マルホ 代表取締役社長 杉田 淳氏
PROFILE
杉田淳(すぎた・あつし)
1974年大阪府生まれ。京都大学経済学部卒業後、商社や外資系製薬会社を経て、2012年マルホ入社。13年国際事業開発部副部長。14年執行役員・北米事業担当。20年取締役副社長執行役員、20年12月より現職。
一人ひとりの想いに寄り添う
皮膚科学領域の
スペシャリティファーマ
当社の創業は、1915年。「薬で社会に貢献したい」という志から、海外の優れた医薬品を日本に輸入する形で始まりました。その後は医薬品の国内生産にもこだわり、主に整形外科、外科領域で発展。2002年には、事業を「外用剤」と「皮膚科学領域」に特化した「長期ビジョン2002」を掲げました。
皮膚科学領域には未知・未解明な点も多く、患者さんには数多くのアンメットニーズが存在しています。その解決策は、治療薬だけにとどまりません。そこで、最適な治療選択につながる診断薬、グループ企業と当社の強みを活かした医療機器、セルフケア領域にも事業を展開。現在は、皮膚に関する多様なニーズに的確なソリューションをお届けする、「皮膚科学領域のスペシャリティファーマ」として社会に貢献しています。
未来へ向かう羅針盤として、
新たなミッションを策定
人生100年時代を迎える中、患者さんの健康意識は大きく変化しています。「病気を治したい」「長生きしたい」というだけではなく、「病気と向き合いながら自分らしい人生を送りたい」「苦痛を軽減して穏やかに暮らしたい」など、そのニーズも一段と多様化しています。
一方で、皮膚科学領域においては、ニキビやアトピー性皮膚炎の痒みなど、本人にとっては深刻な悩みであるにもかかわらず、社会に見過ごされがちなアンメットニーズも多い。それらを丁寧にすくい上げ、医薬品の開発につなげること、加えて患者さんの抱える悩みを社会に広く認知していただくための活動に取り組むこともまた、私たちの使命だと考えています。
その覚悟を明確にし、将来にわたって質の高い貢献を実現していくための羅針盤として、22年10月に経営理念を刷新しました。
新たに定義したミッションは、「あなたといういのちに、もっと笑顔を。」。生き方や価値観が多様化する中で、アンメットニーズを捉えるためには、一人ひとりの「よりよく生きたい」という想いに寄り添っていく必要があります。大切なのは、「一人でも多く」よりも、「たった一人」に目を向けること。だからこそ、私たちは「あなた」という単数形を用いることにしました。たった一人の患者さんが抱える悩みに迫ることが、実は多くの人に共通する隠れたアンメットニーズの発見につながると考えています。
また、ひらがなを採用した「いのち」は、生死だけではなく、生涯を通じて「いのちを豊かに全うする」ことを意味しています。一人ひとりの日常や生活を、より豊かで大切なものにしたいと思う気持ちを込めました。
そんな毎日の中で思わずこぼれる「笑顔」。それこそが、私たちが本当に生み出したいものなのです。

日常的に語られる
「活きた経営理念」に向けて
経営理念の刷新には、経営層はもちろん、プロジェクトメンバーをはじめとする全従業員がかかわる形で議論を重ねました。そこから生まれたのが、ミッション実現のための行動基準となる、5つのバリューです。

ミッションと5つのValue
「あなたといういのちに、もっと笑顔を。」をミッションに、5つの行動基準をバリューとして設定。新しい経営理念のもと、より質の高い貢献を目指す
これらを全社に普及・浸透させるため、昨年10月には全従業員を一堂に集めた全社イベントを開催。その直後から、私自身が経営理念をどのような意思決定につなげているのかを従業員へ紹介する「CEO Monthly Message」と名付けた動画配信を始めました。
さらに、経営理念の浸透を図る客観的な指標の1つとして、エンゲージメントサーベイも開始。ここで得られた課題を深掘りすべく、従業員とリアルに対話するタウンホールミーティングを開催し、私自身、バリューの1つである「シグナルを感じ取れ」に基づき行動しています。
経営理念を求心力・原動力に
「もっと笑顔を」広めていく
今回の経営理念の刷新には、会社が大きくなるにつれて薄れつつあったワンチーム感を取り戻し、従業員が各自のWant toを起点に仕事へ取り組む社風を醸成する狙いもありました。先日、大規模なプロジェクトのメンバーを社内で公募したところ、想定以上の応募があり、変化の兆しを感じています。我々は、新たな経営理念を求心力・原動力に、社内外のステークホルダーの皆さまと一緒に、ミッション「あなたといういのちに、もっと笑顔を。」を実現してまいります。
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