東京ユニークベニュー活用事例紹介 水族館で特別な体験

新商品発表会や展示会、交流会や社内行事などの企業イベントをはじめ、
MICEの舞台として注目されるユニークベニュー。本稿では、
今年7月に都内のユニークベニューで社内パーティーを開催したクニエ代表取締役常務の菊山直也氏と、
会場となったすみだ水族館支配人の佐藤雄氏の話から、
同イベントがどのように企業価値向上に貢献したかを探る。

非日常的な空間そのものが、ゲストにとって特別なものに

 クニエはNTTデータグループのコンサルティング会社。7月に開催したのは、前年度に活躍したコンサルタントとその家族・パートナーを招待したアワード受賞パーティーだ。一方すみだ水族館は、オリックス水族館が東京スカイツリータウン・ソラマチ®に開業した観光名所。2021年に東京観光財団が運営する東京ユニークベニューに登録されている。
 すみだ水族館利用に至った経緯について、菊山氏に伺う。
 「弊社は毎年、活躍したコンサルタントを称え労う機会を設けています。今回は少し趣向を変え、その活躍を支えるご家族やパートナー様にも感謝の気持ちを伝えるイベントとして開催しました。弊社には海外でのインセンティブプログラムなど経験豊富なコーポレートイベントチームがあり、会場選定のトレンドに敏感です。また、MICE関連のコンサルティング実績もあることから、ユニークベニューの活用も視野に入れてパーティー会場を検討していたタイミングで、すみだ水族館で行われるショーケースにご招待いただき、参加することにしました」
 そのショーケースでは、ナイトアクアリウム体験として通常営業とは異なるライティングなどを施し、ユニークベニューとしてのすみだ水族館の魅力をPRした。
 「入館してすぐに階段を上がり、水景や大水槽などを見ながら奥へ進んで再び下へ降りると広がりのある空間がメイン会場、というショーケースの動線が印象的でした。規模もパーティーの想定参加人数と同じ200名前後。東京ユニークベニューについては公式ホームページで確認していましたが、開催地決定の決め手は、『特別感』でした」(菊山氏)
 クニエは、日頃から社員のみならず、その家族やパートナーも大切にしている。また、個人では実現できないような体験を提供することは、社員エンゲージメントの向上につながると考えている。同社にとって、大人も子どもも楽しめる水族館は、場そのものが招待客に好適な演出になると考えたのだ。

2024年2月に開催された東京ユニークベニューショーケースイベントでは、通常の営業時間とは異なるライティングで演出。非日常の特別な空間をナイトアクアリウム体験として提供した。
(主催:公益財団法人東京観光財団)

ロケーションの魅力や楽しさが一体感を高め、絆を強くする

 特別な体験は、新たなコミュニケーションを生むことが魅力だ。迫力ある大水槽の魚たちや可愛いペンギンを前に、参加者同士の話が弾まないわけがない。
 「コンサルタントは身近にいる方のご協力があってこそ高いパフォーマンスを発揮できます。そして、オフサイトで社員同士がコミュニケーションすることで新たなつながりが生まれたり、結びつきが強くなることも期待できます」(菊山氏)
 「すみだ水族館は『大切な人と過ごす水族館』や『公園のように使える水族館』になることを目指して運営していますから、当館でのイベント開催により参加者同士の絆が深まったのなら、これほど嬉しいことはありません」(佐藤氏)

すみだ水族館で開催されたクニエのパーティーの様子。夜の水族館には子どもたちも大喜びだったという。

ベニューごとの背景や物語が、参加者の記憶に残る演出に貢献

 ユニークベニューでは、空間としての魅力、固有の体験が得られる仕掛けを最大限活用することで、他では味わえない特別感を演出できる。しかし一方で、その場特有の制約を踏まえて活用法を検討する必要がある。中でも水族館は、「生き物ファースト」が大前提。例えば、大きな音や強い光は出さない、生き物が寝る21時までには終了するといった、生き物に影響を与えないための約束事を守る必要がある。「クニエ様はそういった約束事を踏まえた上で当館を選んでくださいましたので、私どもも館内外の調整に精一杯努めました」(佐藤氏)。
 「来場者目線では、もっと派手にしたいとか、時間を延⾧したいなどの要望があるかもしれませんが、特別な体験が得られる場として、制約事項の背景にある想いやストーリーを発信いただいてもよいのかもしれません。思いを受け取ることで特別感もいっそう高まると思いますし、子どもたちにはよい勉強になるでしょう」と菊山氏が語るように、ベニューがもつ背景や物語をイベントの企画に組み込んで全体演出を仕立てていくことも、ユニークベニュー活用法の1つだ。
 今回のクニエによるすみだ水族館でのパーティー開催は、水族館側にも多くの気づきを与えたという。例えば、リクエストに対する代替案提案の重要性。それには同館スタッフの献身的な努力があり、それがユニークベニューとしての新たな価値の創造につながった。主催側・受け入れ側の双方に気づきが生まれた7月のパーティー。まさに関わった人々の努力と心意気によって新たな企業価値が創造された事例といえるだろう。

館内の至るところに設けられた休憩スペースを自由に使えるのも、貸切イベントならでは。自ずと会話が弾む、ユニークベニューの特性を生かした演出だ。
すみだ水族館の正餐スタイルの一例。東京ユニークベニューの公式ホームページでは、様々なベニューの装飾事例を見ることができる。
Unique Venues TOKYO

ユニークベニューワンストップ総合支援窓口(東京観光財団内)

E-mail: tokyouniquevenues@tcvb.or.jp
TEL: 03-5579-8870

ウェブサイトでは施設情報のほか活用事例、実際の利用場面をイメージできる装飾画像や360度パノラマ画像も掲載している。ワンストップ総合支援窓口では豊富な経験を持つスタッフが、イベントの目的に沿った会場提案や手配・調整など丁寧にサポートをしており心強い。

東京ユニークベニュー 公式ホームページはこちら

公益財団法人東京観光財団は、ユニークベニューを会場としてイベントを開催する主催者を支援している。支援内容は、会場借上費・会場備品リース料・機材費・装飾費・その他特に必要と認められる経費の2/3(1件あたり上限1500万円)を助成するというもの。申請に関する詳細は下記「ユニークベニューワンストップ総合支援窓口」までお気軽に問い合わせを。

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