あいおいニッセイ同和損害保険

デジタルビジネスデザイン部 プランニンググループ 課長補佐

一般社団法人 多様なモビリティの安全性向上推進協会
副代表理事

西村 将麻 氏(左)

BRJ

代表取締役 CEO

一般社団法人 多様なモビリティの安全性向上推進協会
代表理事

宮内 秀明 氏(右)

交通風紀の自浄作用を教育から
一般社団法人「多様なモビリティの安全性向上推進協会」を設立

電動キックボードを先駆けに今、マイクロモビリティの発展は目覚ましい。多様化するモビリティ社会において、まちの安全性を高め、ソーシャルグッドを目指す取組みが新たな一歩を踏み出した。

地方の移動課題を
解決するために

BRJではマイクロモビリティの普及に向け、どのように取り組んでいますか。

宮内:私たちBRJはテクノロジーで走行制御された小型モビリティを活用し、安全で新しい交通を創る会社です。ビジョンは、「人と街に“感謝される”未来の公共交通を創る」。GPSで走行制御された電動キックボードから始まり、現在ではアクティブシニアや高齢者の移動を視野に三輪や四輪にも領域を拡大。マイクロモビリティ分野全体を事業領域としています。普及に向けては「安全」を最優先に考え、乗る方の知識やマナー、モラルに依存しない仕組みの導入に取り組んでいます。この分野は都市部から広がりましたが、当社は比較的安全性を確保でき、また、移動の問題が喫緊である地方を中心に展開を考えており、地域住民との二人三脚で移動課題の解決を目指しています。

安全・安心な
マイクロモビリティの
普及に向けて

新しいモビリティ分野での連携体制は、いかにして生まれたのでしょうか。

西村:あいおいニッセイ同和損保は「CSV×DX(シーエスブイ・バイ・ディーエックス)」の基本戦略を掲げ、万一のときの補償だけでなく、お客さま、社会、地域とともにリスクを軽減し、課題を解決することを目指しています。その中で2021年にフィロソフィーに共感できるBRJ様と出会い、2023年8月に資本業務提携を締結。安全・安心なマイクロモビリティを全国に普及させることを目指して様々な共同取組みを行ってきました。
 2023年7月の改正道路交通法の施行に伴う規制緩和によりマイクロモビリティの利用が拡大していきましたが、一方で事故や交通違反も増え、安全性の向上は大きな課題となってきています。さらなる安全を実現するために必要なことは「教育」です。業界個社でも進めている乗る方への啓発に加え、マイクロモビリティに乗らない方々、事故の相手となる可能性のある方々、または学校教育等への導入を視野に、マイクロモビリティに関する正しい知識の更なる普及・啓発が必要だと考え、このような取組みを業界の外の方々と一緒に広げるために「一般社団法人 多様なモビリティの安全性向上推進協会」(以下、協会)を設立しました。

※CSV…Creating Shared Value(社会との共通価値の創造)/DX…Digital Transformation(データやデジタルを活用し、価値提供を変革させること)

一般社団法人 多様なモビリティの安全性向上推進協会

鍵は「96%」への教育

協会の事業や活動について教えてください。

宮内:この協会の活動は、地域住民や既存交通の事業者等、マイクロモビリティを日常的に乗らない方々を主な対象としています。電動キックボードであれば、「乗りたい人」は住民人口の4%程度。つまり約96%は「乗らない人」ですが、この96%の方々に交通ルールや車両の特性を知ってもらうことで、まちの交通風紀の自浄作用が促進され、安全につながるからです。改正道路交通法のおかげで新しいモビリティが使いやすくなった一方、ルールが複雑になったため、安全なまちにしていくためにはこれを広く理解していただく必要があります。地域の人々がマイクロモビリティについて正確な知識を持ち、ルールを知ればそれが監視の目となることで、ユーザーは自然に間違った運転をしなくなり、事故も減ります。利便性の高い移動手段という認識も広がると思います。

西村:協会のビジョンは「社会・地域のみなさまとともに安全・安心・快適なモビリティ社会を実現する」こと。これは弊社の基本戦略「CSV×DX」を源泉に、BRJ様の「次世代モビリティの安全性のノウハウ」を融合させたものです。協会の具体的な活動は大きく三つ。まず、マイクロモビリティの正しい交通ルールの普及や啓発、第二に、マイクロモビリティの乗り物としての特性を経験し、理解するための安全試乗会の実施、第三に、将来的にマイクロモビリティの安全性に関するライセンス制度の確立と運営をすることです。これらの活動を当社のお客さまである事業者や連携協定を結んでいる地方公共団体、そして学校教育施設にも広げ、地域の安全なモビリティ社会の実現に貢献したいと考えています。

BRJが手がけるマイクロモビリティの数々

BRJが手がけるマイクロモビリティの数々

宮内:この協会は業界団体ではありません。現在、協会では業界外の方々を理事や会員に迎え入れる準備を整えており、教育関係者、自治体の首長や社会教育課、議員、他業種の業界団体の方々、自治会連合、大手企業やガソリンスタンドなどの事業者、さらにトラック、バス、タクシー、鉄道など既存交通の事業者などと会話を進めています。

協会への想いをお話しください。

宮内:協会の原動力は「共感」です。影響の輪を広げるために非営利団体として設立されました。この協会の想いや活動に共感していただける方からご連絡をいただけたらとても嬉しいです。様々な新しいモビリティが不可逆的な進化を遂げていく社会において、協会を通じて共感を得られる社会貢献をしたいと思っています。

西村:保険会社としては、保険やサービスによるリスクヘッジにとどまらず、教育・啓発活動による知識の浸透を通じて事故の未然予防に寄与することで、たとえ遠巻きであっても、保険引受利益の改善にも貢献したいと考えています。同時に、協会を通じてCSV×DXの共感の輪を広げながら、社会に潜在するリスクの総量を低減させることにも貢献したいと思います。

あいおいニッセイ同和損害保険株式会社

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