴ工場も立ち上げました。完全密閉されたICT工場で無農薬の水耕栽培によって育て、通年の安定供給を実現。アジア市場への本格的な進出も目指しています。

当社の2019年度の営業利益は約140億円です。税金と株主配当を除いた残りの60億円は設備投資に充て、地元を中心に利益を還元していきます。地元に貢献するためにも業績を伸ばすことは大切です。コロナ禍でもビジネスは工夫次第です。東京から1600km離れたローカルから皆さんを勇気づけられるように、スピード感を持って攻めの経営に取り組んでいきます。

沖縄セルラー フォレストビル

沖縄の5Gビジネスを加速するために建設中のデータセンタービル「沖縄セルラー フォレストビル」(2021年11月竣工予定)

沖縄セルラー電話株式会社

沖縄セルラー電話株式会社

〒900-8540 沖縄県那覇市松山1-2-1

https://www.au.com/okinawa_cellular/

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