人材獲得と企業競争力の源泉はハイブリッドワークにあり実現するPCに必要な生産性、
デバイス管理、セキュリティとは

オフィスワークと在宅勤務を組み合わせたハイブリッドワークが普及するにつれ、ビジネスPCの役割が大きく変化している。資料の作成やデータをまとめる「業務ツール」から、同僚や顧客と協業する「コミュニケーションツール」へと進化し、求められる機能や性能も変わりつつある。ハイブリッドワークの柔軟な働き方は社員のモチベーションを高め、業務の生産性を向上させると同時に優れた人材を獲得する魅力にもなっている。ハイブリッドワークを企業競争力につなげるには何が必要になるのか。企業や組織がPCを選ぶ際の論点とポイントについて解説する。

50%以上が「テレワークを継続したい」
新たな働き方が企業競争力を左右する時代に

コロナ禍になって早2年が経つ。パンデミック下で何とかビジネスを継続するために始めたテレワークも、その意味合いが変化してきている。2022年3月に発表されたマイクロソフトの最新の調査によれば、50%を超えるビジネスパーソンが「今後もテレワークを継続したい」と回答。ハイブリッドワークは単なる事業継続の手段ではなく、新たな働き方としての価値を生み始めているのだ。

在宅勤務を経験する中で、「ワークライフバランス」に目覚める人が増えている。通勤や移動の時間を家族と過ごす時間に変える。仕事を効率よくこなし、スキマ時間に家事を済ませたり、副業やボランティアに取り組む。ビデオ会議を使いこなし、勤務先とは離れた場所に生活拠点を設ける。ハイブリッドワークは、ビジネスパーソンのパフォーマンスやウェルビーイングの向上に欠かせない、多様性のある働き方として定着するに違いない。

特に、モバイルやデジタルを使いこなす若い世代は、こうした働き方を当たり前のように求め始めている。優秀な人材は都市圏にいるとは限らない。優れたハイブリッドワーク環境を提供できない企業には、優秀な人材が集まらない。まさに、企業競争力を左右するほどの要因になりつつあるのだ。

Windows 11 が目指した「ユーザー中心設計」
PCをコミュニケーションツールに変革

日本マイクロソフト
モダンワーク & セキュリティ本部
プロダクトマーケティングマネージャー
岸 裕子 氏

新たな働き方は、PCの役割も大きく変えつつある。これまでは「進化した計算機」として、表計算やワープロ、プレゼン資料の作成などに使われてきたPCだが、今やオンラインで人と人が仕事をするための「コミュニケーションツール」へと変化しつつある。その変化を先取りし、ハイブリッドワークのニーズに応えるために登場した新OSが「Windows 11」だ。

Windows 11 は「ユーザー中心設計」を根底から見直したという。ハイブリッドワーク時代の生産性向上やユーザーにストレスを与えないことを目的として設計されているのだ。例えば、ビデオ会議システムやチャット、ファイル交換などのコミュニケーションツール「Microsoft Teams」をOSレベルで連動させ、PCがコミュニケーションツールであることを明確に打ち出す。Windows 11 のタスクバーからの画面共有やミュートのオンオフの機能がそれだ。

ビデオ会議の中で頻繁に行われるマイクのオンオフや資料の共有も、Windows 10 まではいったん Teams の画面を開いてから操作しなければならなかったが、Windows 11 はタスクバーから直接操作できる。「小さな変化に見えるかもしれませんが、コミュニケーションツールとしてのPCの使い勝手を向上させ、業務効率を飛躍的に高める進化です」と日本マイクロソフトモダンワーク & セキュリティ本部プロダクト マーケティング マネージャーの岸裕子氏は語る。

PCのコミュニケーション能力を高める Windows 11 の進化は、ほかにもある。マイクに向かって言葉を話すと、その音声を自動認識してテキスト化してくれる音声入力機能が飛躍的に向上した。また、メニューバーとタスクバーを画面の中心に配置し、ユーザーの目の動きやマウス操作を減らすデザインを施したり、起動している複数のアプリケーションを画面の中で整理して配置する「スナップレイアウト」など、モバイル環境で仕事をしても疲れにくく、生産性を向上させる仕組みが実装されている。

Windows 11 の価値を最大限に引き出す
音と映像に優れ、顧客への印象が良いPC

Windows 11 が搭載されたPCは複数のメーカーから出ているが、Windows 11 の開発元であるマイクロソフトが提供しているPC「Microsoft Surface」シリーズには、ソフトウエアとハードウエアをマイクロソフトで統一することのメリットがある。

Windows 11を搭載する「Surface Pro 8」と「Surface Laptop 4」。コミュニケーションツール時代のPCを体現する代表的なモデルだ

日本マイクロソフト
Surfaceビジネス本部
シニアプロダクトマーケティングマネージャー
土屋 奈緒子 氏

ハイブリッドワーク時代を支えるコミュニケーションツールとしての Windows 11。その実力を最大限に引き出すPCとは、どうあるべきか。Surface はその観点に立ち、人がより直感的かつ自然に使えるITデバイスとして設計されている。

