なぜ大手企業ほど退職者が多いのか? 社内スカウト活動で人材流出を食い止め“働く人から選ばれる企業”を実現する「社内版ビズリーチ by HRMOS」

「大転職時代」と言われる今日、優秀な人材ほど自らのキャリアを高めるため次々と転職し、多くの企業が人材流出に悩んでいる。そうした人材をつなぎ留める新サービスとして注目を集めているのが「社内版ビズリーチ by HRMOS」(以下、「社内版ビズリーチ」)だ。どのようなサービスなのか? ビズリーチ代表取締役社長の酒井哲也氏に聞いた。

ビズリーチ
代表取締役社長

酒井 哲也

2003年、慶應義塾大学商学部卒業後、日本スポーツビジョンに入社。その後、リクルートキャリアで営業、事業開発を経て、中途採用領域の営業部門長などを務める。15年11月、ビズリーチに入社。ビズリーチ事業本部長、リクルーティングプラットフォーム統括本部長、取締役副社長などを歴任。22年7月、代表取締役社長に就任。

「ビズリーチ」がキャリアの選択肢と可能性を広げる

2009年のサービス開始から16年が経過し、今やTVコマーシャルなどですっかりおなじみとなった転職サイト「ビズリーチ」。登録すると企業から直接スカウトメールが届き、優良企業や一流のヘッドハンターと直接面談や面接ができるサービスだ。

同サービスは優秀な人材の転職や企業によるキャリア採用のニーズを高め、「大転職時代」と呼ばれる人材流動化のトレンドを巻き起こした。

「サービスを開始したばかりのころは、多くの企業では新卒採用が中心の時代でした。しかし、ビジネスモデルの変化に合わせて、既存の社員だけでは対応できないプロジェクトや業務などに対して、外部から人材を採用したいというニーズも高まってきました。『ビズリーチ』は、そのような即戦力人材の採用ニーズに応えるサービスとして注目され、キャリア採用を活性化する起爆剤になったのではないかと思います」

このように語るのは、ビズリーチ代表取締役社長の酒井哲也氏である。

ビズリーチ 代表取締役社長 酒井 哲也 氏

ビズリーチ 代表取締役社長

酒井 哲也

社外の転職市場を可視化し、企業と求職者を直接つないだ「ビズリーチ」。同社は「キャリアに、選択肢と可能性を」というミッションを掲げている。そのため「ビズリーチ」は数ある選択肢の中から「自分の意思で選べる自由」を重視しているのだ。

「自分のキャリアは自分で決める。そうすれば覚悟を持って働けるようになりますし、結果として生産性や成果も上がります。この好循環をもたらすには、なるべく多くの選択肢の中からキャリアを自由に選べるようにすることが大切なのです」(酒井氏)

社員と社内ポジションのミスマッチを解消したい

「大転職時代」の到来によって、企業が外部から優秀な人材を獲得できる環境は以前に増して整ってきた。一方で、大きな課題も浮かび上がっている。それは既存社員の流出だ。優秀な人材ほど社外から魅力的なスカウトが届くため、辞めていく社員も増える。これは、企業側から見た「大転職時代」のネガティブな側面と言えるだろう。

「当社が実施した調査によると、『直近1年で退職者数が増えている』と答えた企業のマネジメント層や人事担当者は、全体の58.8%に上りました。従業員数別で見ると、200名未満の中小・中堅企業では49.2%なのに対し、3000名以上の大企業では73.3%と高い割合を示しています。従業員規模の大きな企業ほど、より多くの社員が辞めている傾向がうかがえます」と酒井氏は説明する。

企業規模(従業員数)別の退職者数

ビズリーチまたはHRMOSシリーズを利用するユーザー企業の経営層、人事担当者に行った退職者に関するアンケート調査の結果(ビズリーチ調べ)。従業員数の多い企業ほど「直近1年で退職者数が増えている」との回答の割合が高まり、従業員数3000名以上の企業では73.3%に上った

大企業で豊富な経験がある人材ほど他社からのスカウトが多く届くため、それが人材流出を促す大きな要因となっていることは間違いない。しかし、酒井氏は「他にも大きな原因があるのではないかとみています」と語る。

