広告企画 半導体ビジネス特集

ラスコ

半導体微細化の鍵を握る、知られざる老舗の技術クリーンルームよりクリーンな環境作る精密空調で世界クラスの技術
0.001°Cの温度管理で業界支援

半導体の製造工程では、超精密温度や極めてクリーンな作業環境が必要になる。創業58年目を迎えるラスコは、それを実現する精密空調において世界トップレベルの技術を持ち、半導体業界に貢献している。半導体の需要が急増する中、時代を先取りした技術開発と人材育成により100年企業への歩みを進める。

冷凍・冷蔵倉庫の要素技術が
半導体製造を支える技術に

株式会社ラスコ
執行役員 資材統括本部長
堀野 賢一 氏

ラスコは今年10月で創業58年目を迎える精密空調/液調メーカーだ。

半導体の製造工程では、超精密な温調空調やゴミの少ない極めてクリーンな環境が必要になる。そのため、ロボットや加工装置を「チャンバー」と呼ばれる容器内に丸ごと封入し、その内部を真空にしたり、温度や気流を精密調整したりすることで理想的な作業空間を作り出す。ラスコはそうしたチャンバーの製造において、世界トップレベルの技術を持つ。

同社の創業は1964年10月。業務用の大型冷凍倉庫や冷蔵倉庫などを作る会社としてスタートした。ところが1970年代に入ると、保冷トラックが登場する。積み荷を冷凍したまま遠方まで運べるようになり、物流の中継地点に置かれていた大型冷凍倉庫や冷蔵倉庫の需要が激減。同社の主力事業は、危機に直面した。

そんな折、予想外の方向から声がかかる。1977年に初開催された、半導体の見本市「セミコンジャパン」だ。ある商社が、トランジスタの製造工程を展示したいという。電気や水を引き込む設備を施工してほしいとの依頼が来た。

当時、まだ中堅社員だった現ラスコ代表取締役の橋口拓郎氏がイベント会場へ向かった。この時、半導体の製造工程が高度な温度管理や空調を必要としていることを知る。橋口氏は「これだ」と直感した。

業務用の冷凍倉庫や冷蔵倉庫を施工してきた同社には、空調に関する広範な技術とノウハウがある。これを応用すれば、半導体製造装置向けの精密空調システムを実現できる。橋口氏らはオフィスに布団を持ち込み、日夜、開発に没頭した。

1/1000℃で温度管理
「クラス1」の清浄度を実現

ラスコの精密制御技術は、2つの側面から成り立っている。「気体や液体の温度管理」と「空気清浄度の管理」だ。

半導体製造でそこまで温度管理にこだわる理由は、金属材料が熱で膨張しやすいことだ。例えば、1メートルのアルミニウム素材は、周囲の気温が0.01℃上がると約231ナノメートル伸びる。

アルミニウム素材の温度による長さの変化1メートルのアルミニウム素材は、気温が0.01℃上がると231ナノメートル伸びてしまう

近年、半導体の配線パターンで特に精密なものは、線幅が10ナノメートル以下になっている。すなわち、気温が0.01℃変化しただけで材料の寸法が変わり、加工が難しくなる。気温を1/1000℃で管理するラスコが頼りにされるのは、そのためだ。

一方、空気中にただようゴミの影響も大きい。半導体の配線パターンは、パターンの原画をレンズで縮小し、ウェハーの表面に光で写真のように焼きつけて作る。この時、レンズとウェハーの間にゴミがあると、その影がウェハーの表面に写り込み、不良品となる。

今日、ラスコに求められているクリーン度は、世界最高の「クラス1」。すなわち、1立方メートルの空気中に直径0.1マイクロメートル以下のゴミが10個までだ。ラスコの空調技術は、それを可能にしている。

精密空調はノウハウの塊
時代を先取りして技術開発

半導体製造装置を封入するチャンバーは、中に入れる機材や要求仕様によって形が変わるため、すべて一品生産になる。また、半導体メーカーの工場内になるべく多くのチャンバーを並べるには、ギリギリまでコンパクトに設計する必要がある。

それだけではない。製造装置メーカーの要求仕様は頻繁に変わる。このことが、設計をさらに難しくするという。ラスコ 執行役員 資材統括本部長の堀野賢一氏は「半導体業界は競争が激しく、お客様の要求仕様がよく変わります。そのたびに設計をすばやく変更できる能力が必要です」と述べる。

空調技術にも基本的なセオリーはある。しかし、半導体製造装置向けのチャンバーのようにコンパクトで複雑な空間を扱う場合、最終的にものをいうのは経験とノウハウだ。

「例えば同じ機能を持つ部品でも、メーカーによってサイズや形が微妙に異なります。コストも重要な要素ではありますが、どのメーカーの部品がよりコンパクトで安全規格の取得やクリーン度が高いかなど、これまでの経験値から詳細なデータを持っており、部品1個の調達から最適なものを選んでいます」(堀野氏)

設計環境への投資も惜しまない。2002年から業界に先駆けて3次元CADと流体シミュレーションを導入。チャンバー内の機器の干渉、空気の流れやゴミの挙動などをデジタルに可視化し、設計の生産性を向上させている。

流体シミュレーションのイメージ図チャンバー内の空気の流れを流体シミュレーションで可視化。設計の生産性向上や顧客との検討に利用している

近年、IoT需要の拡大や5Gインフラに加え、半導体不足の解消に向けて半導体製造装置の需要が急増。ラスコへのオーダーもすでに2022年12月の生産分までいっぱいだ。生産能力を増強するため、人材の採用を急ぐ。

「当社の人材育成の特徴は、若い時から責任ある仕事を任せ、それをベテランがフォローする体制にあります。学びと技術の蓄積を追求し、今後も積極的に採用を進めます」(堀野氏)

若い時から責任ある仕事を任せ、ベテランがフォローする体制で人材育成を図る

創業55周年を迎えた2019年、同社は「100年企業」を宣言した。半導体の集積度は限界に近いといわれるが、量子コンピューターの時代になってもラスコの精密温調技術は必要だ。「半導体だけでなく、脱炭素や再生可能エネルギーなど、新たなニーズに対しても開発に着手済みです」(堀野氏)。

技術開発には時間がかかる。ニーズが発生してからでは遅い。同社は未来を見据え、時代を先取りした技術革新に今日もまい進中だ。

株式会社ラスコ

http://www.rasco.co.jp/
E-mail find-work@rasco.co.jp
TEL 0480-72-8925

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