例えば、シリーズ全機種のディスプレイにタッチパネルが採用され、拡大や縮小、スクロールなどの操作が直感的にできる。また、Surfaceのほとんどの機種がペン入力に対応し、言葉で伝えづらいニュアンスも Windows 11 に標準搭載された「Microsoft Whiteboard」とペンを使って視覚的に伝えることができる。これだけでも、ハイブリッドワークにおけるオンライン・コミュニケーションの生産性は飛躍的に高まる。さらに、新しくデザインされたタッチペン「Surface スリム ペン 2」は精度が大きく向上。「Surface Pro 8とSurfaceスリム ペン2という新たなハードウエアとWindows 11というソフトウエアの進化により、滑りやすいディスプレイ上でも紙に書くような自然な書き心地を実現しています」と日本マイクロソフトSurfaceビジネス本部 シニアプロダクトマーケティングマネージャーの土屋奈緒子氏は語る。

Surface スリム ペン 2 使用イメージ

また、オンライン会議では対面のコミュニケーションと違って相手の関心や雰囲気を感じ取ることが難しい。そのストレスを少しでも軽減するため、マイクとカメラの性能にこだわっている。マイクの収音性能が高いのは当然だが、空調や風音のようなノイズや部屋の反響音を除去して音声をクリアに聞かせる機能が実装されている。キーボードをたたく音や紙をめくるような突発的なノイズも、人工知能(AI)で人の声と切り分け、除去する。

Surface シリーズとオンライン会議を想定していないPCとのマイク比較動画

「Surface Pro 8」のカメラは5.0MP 1080pとノートPC搭載のWebカメラとしては解像度が非常に高い。周囲の明るさの変化に高速に対応する自動露出補正技術を備え、より対面に近いリアルなコミュニケーションを可能にしている。

Webカメラ比較動画

「大切なお客様との商談も、オンライン会議で行う時代です。音声や映像が悪いと、相手の注意が話の内容からそれてしまい、伝えたいことがうまく伝わりません。担当者やブランド、ひいては会社の印象も悪くなり、『ITに弱い会社』というイメージすら与えかねません。今日のビジネスPCは、企業にとっての『身だしなみ』。そうした新たな観点でPCを選ぶことが必要になっています」(土屋氏)。

ビジネスPCは導入後の生産性とセキュリティ両側面の維持管理が重要
セキュリティと管理の仕組み全体で考えよ

ビジネスで使用するPCを選ぶ際は、PC単体の性能だけでなく、会社として大量に使用した場合のセキュリティや管理体制をよく検討するべきだ。その後の管理コストが大きく変わってくる。

ハイブリッドワークでは、従業員のPCがオフィスの外で使用され、異なるネットワークを介してデータをやり取りすることになる。遠隔地に散らばるPCのセキュリティをどう担保するか。不具合が起きたときどう対応するか。頻繁にあるOSやアプリケーションのアップデートはどうするのか。IT管理者にとって頭の痛い問題だ。また、ハイブリッドワークの自由度を維持し、生産性を向上させていけるセキュリティが必要になる。

マイクロソフトは、PCがどこにあってもクラウド経由で管理できる統合エンドポイント管理ソリューションを提供している。それが「Microsoft Intune」(以後Intune)だ。「ハイブリッドワークの生産性を考えるうえで、Intune は欠かせないツールです」(岸氏)。Intune は、いわゆるモバイル デバイス管理 (MDM)のためのクラウドベースのサービスで、使用する場所を問わずPCのアップデートをクラウド経由で配布することが可能で、すべてのデバイスを常に最新の状態に保つ。今までだと情報システム部門自ら会社に出社し、アップデートやポリシーの設定を行うことが多かったかもしれないが、Intune を使えば出社せずとも設定管理もでき、またグループポリシーを展開することも可能だ。Windows に限らずMac OSやiOS、Android、Linuxにも対応し、仮想環境を使用している場合でも容易に管理できる。

セキュリティ対策も大きな課題だ。オフィス以外のあらゆる場所でPCが使われるようになると、もはやファイアウォールでネットワークを守るような旧来の対策では意味がなく、手口も巧妙化されているので侵害を常に想定しなければならない。「各ユーザーに対して適切なアクセス権を付与し、常に明示的に問題がないか検証を行う『ゼロトラスト』というコンセプトが必要です」(岸氏)。マイクロソフトが提唱するゼロトラストによるセキュリティを構築するには、クラウドベースで IDやアクセス権を管理する「Azure Active Directory」と Intune を組み合わせてデバイスにポリシーを設定することが基本となる。

こうしたデバイス管理とセキュリティ対策を総合的に考えた場合、PCに Surface シリーズを選び、ハードウエアからOS、管理システム、セキュリティ基盤まで、すべて一気通貫でマイクロソフトに統一することのメリットが浮上してくる。

例えば、通常ならPCメーカーのサイトに接続して行うファームウエアのアップデートも、Surface なら Windows アップデートの中で行われるので楽だ。また、カメラ機能やUSB機能のオンオフなど、Surface のデバイスコントロールも Intune 経由で容易にできる。Intune 上で使用可能な「Surface Management Portal」を使用すれば、Surface のストレージ使用率や保証期間の管理などまで容易になる。

「マイクロソフトには、『Chip to Cloud』というコンセプトがあります」(土屋氏)。PCのハードウエア(チップ)から、ファームウエア、OS、ビジネスアプリケーション、様々なオンラインサービス(クラウド)まで、すべてをマイクロソフトで統一したとき、そのセキュリティとパフォーマンスは最高レベルに達するというコンセプトだ。

「Chip to Cloud」のコンセプト

ハイブリッドワークの業務効率を向上させ、企業の競争力に変えていくには、PCやOSの選択が重要になるのはもちろん、セキュリティやデバイス管理まで含めたシステム全体で考える必要がある。それらをマイクロソフトで統一するという方向性も、有力な選択肢になるだろう。

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