それは、社員と社内ポジションとのミスマッチである。

「転職を考えるのは、今与えられている仕事が自身のキャリアプランに合っていない、更なる成長機会を求めたい、などと感じるから。その点、大企業には様々な部署や職種があります。社員の能力やスキルに応じた新しいポジションを提供すれば、満足して働き続けてもらえるはずです」

問題となるのは、とくに大企業の場合、「社内にこんな仕事がある」という情報がブラックボックス化されやすいことや、情報はあったとしても社員が希望する仕事に異動できる仕組みが整っていないことだ。

「多くの企業では採用活動において、社外の人材には熱心なアプローチを行うのに対し、社内人材のリテンションや社内スカウトにはあまり力を入れていないように見受けられます。これも人材流出の大きな要因ではないでしょうか」と酒井氏はみる。

これらの問題を解決するため、同社が25年1月に提供を開始したのが「社内版ビズリーチ」である。

社員とポジション双方を可視化し社内の最適なマッチングを促進

「社内版ビズリーチ」は、社内スカウトで人材流出を防ぐ新サービスだ。社員に魅力的なキャリアの選択肢と可能性を提供する社内スカウト活動を進めることで、人材流出を食い止めるだけでなく、社員が働き続けたくなる会社作りも目指すことができる。

主な特徴は3つである。「ビズリーチ」のサービス提供開始から16年にわたり蓄積してきた転職市場のデータを学習した生成AI(ビズリーチAI)を搭載していること。「ビズリーチ」特有のデータと特許公開件数国内ナンバーワン(※1)を誇る「ビズリーチ」の生成AI技術を用いて、面倒な手作業なしで転職市場を基準とした「社内レジュメ」と「社内ポジション要件」を自動生成できること。そして、「ビズリーチ」で培った検索・マッチングの技術やノウハウを駆使することで、高精度の人材検索やポジションに合う人材のレコメンデーションを行い、最適な社内人材のマッチングを実現できることだ。

「社内のポジションへの充足状況をモニタリングし、最適な人材をスピーディーに配置・アサインできます。『社内にどんな人材がいるのか?』『どんなポジションが空いているのか?』という双方の状況を可視化し、適切なマッチングを実現するのです」と酒井氏は説明する。

人事や各事業部門は、「データ分析に強い人」「Aさんのような人」といった自然な言葉や特徴を入力するだけで、条件に合致する社員がマッチ度とともに一覧化されるので、マッチングする社員を簡単に検索できる。また、ポジションを起点とした候補人材の自動抽出も可能なため、候補社員には社内スカウトを送りマッチングにつなげることもできるのだ。

※1 「株式会社知財図鑑」による2023年8月~2024年7月に最先の公開があった日本特許および特許出願調査をもとに、ビジョナル株式会社が算出

社内版ビズリーチbyHRMOSのモデル図

「社内版ビズリーチ」では、社員によるレジュメ、企業による社内ポジション要件を生成AIが自動生成する。これを基に、それぞれがポジション検索や社内公募を行うことで、最適な社内マッチングが実現する仕組みだ。さらに検索やレコメンド機能にも「ビズリーチ」独自の生成AIが使われている。

「選ばれる企業」になることを支援したい

まだリリースから数カ月だが、「社内版ビズリーチ」に対する反響は大きく、CHROなどの企業経営層から問い合わせが殺到しているという。

「社内版ビズリーチ」で特筆すべきは、社員とポジションの最適なマッチングを実現するだけでなく、そのサービスを使った社内スカウトの仕組みや制度作りまで支援している点だ。

「むしろ人材流出を食い止め、最適な社内人材配置を実現してもらうためのコンサルティングこそが、本サービスの中核と言っていいでしょう。人材の定着を促すために大切なのは、社員から『選ばれる企業』になること。それを実現する方法を、企業と伴走しながら徹底的に創り上げていきたい。

将来的には、『ビズリーチ』と『社内版ビズリーチ』で収集する社内外の人材データを統合し、社内外の垣根を越えて必要な人材を検索・マッチングできる世界を実現したい。それが私たちの描く人的資本経営の未来です」(酒井氏)

社内人材の活用にも「ビズリーチ」の真価が発揮されそうだ。

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株式会社ビズリーチ

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社内版ビズリーチ by HRMOS

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