

Fluence Energy
「2050年までのカーボンニュートラル実現」という国際公約を果たすため、電力市場の本格的な整備に取り組む日本。太陽光発電や風力発電に続く新たな“再生可能エネルギービジネス”のチャンスと捉え、多くのプレーヤーが市場に参入している。
しかし、日本の蓄電池所有者やオペレーターは、従来型の発電所と比較すると蓄電池の持つ特徴、および日本の電力市場の複雑な構造によって、かつてない課題に直面している。
発電計画に従い運用する火力発電所や、緩やかに出力が変化する再エネ発電所の運用に従来から用いられてきたアプローチは、急速な出力変動をさせる蓄電池には適しているとは言い難い。蓄電池運用による収益を最大化するためには、オペレーターはどの市場のどの商品に投入すると利益が得られるかを判断の上、入札を行い、蓄電池の充電状態を管理しながら必要かつ安価に電力を仕入れられるタイミングで充電し、その上で入札で約定した時間に放電をする必要がある。従来型の発電所の取引で使用されていた手運用の手法では、時間を要する上に迅速な判断が常に求められるため、蓄電池運用には適応することができない。
この新しい市場ニーズと運用課題に応えるため、ソフトウェアベースのアルゴリズムを用いた入札ソリューションという新しいタイプの解決策が急速に台頭しつつある。
蓄電池製品と関連サービス、再生可能エネルギーと蓄電池のための最適化ソフトウェアなどを提供し、米国、オーストラリアなどで導入実績を重ねるFluence Energy(フルエンス エナジー)。同社は2025年に日本進出。日本市場に最適化した入札ソフトウェアをリリースする予定だ。世界でも例を見ないほど複雑な日本の電力市場への入札において、収益の最大化を可能にするツールと言える。
だが、日本の電力市場は世界でも例を見ないほど構造が複雑で、一見して理解をすることが難しい。規制やルールも目まぐるしく変わっていることから、理解をしていない事業者が収益を上げ続けることは非常に困難だ。
そもそも、卸電力市場(JEPX)、需給調整市場(EPRX)、さらには電力広域的運営推進機関(OCCTO)が運用している容量市場という異なる3つの市場が存在していることが、日本の電力市場の特異性を象徴していると言える。
各火力発電所において、オペレーターは通常、スプレッドシート上で入札価格を手動で計算する。燃料コストから算出される「限界費用」が入札価格を決定するためだ。
ところが蓄電池の場合、蓄電池に残っている容量分しか放電できないことから放電できる時間が限られるため、限界費用ではなく「機会費用」に基づいて入札価格を算出する。このため最も収益が上げられる時間帯と各市場において参入可能な商品をそれぞれ分析して、入札の計画を立てる必要がある。このような課題があるため、複雑かつ膨大なデータを即座に整理できる高度なテクノロジーを活用し、アルゴリズムを通じて最適な運用計画を迅速に作成するシステムが必要になってくるのである。
前述の市場において入札可能な商品の種類が多いことも、収益の最大化を困難にしている大きな要因だ。
卸電力市場におけるスポット取引と時間前市場、さらに需給調整市場には、三次調整力②(応動時間45分以内)、三次調整力①(同15分以内)、二次調整力①②(同5分以内)、一次調整力(同10秒以内)の5つの商品と、それぞれを組み合わせた複合商品が数種類ある。蓄電池では加えて「将来の供給力」の取引を行う容量市場を組み合わせて運用する。
限られた設備で収益を最大化するには、放電可能な時間が容量によって限られるため、どの時間帯で、どの商品に入札するのか、そのための充電はどうするのかということを、正確な状況把握に基づいて判断しなければならない。
また、入札を最適化するためには、精度の高い価格予測も必要不可欠となる。天候の変化をはじめとするいくつもの不確実性の要因を考慮し、綿密なシミュレーションを行った上で、最も合理的と判断される入札プランを瞬時に導き出さなければならない。
こうしたシミュレーションも、時間や手間のかかる従来のような手運用では困難である。高度なAI技術を活用し、複数の市場や商品の価格予測シナリオを生成したうえで、不確実性を考慮したシナリオの最適化を図ることが望ましい。
手運用に頼り続けることは、ビジネスそのものの拡張性にも大きく影響する。今後、蓄電所の容量を増やせば、その分工数も膨らみ、いずれキャパシティーの限界に直面するからだ。蓄電池ビジネスを持続的に発展させるためにも、最新のテクノロジーを駆使したオペレーションの効率化は必須であると言える。
これらの課題を解決するのが、Fluence Energyの入札ソフトウェア「Fluence Mosaic」(フルエンス モザイク)だ。日本市場向けに最適化されたこのソフトウェアには、3つの大きな特長がある。
1つ目は、蓄電池運用の基本となる放電をいつするのか、つまりどの時間帯に入札をすれば収益が増えるのかを判断するための基準値となる価格予測を提供することだ。
「Fluence Mosaic」はAIを活用し、各市場の商品ごとの価格予測を行い、これらを高度な最適化アルゴリズムに取り込むことで、オペレーターはどの商品のどの時間帯にいくらで応札すれば良いかの判断が可能となる。これらは自動化機能と直感的なUIを備えたソフトウェアによって、判断にかかる工数を最小化することができる設計となっている。
2つ目は、入札結果に基づき決まった放電計画に合わせた最適な充電計画を自動的に作成することで、オペレーターが担う発電計画作成の工数を縮減することが可能となる。
そして3つ目は、日本市場の今後の変化を先取りしながら、継続的に機能をアップデートし続ける点だ。新たな規制やルール変更などが行われても先んじて対応するため、ユーザーは対応に時間を取られることがない。

「Fluence Mosaic」のダッシュボード画面。実績データと予測結果の両方を可視化し、設定の調整や新たな戦略、制約を反映した最適化などを行うことができる
先行して「Fluence Mosaic」の導入が広がっている米国、オーストラリアでは、50%もの収益拡大を実現している蓄電池事業者が存在している(※Fluence Energy調べ)。収益の最大化を目指す蓄電池のオーナー、オペレーター、そしてアグリゲーターは、いよいよ日本に本格上陸するFluence Energyのソリューションに注目だ。

Fluence Energy Japan GK
Mosaicについて
https://fluenceenergy.com/japan/mosaic-intelligent-bidding-software/
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