健康経営にマーケティングの視点を!健康無関心層が振り向く仕組み、サントリープラスの目指す世界 健康経営にマーケティングの視点を!健康無関心層が振り向く仕組み、サントリープラスの目指す世界

従業員の健康リテラシーを高め、
心身ともに充実した状態で働ける職場をつくるにはどうしたらいいのか。
各社が苦労するなか、サントリーの
健康経営サービス「SUNTORY+(サントリープラス)」が注目されている。
そのサービスを通じて目指したい世界を、
プロジェクト責任者である圖師淑隆氏に聞いた。

健康領域への知見とインサイト探求

健康飲料を数多く取り揃えているとはいえ、なぜサントリーが健康経営サービスを手掛けるのか。その背景を圖師氏は次のように語る。

「弊社は創業間もない頃から、研究への取り組みに注力してきました。いまある健康飲料は、長年にわたり素材と向き合い、技術を磨き、ポリフェノールをはじめとする成分の探究の積み重ねによって完成したものです」

こうした研究基盤の上に、サントリーの伝統的なマーケティング手法を組み合わせて、数々の商品が生まれたのだという。その手法とは、消費者インサイトの探求だ。

「人間のホンネとタテマエをしっかり整理して、よりインサイトを刺激していく商品開発やコミュニケーションに努めています」

いつの時代もそこに生きる人々の潜在的な志向を探り、カスタマージャーニーを描き、様々な行動変容を促してきた。

サントリープラスが、注目されているのも、数々の商品を生み出してきたサントリーならではのこうした背景、思想に裏付けられているからだと圖師氏はいう。2020年のローンチ以来、導入した企業は1000社を超えている。

「お客様の声を徹底的に聞き、さらに声に出ていない潜在的な部分まで掘り下げていくのがサントリーの流儀です。前述のような長年続けてきた研究と消費者インサイト探求の知見を組み合わせた結果、今までにない健康経営ソリューションを提示できているのだと思います」

小さな「できた」の蓄積が大きな行動変容につながる

健康経営の推進は、今や経営者がもっとも注力すべき経営課題の一つだ。

「しかし施策を打ち出しても健康意識が高い一部の従業員しか反応せず、大多数は始めてくれない、続けてくれない。これが多くの経営者が抱える悩みです。驚くべきことに、健康について無関心な層は就業人口の約7割にものぼるという報告もあります」と圖師氏。

この無関心層を振り向かせるのがサントリープラスだ。アプリに表示されるさまざまな健康行動タスクをクリアすると、対応する自動販売機で飲料と交換できるポイントやクーポンなどが貰える仕組み。

「サントリープラスで設定しているタスクは、『朝起きて水を1杯飲む』『いつもより早く歩く』といった具合に、ものすごく簡単な内容ばかりです。クリアしたら画面をタップするだけ。体重や食事内容を打ち込む必要もありません。生活習慣病の予防にしっかりと効果がある内容でありながら、とにかく気軽に始められて、無理なく継続してもらえるよう、ハードルは極力低くしています」

この“簡単”というキーワードに加え、サントリープラスには健康行動を習慣化するための仕掛けがいくつか組み込まれている。

「ポイントは『簡単』『褒める』『思い出す』の3点。我々はこれをサントリー習慣化メソッドと呼んでいます。とにかく導入のハードルが低く、事あるごとにポイントやクーポンを貰えたり、ステイタスが上がることで自分の行動を褒めてもらえる。さらに、社内に『サントリープラス』と表記された自動販売機があることで、自然とアプリのことを思い出してもらえる。リマインド効果が高いんです。これはリアルとデジタルが融合したサントリープラスならではの利点。こうして小さな習慣を積み重ねることで、大きな行動変容につなげていくことがサントリープラスの狙いなのです」

健康がより身近に感じられる環境を作っていきたい

狙いはしっかりとユーザーに届いたようだ。一般的なヘルスケアアプリは1カ月で15%しか継続されないといわれている中、サントリープラスの1カ月後の継続率はなんと84%、半年後も2人に1人が続けてくれている。この驚異的な数値は、サントリーに根付いた、マーケティング視点の賜物だろう。

サントリープラスはこれからもユーザーの潜在的ニーズを探り続け、適宜ブラッシュアップをしていく予定だという。その先に見据えるのは、誰もが楽しみながら健康になれる世界だ。

「小さなタスクをクリアし習慣化することは、自己肯定感のアップにも繋がります。そうなれば、仕事にもプライベートにもいい影響が現れるでしょう。従業員の生活が充実すれば、自然と業績は向上し、ひいては企業価値の向上につながるはずです」

続けたくなるサントリープラスの仕組み

法人向け健康経営サービス。血糖・血圧・コレステロール・体脂肪対策となる約60種のタスクを実行していくことで健康行動を習慣化させるのが狙い。実行したタスク数に応じてランクアップしていくことで、モチベーションを維持させられることに加え、職場に設置する対応自販機で健康飲料と引き換えられるクーポンがもらえるのはサントリーならではの仕組みだ。また、従業員用アプリだけでなく、アプリ利用率や歩数などを確認できる担当者用Webサービス「サントリープラスNavi」もあわせて、無料で提供。