
AIはもはや「導入するか否か」ではなく、
「いかに実装し成果につなげるか」が問われる段階に入った。
この潮流の中心に立つのが、音声AIのリーディングカンパニー
『ElevenLabs(イレブンラボ)』だ。
創業からわずか3年で時価総額1兆円規模にまで成長。
Fortune500企業の75%超を含む数千社がそのソリューションを導入している。
同社がなぜ世界から注目を集めるのか。
音声AIという新たなインターフェースがもたらす変革を、
Japan & Koreaゼネラルマネージャーの田村元氏に聞いた。
ビジネスでAIを活用する場合、そのインターフェースはキーボードや画面だ。「そのためAIを使えるシーンは意外と限定されています」とElevenLabs Japan & Koreaゼネラルマネージャーの田村元氏は指摘する。確かに、工場や小売り、サービス業などの現場で手が塞がっているときなど、PCやスマートフォンの操作が難しい場面では活用しにくい。

田村 元 氏
ElevenLabs(イレブンラボ)
Japan & Korea
ゼネラルマネージャー
「生成AIに質問すれば、いろいろなことを答えてくれますが、ずっとキーボードで入力するのは大変です。できれば、すぐ近くにいる人に聞いて解決したい。そんな昔ながらの、人間が慣れ親しんできた“対話”を可能とするのが音声AIです」
音声AIは、電話の自動応答などで使われてきた機械的な合成音声とは根本的に異なる。合成音声は、あらかじめ設定した応答しかできないが、音声AIは文脈を理解し、自然な会話で意味のあるやりとりが可能だ。エージェント機能を搭載すれば、AIが自律的に情報を取りにいくため、社外に対しては優れたコンシェルジュとなる。
「たとえば宅配の再配達ならば、『明日届けてほしい』と伝えた場合、配送計画などを確認したうえで『かしこまりました。午前中でもよろしいでしょうか』といったやりとりができます。病院やレストランなど、これまでAIと人をつなげにくかった場所やシーンでも使えるようになることで、かなり多くの人の利便性が向上すると考えています」
深刻化している人手不足の問題にも当然有効だ。カスタマーサポートや保険の契約確認など、対話に応じて提案をするといった複雑な対応のほか、外国人対応ができるのも大きなメリットだ。「インバウンドなどで一時的に日本にいる人を含めると、たくさんの非日本語話者がいます。それに対して、日本語対応のみのサービスやサポートがまだまだ多いのが現状です」と田村氏は話す。
訪日外国人数も在留外国人も過去最高を更新しているため、大きな機会損失を続けている状況ともいえる。複数の言語を使いこなし、サービスやサポートの知識を持つ人材を確保する難しさを考えれば、音声AIを活用する意義は大きいといえるだろう。
社外向けだけでなく、社内向けに音声AIを活用するメリットも見逃せない。田村氏は「さまざまな申請や手続きのため社内ポータルで探すことはよくありますが、生産性の高い仕事とはいえません。しかし、音声AIに聞けば、生産性が高く価値ある仕事により集中できます。全社員に、いつでもどこでも頼れるパーソナルアシスタントがついている環境を整えることができます」と語る。
グローバル展開をしている企業にとっては、言語の壁を越えた社内オペレーションを実現できるのも魅力的な技術と言えるだろう。

キーボードや画面といったインターフェースを必要としたこれまでのAIと異なり、業種業界を問わずあらゆるシーンで活用できる音声AIは、大げさではなく新たなビジネスの世界を切り拓きつつある。
ElevenLabs (イレブンラボ)は、この変革を先頭に立ってリードしてきた。30以上の言語で対話型AI音声エージェントをスピーディかつ手頃な価格で立ち上げることができる。「進化の早いAIの世界で、1年半以上は競合他社に先んじて最先端であり続けるという目標を掲げています」と田村氏は語るが、なぜそこまで高い水準を保ち続けられるのか。
「音声AIに特化した研究に徹底的に取り組んできたからです。優れた研究者のみを集めているため、最先端の音声AI研究の『上澄み』をしっかり確保できます」

加えて、映画の吹き替え用の音声技術開発からスタートしたのも見逃せない。「創業者の出身国であるポーランドでは、映画の吹き替えはほぼ1人で全員分をしていたそうなのです。当然味気ないので、AIでなんとかしようとしました。老若男女声も話し方もすべて異なるため、非常に苦労したと聞いています」
その苦労が、年齢・性別を問わない幅広い声色と、言葉の意味を汲み取り抑揚をつける高度な音声技術を実現させた。2025年4月に日本法人を設立したときの記者会見では、石破茂首相(当時)のスピーチを再現し、英語や中国語にも変換するデモを披露してメディアの記者たちを驚かせている。
「AIソリューションは導入や実装に数カ月程度かかるのが一般的ですが、当社の場合、シンプルな音声AIエージェントならば3分で完成します。しかもノーコードでできますので、スモール・クイック・イージーですぐに試していただけます。あるイベントで持ち帰った方が、『自社のFAQページを読み込ませたら答えてくれるようになった』と驚いていました」

ユーザービリティを意識したすっきりとしたUIも魅力の一つ。音声AIエージェントも、URLの指定と簡単な指示入力のみで構築可能。専門的な知識なしで導入できる
新たなテクノロジーは、「PoC(概念実証)止まり」とよく言われるように、一定の時間を要することから意思決定が遅れ、実装まで至らないケースも多い。しかしイレブンラボの音声AIは、リーズナブルかつ手近なところからクイックに試せるうえ、効果がわかりやすいため、意思決定も下しやすいといえるだろう。
「音声のテクノロジーをビジネスで活用するというのは従来あまりなかった取り組みだと思います。しかし、すでにFortune 500企業の75%以上が当社のソリューションを導入しているように、海外では一足先にサービスインしている企業がたくさんあります。グローバルな競争で後れを取らないためにも、ぜひ一度、その可能性を体験していただくことをお勧めします」