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オムニチャネル最前線 個人事業主から中小、そして大規模事業者まであらゆるチャネルをまとめて一元管理  モバイル決済だけでない、米金融市場の革命児Squareが新たにもたらす革新とは

革新的なテクノロジーで小売・サービス業の成功を支援するSquare。当初は誰もがキャッシュレス決済ができることを実現すべく設立されたが、今や恒久的な課題解決力が評価され、中・大規模事業者の業務にも貢献するサービスとして注目を集めているという。その理由や今後の戦略について、同社日本法人でマーケティング責任者を務める掛谷悟史氏に聞いた。

テクノロジーの導入を妨げる
小売・サービス業の4つの壁

 キャッシュレス化に対応したコンパクトなカード決済端末やタブレットで使用するPOSレジアプリなど、革新的なテクノロジーで小売・サービス業の困り事を解決するSquare。

 TwitterのCEOで、共同設立者であるジャック・ドーシー氏が米国で創業し、2019年には米ビジネス誌『Fast Company』が発表した最も革新的な企業ランキングの金融カテゴリーで堂々の1位に選ばれるなど、世界のキャッシュレス市場をけん引してきた。日本でも2013年にサービスを開始した同社の製品やサービスは、現金決済しか受け付けられなかった個人事業主や小規模事業者に新たな商機をもたらすなど、小売・サービス業に変革を巻き起こした。

 だが、同社が提供するのは店頭で使用する決済端末やPOSだけではない。

 「当社は、小売・サービス業のあらゆる困り事に対応する製品やソリューションを用意しています。オンライン販売や訪問販売など、あらゆるチャネルのキャッシュレス決済を実現し、オムニチャネルによる売り上げや販売データを一元的に管理できるダッシュボードなどもご利用いただけます」と語るのは、同社日本法人のマーケティングを統括する掛谷悟史氏だ。

 掛谷氏によると日本の小売・サービス業は、事業規模の大小を問わず、業務にテクノロジーを導入する上で恒久的な4つの課題を抱えているという。

 1つ目はテクノロジーに関する知識や開発力の不足。2つ目は大企業なら店舗部門の担当者、中小企業や個人経営なら店長といった責任者が、他の業務に忙殺されて導入や活用まで手が回らないこと。3つ目はそもそも何をすればいいのかがわからず、導入に時間がかかること。そして4つ目は、どうせやるなら、販売チャネルや決済手段の多様化、管理の一元化など、ありとあらゆることをいっぺんにやろうとすることだという。

 「テクノロジーの導入を成功させるには、まずは小さなことから始め、成功体験を積み重ねながら大きくしていくのが有効です。Squareではこうした課題解決に貢献する、販売チャネルや目的ごとに多彩な製品・サービス群を用意しているため、ご要望にかなうものをそのままご利用いただけます。さらに、何か1つから始めて、徐々に目的を広げていくこともできるため、4つの課題を一気に解決することが可能です」(掛谷氏)

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