ラクスル株式会社

テレビCMで売上高30倍の必勝パターン

テレビCMの最大の弱点は、見た人を特定できないことだ。認知度の向上やブランディングに強い力があると言われながら、その効果を定量的に把握できないことが広告主を悩ませてきた。そんな中、ラクスルが提供する「ノバセル」はテレビCMが流れた瞬間からその効果をリアルタイムに可視化するデータ基盤を開発し、特許を取得した。同社取締役CMOの田部正樹氏にサービスの概要と優位性について聞いた。

大きな投資のわりに
効果を把握できないテレビCM

ラクスル株式会社
取締役CMO
ノバセル事業本部長
田部 正樹氏

投資利益率(ROI)が見えなくても、テレビCMの価値は認知度向上とブランディングでいいじゃないかという人もいる。事実、そんな説明が通用してきた歴史もあり、効果指標を視聴率に依存する企業も多い。だが経営者からすれば見過ごせない。関東ローカルでは、トータルで数千万~数億円もかかる。高い投資のわりに効果がはっきりしないのだ。

一方、インターネット広告は見た人を特定しやすく、ROIの透明性が極めて高い。ビジネスのあらゆる面でデジタルトランスフォーメーション(DX)が進み、経営者の意識が変化する中でインターネット広告は伸びてきた。DXが進まないテレビCMだけが時代に取り残されてきた感は否めない。

テレビCMの効果を即時に
可視化する仕組みで特許を取得

「そうは言っても、テレビCMの効果は大きく、ネットとテレビの『両方』をうまく活用しながら効果のある広告出稿をすることが重要です」と語るのは、ラクスル取締役CMOの田部正樹氏。同社はオンライン印刷事業で急激な成長を遂げ、創業10年で東証1部上場を果たした。多くのマーケティング手法を試した結果、最も業績に寄与したのはテレビCMだったという。

同社では、テレビCMが流れた瞬間からWebへのアクセス状況をリアルタイムで確認し、CMが流れた後のユーザーの流入量や売り上げの変化を克明に調べ、結果をCM運用に反映させることで効果を最大化してきた。2014年からテレビCMを始め、過去100種類以上のテレビCMを作り、必勝パターンを磨き上げてきたという。

「クリエーティブの異なる多数のCMパターンを作り、まず広告単価の低い地方局でテストします」(田部氏)。どの時間帯、番組、放映エリア、クリエーティブの効果がよいかを確かめる。数々のテストを勝ち抜いた最良のパターンだけを広域な放送に広げ、さらに効果を見ながらROIの確度を上げていく。

結果、「ラクスル」の指名検索数は20倍に増え、売上高を7億円から210億円と30倍に伸ばした。これらのノウハウと手法を基に開発したテレビCMの効果可視化ツールで特許を取得。2018年からサービスを開始し、2020年4月から「ノバセル」というブランドでマーケティング戦略、企画制作、放映、分析までをワンストップで提供している。

テレビCMが放映された瞬間から効果をリアルタイムに可視化する「ノバセルアナリティクス」の画面イメージ。データに基づく改善により効果を最大化する「運用型テレビCM」を実現

3つの柱でテレビCMの効果を
極限まで高める

「ノバセル」が提供する運用型テレビCMの柱は3つある。

1つ目の柱は、テレビCMの効果をリアルタイムに可視化するツール「ノバセルアナリティクス」の提供だ。テレビCMが流れた瞬間から広告効果をリアルタイムに可視化する。人工知能による画像解析で全国のあらゆるテレビ放送を確認しているため、放映時刻を事前に特定できない「スポットCM」でも正確な放映時刻を把握できる。

また、可視化したFACTデータに基づいてオペレーションの支援を実施し、どのクリエーティブに差し替えるべきか、どの番組に広告枠を寄せていくかなど、テレビCMを運用する上での意思決定を支援する。

2つ目は、オンラインとオフラインを含む統合的な戦略と分析だ。テレビCMで上げた認知度を売り上げに変えたいならば、デジタルマーケティングは必要不可欠だ。CMで伝えきれない情報を補完したり、SNSでは客観性を作るなど。デジタルをやりきれていないとCMの効果は出ない。

3つ目は、強固なデータ基盤を整え、最適なデータ同士をひも付けるDXのサポートだ。意思決定を最速で実現するシステムを提供することで、企業自身の変革を一層支援していく狙いだ。

「運用型テレビCM」の要諦は、テレビCMの効果をすばやく把握し、結果を次のアクションにつなげるサイクルを高速で回すことにある。ノバセルでは視聴率に左右されることなく、効果の可視化によってあらゆる判断を論理的に実行している。

同サービスを利用するウェザーニューズは、放映時刻やエリア別に訴求内容やクリエーティブが異なる120パターンのテレビCMを放映テストした。1番組、1クリエーティブ単位での効果の可視化により、視聴率は高いが効果が出ていない番組も明らかになる。効果の高いクリエーティブや放映枠を絞り込み、さらに天候に合わせてCMを変えるなど、効果に基づいた最適な集中投資によって、投資利益率の最大化を実現した。

2020年12月には大手広告会社のADKマーケティング・ソリューションズと業務提携した。運用型テレビCM支援、ソリューション開発、ノウハウ共有の3面から協業を進める。「ノバセル」はテレビCMにDXをもたらし、その評価を根底から変えつつある。

Contact

ラクスル株式会社運用型テレビCMサービス「ノバセル」

https://novasell.com/
TEL:03-6629-7093

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