株式会社M&A総研ホールディングス 代表取締役社長 佐上 峻作氏
PROFILE
佐上 峻作 [さがみ・しゅんさく]
1991年大阪府生まれ。神戸大学農学部出身。2013年にマイクロアドに入社し、広告配信のアルゴリズム設計に従事したのち、EC・メディア事業を行うメディコマを創業。約1年後に東証一部上場のベクトルに売却。その後、子会社社長に就任し、11度のM&Aを経験。日本の社会課題である事業承継問題を解決すべく、2018年にM&A総合研究所を創業、現在に至る。
ホールディングス化で事業の枠を拡大日本企業の価値向上に貢献する
エンジニア思考でDX化圧倒的な効率化を実現
当社は、2018年10月にM&A仲介業の会社として創業し、これまで事業承継で悩んでいる多くの会社の譲渡を支援してきました。当社の強みは、自社独自のDXやAIによる徹底的な業務の効率化や高精度なマッチングを実現している点です。そのため、平均の成約期間が6.6カ月(2024年6月時点)と、圧倒的なスピードを実現しています。
これらを可能としているのは、エンジニア出身の私が、業務効率の悪さをシステムによって改善できる知見を持っているからです。また、データドリブンで営業の効率化を徹底していることも、これまでの業界にはなかった視点だと思います。
私は2015年に自分で起業した会社をM&Aで譲渡しました。その際に、M&Aの業界は優秀な人が多い一方で、業務の効率性が悪いと感じました。そこでエンジニアの視点から、その非効率性を改善したいと思い、当社を創業しました。当社の特徴は、フルスクラッチで独自のシステムを開発していること。だからこそ、他社には真似のできない効率化を実現できているのです。
ただ、効率化を目指す中で、お客様に寄り添う心を無くしてはいけません。人が得意な業務とテクノロジーに任せられる業務をすみ分けし、それぞれの長所を取り入れることが大切なのです。
M&A総研ホールディングス 売上高・営業利益推移
M&A成約後もバックアップ幅広いサービスの提供を実現
23年3月には、より事業の枠を広げていきたいという思いから、ホールディングス化し新体制へ移行しました。今後、日本企業の価値を上げていくサービスを作っていきたいと考えています。
そのビジョンに基づき設立したのが、経営戦略からテクノロジーまで総合的に支援するコンサルティング会社、クオンツ・コンサルティングです。
クオンツ・コンサルティングの特徴と言えるのは、テクノロジーのコンサルを主軸とし、DX・IT、サイバーセキュリティ、最先端のAIなどにも対応しているだけではなく、より上流の戦略立案まで幅広く手がけている点です。我々の根幹の事業がM&Aであるため、企業へのM&A戦略立案からM&Aアドバイザー300名以上での案件の創出まで、一気通貫で進められるというシナジー効果も見込めます。またM&A総合研究所がお手伝いしたM&Aの譲受企業のPMI(ポスト・マージャー・インテグレーション)にクオンツ・コンサルティングが関与するケースもあります。M&Aが成約したらそこで終わりではなく、その後のサポートも行う体制があるのは大きなメリットです。
クオンツ・コンサルティングでは、単なる目の前の業務効率化で終わらない提案をすることを強く意識しています。当社のM&A仲介で培った金融ノウハウを生かし、業務改善のその先の企業価値向上まで含めた提案、伴走できるコンサルティング会社は、他にはなかなかないのではないでしょうか。
海外現地法人を設立海外M&Aの機会を創出
24年9月には、シンガポールに現地法人を設立しました。アジアのみならず、北米などのM&Aもお手伝いしています。
M&Aにおいては、日本は少子高齢化という意味では世界で最先端であると言えますが、シンガポールでも日本と同様、事業承継の問題が顕在化し始めています。M&A総合研究所が実現してきた質の高いサービスを海外でも展開できれば、広く受け入れてもらえるのではないかと考え、積極的な海外展開を進めています。
海外のM&Aをお手伝いさせていただく中で、海外の経営者の多くは、日本企業に対して好意的に思っている企業が多いことを実感しています。今後、さらに機会が無いが故に海外展開できていない企業に我々が機会を提供することで、日本企業の海外進出の足がかりになればと思っています。
我々がホールディングス化や海外進出などに取り組み、企業価値向上の支援をしていけば、日本企業の国際競争力は、さらに高まっていくはずです。その中で、テクノロジーの活用は必要不可欠でしょう。効率性の向上は、コストの削減や利益の拡大につながり、結果として企業価値の向上につながるからです。エンジニア視点でこれらをやり遂げ、日本社会をより良い方向へと変えていければと思っています。

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