デジタルガレージ
Musubell事業部副部長COO
執行 健司 氏(左)

三菱地所レジデンス
営業推進部長
増井 一郎 氏(右)
不動産業界のデジタル変革を共に推し進める
電子契約の一元管理には「Musubell」を活用
不動産売買契約でいわゆる電子契約が可能になってから約1年半。マンションデベロッパーの三菱地所レジデンスでは、デジタルガレージが提供する電子契約一元管理サービス「Musubell(ムスベル)」を導入し、業界をけん引する。
まず電子契約への取り組み状況を教えてください。
増井:2022年5月の電子契約解禁を前に2021年11月から、「Musubell(ムスベル)」を用いた電子契約を試行してきました。従来の紙での契約に加え、電子契約の環境を用意し、お客様に選んでいただく形です。契約内容をご理解いただくことが前提のため、電子契約でも原則として対面で取り交わします。今では、メインで開発する新築分譲マンションの案件は全て、「Musubell」を利用し、電子契約の環境も提供するようにしています。
試行段階から累計1900件を超える売買契約で電子契約を結んでいます。お客様が電子契約を選ぶ割合は当社の目標である80%を超えています。
執行:不動産の売買では、業務フローの各段階でデジタル化が進んでいました。ところが契約の段階は、紙という選択肢しか認められていなかった。そこに電子契約も加わるようになれば、デジタル化を一気に進められます。そこで2022年5月の電子契約解禁に向け、サービスの開発を進めてきました。
ただ同じ不動産の売買業務といっても、会社ごとにオペレーションは異なります。サービスを使いやすいものにするため、試行錯誤を重ねてきました。この段階で三菱地所レジデンス様に大いに勉強させていただきました。
手続きオンライン化のフロー
不動産業界への
理解度が非常に高い
電子契約のシステムとして「Musubell」を導入した理由を教えてください。
増井:以前から電子契約には積極的に対応しようと考えていました。販売センターに来場するにしても、最近は、新聞の折り込みチラシを見て来るのではなく、インターネット上の検索結果を見て来る。消費者の行動は変化しています。さらにペーパーレス化や脱はんこという時代の流れもあります。こうした中で、電子契約の試行を開始したのです。
そこで「Musubell」の導入を決めたのは、不動産業界に対する理解度が非常に高かったからです。不動産会社の業務の流れをある程度ご理解いただいているため、意思疎通を図りやすい。
また三菱地所グループでは企業間の電子契約に「クラウドサイン」をベースにした電子サイン方式のサービスを利用する方針を掲げていました。「Musubell」はこのサービスと親和性が高く、データ連携を図ることが可能です。この点も評価しています。
執行:「Musubell」のサービス提供開始は2020年7月です。対象は、マンションや一戸建て住宅の新築分譲を手掛ける不動産会社や中古物件の売買仲介を手掛ける不動産会社です。分譲マンションのデベロッパーが中心ですね。東京圏からサービス提供を開始し、2023年以降は、大阪、名古屋、福岡、札幌などの都市にサービスを展開しています。「Musubell」を用いた電子契約の実績は今、月1000件程度に上ります。
増井:当社では、東京圏の案件から導入し始め、全国の支店にまで広げています。電子契約への取り組みは業界の中でも早かったため、支店に展開する中で共同事業主の不動産会社から相談を受けることがあります。その場合には「Musubell」の導入を勧めてきました。
Musubell for 新築 利用画面イメージ
(左)不動産会社向けダッシュボード画面。販売進捗が可視化されている。(右)物件購入者向けマイページ。契約締結済みの書類が格納される。
社内外と連携し
新機能を開発・追加
不動産の売買契約に電子契約を取り入れるメリットは何ですか。
増井:お客様にとっての最大のメリットは、収入印紙が不要な点です。80%を超えるお客様が電子契約を選ぶのも、このメリットがあるからです。また契約時は、様々な書面について説明を受けた後、署名捺印が求められますが、それをワンクリックで済ますことができ、時間の節約にもつながります。
不動産会社にとっては、業務フローのデジタル化で効率化を図れます。例えば、契約書面は手書きで作成してきましたが、電子契約では、基幹システムに入力済みのお客様データを「Musubell」との連携でそのまま活用します。転記ミスのない書面を効率よく作成できます。
執行:そのメリットをさらに拡充しようと、パートナープログラムを展開中です。社内外の組織と連携し、新機能を開発・追加する取り組みです。例えば、手付金保全のために保証会社が発行する手付金等保証証書をWeb上で入手する機能をすでに追加済みです。
2024年1月には住宅ローン事前審査一括申し込みも可能になります。同時に、不動産購入者向けのマイページの機能を拡充し、先ほどの保証証書など不動産売買契約に関するあらゆる書面を、そこに電子データとして格納できるような仕組みに改めます。
管理会社の
業務効率化にも乗り出す
「Musubell」の活用について、今後どのような展開をお考えですか。
執行:新築分譲と売買仲介に続き、マンション管理にもサービスを展開したいと考えています。例えば仲介会社は中古物件の売買に向け重要事項調査報告書の発行を管理会社に求めます。それを、手数料の決済まで含めてオンラインでできるようにする。管理会社は今、人材確保に苦しんでいます。業務効率化への潜在ニーズは高いはずです。
増井:私たちの仕事は住戸の引き渡し以降も続きますが、今後はグループ内で連携し、お客様が入居してからの手続きでも電子化を進めていきたいですね。例えばアフターサービスとしての補修をWeb上で申し込めるようにするとか。お客様満足度を上げていくことは、グループのファンづくりにつながります
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