パーパスの再定義からワンチームで次世代の保険を作る

イーデザイン損保と顧客の共創が 「事故のない世界」を実現する

事故を未然に防ぎ、 万一の事故の際もお客さまの負担を軽減する

事故を未然に防ぎ、 万一の事故の際もユーザーの負担を軽減する

堀江 ありがとうございます。「&e」のサービス内容についてうかがっていきたいのですが、今お話があったように、まず事故を起こしにくくするための様々な新しい体験の提供がありますよね。

桑原 ここ数年、自動ブレーキやアクセルとブレーキの踏み間違いを防ぐ機能などを搭載する自動車が増えています。しかし、今でも悲しい事故は起きています。ハードウェアだけが進化しても、すべての事故がなくせるわけではありません。

 私たちは、どうすれば事故をなくせるか考え、ドライバー自身の問題に注目しました。まず、お客さまに無償でIoTセンサーをご提供し、それをお車のダッシュボードに貼り付けていただきます。センサーをスマートフォンのアプリと連携することで、日々の運転をモニターし可視化することで、安全運転への「気づき」を持っていただくことができます。

 さらに、安全運転を続けていただくと「ハート」というポイントがたまり、コーヒーなどの商品に交換できるなど、小さなインセンティブもあります。日ごろの運転を見直すことで、楽しみながら安全運転の習慣を身につけていただくことができます。

堀江 このIoTセンサーによって、安全運転を促しているわけですね。万一の事故のときのサポートについても教えてください。

桑原 このIoTセンサーのもう一つの役割が、事故の際のお客さまの負担を軽減することです。従来は、事故の際に保険会社のオペレーターに連絡して、事故の状況、車の損傷などを報告する必要がありました。

堀江 事故のときは気が動転していて、保険会社の人に電話でいろいろ聞かれても、冷静に対応するのが難しいですよね。

桑原 おっしゃる通りです。「壊れたのは車の右側ですか、左側ですか?」と聞かれても、ドライバーはどこから見て右かというところから分かりません。「&e」では事故の際にIoTセンサーが衝撃を検知し、スマートフォンからワンタップするだけで当社への事故報告が完了します。同時にセンサーが捉えている事故時の車の挙動を当社の事故担当者がデータで確認できるため、客観的な事故の状況を基に、その後の交渉などを進めることができます。

堀江 このIoTセンサーは非常に高性能で、欧米では裁判の証拠としても使われるほど精度が高いものだと聞いています。その点でも正確な情報が保険会社と共有できて、お客さまは安心感が高いと思います。

桑原 このセンサーの能力は、まだ一部しか発揮できていません。今後は外部のデータとの連携を進めていきます。今実験を始めているのが、ドライバーが身につけているスマートウォッチの心拍データと車の挙動データを連携させて、眠気によって運転が危険になっていることを警告するとか、気分がイライラしているときにアクセル操作がどのように変化するかなどの検証です。こうしたアイデアが、開発チーム内で次々と出てきています。

堀江 「&e」という基盤ができたことで、これを使ってお客さまの体験を良くするという目的に、社内が大きく動き始めたということですね。

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安全運転の意識向上に
つながるサービス設計

頻出する事故のパターンから作成した安全運転のためのヒントが詰まった「運転テーマ」を定期的に配信したり、ドライバー自身の運転傾向を分析、スコア化して情報を提供したりするなど、データに基づいた実践的な安全啓蒙を行う

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事故の不安を軽減し、
早期解決をサポート

IoTセンサーによって得られる事故前後の車速や衝撃、GPSデータなどを基に、事故状況を動画で再現。イーデザイン損保の事故担当者が動画で状況を確認し、事故対応に活かすことで、事故の早期解決に役立てる

未知のサービスを スピーディーに開発できた理由

未知のサービスを スピーディーに開発できた理由

堀江 「&e」を作り上げたチームの体制についてうかがいたいと思います。開発では、MXがキーだったというお話もありました。アクセンチュアもプロジェクトに参加させていただいて、東京海上グループという大きな組織の中で、すごく俊敏なチームだったと感じています。

桑原 ご指摘の通りで、当社は小さな会社ですが、私が入った当時、中身は大企業のように縦割りの組織でした。顧客志向といっても、部署ごとにお客さまのことを考えていたのです。これをまず有機的につないでいきたいと思いました。そこで「&e」のプロジェクトでは、各部門からクルーを集めた「CX推進部」を作り、カスタマージャーニーを一気通貫で考えることにしました。

 ここで最初に行ったのは、アクセンチュアのメンバーにも議論に入っていただき、我々はなぜこのサービスを作るのか、共通の目的を確認することでした。メンバー全員が腹落ちしたことが、プロジェクトが成功した最大の要因です。

堀江 サービス名の「&e」も、アクセンチュアを含めたメンバーの公募、投票で決めるなど、オープンなコミュニケーションができる環境だったと感じています。実際に開発が始まってからは、サービス開始に向けたスピードが求められました。どんな工夫があったのでしょうか。

桑原 これも大企業のグループにありがちなことですが、クルーや組織には、100点のシステムでなければ市場に出せないという意識が根付いていました。私はこれを「基本の80点の部分をしっかり作り、世に出そう。残り20点は個別に丁寧にカスタマーセンターでサポートすればいい」と宣言しました。過去の開発の経験から、この20%を作り込むためにシステムは非常に複雑になり、時間もコストもかかります。ここを割り切る決断がチームとしてできたことで、予定通りのリリースが実現できました。

堀江 私も、サービスの基本イメージが共有できていたからこそ、細かな周辺部分にこだわらずにコアになる顧客体験の進化に集中できたと感じています。

桑原 そこはすごく大事です。根っこの部分にオープンでフレキシブルなITのアーキテクトがあり、その上に保険会社としての顧客体験のシステムを載せることができました。今回の「&e」は3層目として、IoTセンサーを利用したサービスを作りました。インシュアテックには、システム全体の構想に加えて、AIやデータアナリティクスなどの最先端の知見が必要で、当社だけでは能力が不足していました。アクセンチュアがワンチームとして力を発揮してくださったからこそ、実現できたと思います。

堀江 ありがとうございます。このプロジェクトはまだ始まったばかりで、これからも進化していくと思います。次の挑戦は何でしょうか。

桑原 もちろん、ここからがスタートです。先ほど心拍数と運転挙動の話をしましたが、さらに裾野が広く、長年の課題である高齢ドライバーの問題も非常に重要です。そこで、今後のテーマとしては、「脳の健康度」に注目しています。判断力やとっさの行動が加齢によってどのように変わるのかを研究している企業と組んで、当社のIoTセンサーのデータと掛け合わせることで、お客さまごとに安全運転のアドバイスを提供することを検討しています。

 高齢者も含めどなたでも安全に運転できる世界を目指したい。それが、当社のミッションである「事故のない世界をお客さまと共創する」ことだと確信しています。

堀江 「&e」はスマートフォンによる使いやすいインターフェースなど、ユニバーサルなサービスであることも特徴ですね。今後も進化する「&e」に期待するとともに、当社もパートナーとして、共に事故のない社会の実現を目指したいと思っています。

共創型自動車保険
「&e(アンディー)」

IoTセンサーとスマートフォンを連携した安全運転支援サービス「&e」。利用者には専用のIoTセンサーが無償提供され、それを自動車のダッシュボード下部などに装着して運転状態を把握する。マルチペアリング機能によって、契約者の家族であれば、誰が運転していてもサービスを利用できる点も特徴だ。

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アクセンチュア株式会社
URL:https://www.accenture.com/jp-ja