日経ビジネス電子版 SPECIAL

「心、おどる、デジタル」を体現するアドビの取り組み
3つのクラウドで
質の高い顧客体験を提供し、
顧客との信頼関係を構築

Chapter 02 調査結果からひも解く、
信頼あるコンテンツの重要性

アドビは、世界15カ国のビジネスリーダー2000人と消費者1万2000人以上を対象に、「デジタル社会における企業の信頼性に関するグローバル調査」を実施し、その結果を発表している。この結果から、企業と顧客との関係について有益な示唆を読み取ることができると語るのは、同社DXインターナショナルマーケティング本部で本部長を務める祖谷考克氏だ。

祖谷 考克氏
Takayoshi Sotani
祖谷 考克
アドビ株式会社 DXインターナショナルマーケティング本部
執行役員 本部長
広告会社を経て、2013年にアドビ入社。コンサルタントとして顧客のデジタルビジネスを推進。18年に新組織「DSG(デジタル・ストラテジー・グループ)」を立ち上げ、経営視点からの中期的なデジタル変革の戦略策定を支援。19年11月より現職。

「先ほど、神谷から顧客のロイヤルティを高めることの重要性を説明しましたが、この調査でもそれを裏付ける結果が出ています。66%の消費者が、自分たちを理解・尊重するブランドを信頼すると答えていますし、逆に、不必要なコンテンツの提供や情報漏洩といった信頼の損失によって購買を中止するという消費者は70%を超えています」(祖谷氏)

もう一つ、祖谷氏が重要だと指摘するのは、企業側と消費者との間に意識のギャップがあることだ。「例えばデータの信頼性については、企業の92%ができているという認識ですが、消費者の75%はデータの使われ方に懸念を抱いています。また、コンテンツについても、企業の90%が十分な顧客体験を提供できていると考えているのに対して、消費者の61%はコンテンツの信頼性に疑問を抱いているという結果が出ました」(祖谷氏)。

では、こうしたギャップはなぜ生まれてしまうのか。祖谷氏は、企業側が真に顧客目線での価値提供を行えていない点に原因があると即答した。「神谷の話にあったパーソナライズされた情報がまさにこれです。以前は数万人、数十万人の顧客に対して的確にパーソナライズするのは至難の業でしたが、今はデジタルの力でそれが可能になりました。顧客に対してこうした取り組みを重ね、価値を感じてもらえるようになれば、信頼の獲得やロイヤルティの向上につながります。企業側の姿勢が問われている、消費者はしっかり見ているということを認識する必要がありますね」(祖谷氏)。

※出典:アドビ「デジタル社会における企業の信頼性に関するグローバル調査」
顧客データがあるからといって、適切なパーソナライズなしに情報を押し付けることは、顧客の信頼を損ねる結果につながる。また、企業にデータを提供して得られる価値が潜在的リスクを上回ると考えている消費者は、わずかに30%しかいないという結果も

Chapter 03 ソフトウェア販売で
世界最大級のEコマースを運用する
アドビだからできること

祖谷氏が語るパーソナライズを可能にしたテクノロジー。その最先端を行くのがアドビだ。アドビと言えば、写真や動画といったクリエイティブ系アプリのイメージが強いが、10年以上にわたって世界のデジタルマーケティングをけん引してきた実績を持つ。

「アドビが業界に先駆けてサブスクリプション型のビジネスモデルに移行したのは、クラウド化によって常に最新のイノベーションをスムーズに提供し、顧客体験を高めるためです。また、30年にわたり、写真や動画、デザインといった良質なコンテンツのカテゴリーを築いてきたのもアドビだという自負があります。より良い体験を提供するためには、データを分析して顧客の嗜好を理解し、期待に応える魅力的なコンテンツを適切なタイミングとチャネルで届けることが肝要です。コンテンツ制作のためのクリエイティブプラットフォームと、それをお届けできるマーケティングプラットフォームの両方を備え、顧客エンゲージメントの向上を支援できることが弊社の強みだと思っています」(神谷氏)

顧客が持つ様々なデバイスに合わせて、企業が作らなければならないコンテンツの量は増える一方だという。限られた制作リソースで対応するためには業務の効率化が不可欠だ。

現在アドビでは、「Adobe Creative Cloud」「Adobe Document Cloud」「Adobe Experience Cloud」という3つのクラウドソリューションで、企業の顧客体験向上を支援している。

「この3つを連携させることで、消費者の気持ちに寄り添った、きめ細かなデジタル体験を提供します。コンテンツ制作のワークフローも最適化できます。もちろん顧客情報の管理も万全です」(神谷氏)。こうした話を聞くと、マーケティング施策に大規模な予算を割けない中小企業には関係のない話だと思われるかもしれない。しかし、アドビはこうした悩みにも明確な回答を用意している。

「21年12月にリリースした直感的な操作で魅力的なビジュアルコンテンツが楽しく簡単に作れるアプリ『Adobe Express』では、カスタマイズ可能な無料のオンラインテンプレートをご活用いただけます。例えば、小さな個人商店がテンプレートを活用し、ソーシャルブランディングで集客するといったことも可能です。こうした流れは、今後ますます加速していくと予測しています」(神谷氏)

ユーザー支援という点ではもう一つ、デジタル変革に取り組む企業を支援するコンサルティングチーム「DSG(デジタル・ストラテジー・グループ)」がある。18年にこの組織を立ち上げたのが、当時、ビジネスコンサルティング本部を統括していた祖谷氏だ。

「デジタルが経営アジェンダとなり、顧客体験が肝になると分かっていても、どこから手を付ければいいか分からない企業は少なくありません。そこで、デジタル変革のロードマップを経営目線で共に描く、戦略策定支援サービスとしてDSGを立ち上げました」(祖谷氏)

アドビがこうしたサービスを提供する背景にはどんな思いがあるのか。最後に神谷氏がこう語ってくれた。「デジタルは難しいと諦めるのではなく、企業も楽しみながら取り組み、より良い体験を提供することにワクワクしてほしいと考えています。アドビとしても、お客様がやりたいことに寄り添いながら、一緒に新しい世界をつくっていけたらと思います」(神谷氏)。

アドビは21年、「心、おどる、デジタル」という国内におけるビジョンを策定している。神谷氏のメッセージは、まさに「目の前の課題を解決するだけではなく、他ではなし得ない喜びと感動をデジタルの力で創造する」。このビジョンを体現していると言えるのではないだろうか。

3つのクラウドサービスで
ワクワクするデジタル体験を実現

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