――グラファーが提供できる価値、強みとはどのようなものでしょうか。
石井 生成AIの「プロダクト」「活用伴走支援」「研修・人材育成」を三位一体型で提供する「Graffer AI Solution」によって、お客様の取り組みをトータルに支援することが可能です(図)。
まずプロダクトでは、GPT-4oをはじめとするOpenAI社のモデルやGemini、Claudeなどの市場に存在するサービスを網羅的に揃えて選べるようにしています。また、サービスの最新モデルが翌日には反映されたり次々と新機能が出たりするスピードも大きな強みです。さらに、プロンプト不要で生成AIを使えるサービス、大量データの一括処理、企業内データの活用といった拡張サービスも用意することで幅広いユースケースに対応します。
同時に、生成AIの価値をより引き出すためのサポートを伴走型で提供します。導入前にはプロジェクトのゴール設定、適用業務の選定からポリシー策定、コミュニティの組成、運用・利用拡大を促す各種施策の立案・実施まで、豊富なノウハウを持った当社メンバーがお客様と共に進めます。
そして研修・人材育成では、マネジメント視点を持つ人材をはじめ、生成AI活用に関わる多様な人材育成をご支援します。具体的には実務担当者から経営層のそれぞれに向けて、企業のフェーズに応じた研修・教育コンテンツ、ワークショップを行っています。これにより、単発プロジェクトで終わらない生成AIの使いこなしと成果創出を後押しします。
――Graffer AI Solutionの導入事例についても教えてください。
石井 大規模な事例としてはリクルート様があります。当初は数十名規模からスタートした生成AI活用が、現在はかなり多くの社員が利用するまで拡大していますが、その過程を当社が伴走型で支援しました。
多岐にわたる業務で活用されていますが、例えばマーケティング部門では、キャンペーンの結果分析を行う際、担当者が自ら生成AIを使ってSQL文を書いて必要なデータを抽出しています。都度IT部門に依頼しなくて済むようになった結果、分析スピードが大きく向上しました。
またリクルートでは媒体に掲載する広告の原稿を執筆する作業があるそうなのですが、必要なキーワードから文章を作成する作業に生成AIを活用しています。最終的に人のチェックを必須としているものの、様々な文章が早く作成できることから、経験年数に寄らず原稿作成をすることができ、業務の効率化につながっているようです。
もう1つ特徴的な事例が、かんぽ生命様です。保険会社では顧客アンケートの結果を集計・分析するためにExcelのマクロを作成したり、書類の文面を法的な観点で推敲したりするといった複雑な業務が日常的に発生します。生成AIによってこれらの業務の負荷を大幅に軽減しています。また、経営層と生成AIの活用拡大を見据えた中長期戦略も一緒に議論しています。
――両事例で、グラファーのメンバーはどのような役目を果たしたのですか。
石井 例えば、どの業務に適用するべきかの提案やアイデア出しに携わったほか、まだ存在しない機能でも活用の価値が見えたら即、プロトタイプをつくって持っていき、お客様と相談、修正を繰り返しながらつくり上げていったこともありました。当然、当社メンバーも生成AIをフル活用していますので、一連の流れはスピード感を持って進めることが可能です。アジャイル型でやりとりを繰り返しながら、より大きな成果創出を目指して取り組んでいます。