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日経ビジネスLIVE 2022 Summer レビュー日経ビジネスLIVE 2022 Summer レビュー

人的資本投資の今をLIVE発信
人材育成や能力開発に発想の転換を

ベネッセコーポレーション

人的資本経営の実現のカギとなる
組織と個人のパーパスの連動

ビジネス環境が急速に変化するなかで、改めてクローズアップされているのが、企業にとって貴重な経営資源である「人的資本」の活用だ。個人が持っている能力を発揮できる人的資本経営によってこそ、企業の持続的な成長が可能になる。どうすれば人的資本経営が実現できるのか、実践段階にあるロート製薬の事例をベースに、ベネッセコーポレーションとのディスカッションが行われた。
株式会社ベネッセコーポレーション
社会人教育事業部 部長
Udemy事業責任者
飯田 智紀
ロート製薬株式会社
取締役 CHRO
髙倉 千春

 ベネッセコーポレーションは、世界中の「教えたい人」と「学びたい人」をつなぐ学習プラットフォーム「Udemy」を提供。学び続ける文化の育成を支援するサービスを提供し、国内で650社以上の企業が導入している。

 第一部では、その一社であるロート製薬での人的資本経営への取り組みが紹介された。ロート製薬の取締役 CHROであり、経済産業省の「人的資本経営の実現に向けた検討会」の委員でもある髙倉千春氏は「今では無形資産の中心に人材が位置づけられています」と、経営資源としての人材に対する認識の変化を指摘した。

 しかし、難しさもある。人には心があり、心に火がつかないと本来のパワーが発揮されない。そこで重要になるのが、組織と個人のパーパスを重なり合わせることだ。髙倉氏は「個人と会社の成長がリンクする共成長こそが人事の経営理念です」と話す。パーパスが重なり合っていれば、その先は個人の自由な発想に委ねることができる。

 実際に同社では、個人の想いを実現する場まで用意している。「明日ニハ」という社内起業家支援プロジェクトだ。地ビールづくりに取り組む食品部門の事業部長や、廃材であるプラスチックのボトルをサングラスに変えるイノベーションに挑戦する当時入社2年目のマーケティング担当者の事例が紹介された。

遠心力と求心力があってこそ
多様な人材の能力を引き出せる

 第二部では、ロート製薬の事例をベースに人的資本経営への取り組みのポイントについて、外に目を向ける遠心力と、個人を組織に惹きつける求心力という2つの観点からの議論が行われた。

 「遠心力を持った人材が社外に流出してしまうことについてはどう考えていますか」というベネッセコーポレーションの飯田智紀氏の質問に対し、髙倉氏は遠心力の重要性を強調しながらも「出ていくこと自体は気にしていません。戻ってくる人もいます。それほどパーパスへの共感が大きいのです」と話す。

 飯田氏は「多様性を活かすために遠心力と求心力が重要であり、学び直す機会と実践の場を提供して一人ひとりの個性を活かす経営をしていることは素晴らしい」と同社の取り組みに感嘆し、学び続けるすべての大人を応援する姿勢を強調した。

組織と個人のパーパスが重なり共に成長することが重要

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株式会社ベネッセコーポレーション
社会人教育事業部