


1993年に日本ディジタルイクイップメント(現日本HP)入社。2007年に日本人第1号として「ITIL®V3」のエキスパート認定資格を取得。2008年12月に同社設立。DXのためのアプローチであるVeriSM™の日本における唯一の認定トレーナーとして、DXをリードしている。

「DXに失敗した」「組織ごとに取り組みがばらばらで収拾がつかない」「大規模なツールを導入したが効果が出ない」といったご相談をよく受けます。他社のDXコンサルタントの方から相談されるケースも増えています。ある大手メーカーのお客様は、コンサルティング会社が推奨した大規模なツールを導入し、ワークフローのデジタル化やデータ連携を進めました。しかし、サービス管理のエンドツーエンドの設計が不十分なうえ、従業員のスキルや活用ルールにも問題があり、導入後の運用に失敗。当社にご相談いただきました。
こうした場合に重要なのは、状況の正確な把握です。当社はとにかく現場主義。状況をつぶさに調査し、経営陣から製造現場の方々まで、時間をかけて丁寧にお話を聞きます。時にはお客様の会議室に1カ月ほど常駐することも。とことん寄り添い、真の問題をあぶり出すことで、本当に必要なDXの姿を明らかにするのです。そこから初めてサービス管理設計を練り直し、関係者の納得を得て実行に移します。

「デジタル技術による業務効率化」と「DXの違い」を明確に定義していない状況も多く見かけます。IoTやAIなどによる業務フローの改善や可視化・自動化は、技術を使った「企業目線の」業務効率化です。DXでは、そこに「デジタルで提供する顧客体験サービス」を加えたバリューチェーン(価値連鎖)という考え方が必要です。その点を見誤るとDXは成功しません。
顧客が当たり前のようにデジタルを利用する時代に入り、例えば製造業は「製品を作る仕事」に「サービスを共創する仕事」が加わりました。製品企画から開発、設計、生産、マーケティング、販売、物流に至る業務フローをITで強化するだけでは不十分。顧客への体験価値とサービスまでを視野に入れた、全体像の最適化をデジタルで進める必要があります。
これを成功させるには、多数のサービスの価値を包括的に管理する「サービスマネジメント」という概念が必須です。DXの障害の一つに、サービスが多数あり、ベンダーもすべて異なることが挙げられます。これをデジタル技術先行型で、かつ部署単位で考えては、うまくいくはずはありません。あらゆるサービスを包括的に管理し、ガバナンスを統一して組織全体の動的なケイパビリティを構築して初めて実効力のあるデータ駆動経営が可能になります。
当社はお客様のベストなデジタル時代のサービスマネジメントを設計し、管理運用できる方を育成しています。DXを成功させるのはツールではなく「組織の動的なケイパビリティ」です。最も難しいこの課題を、私たちはしっかりと解決していきます。