Johnson & Johnson Innovative Medicine Japan 代表取締役社長 クリストファー・リーガー

PROFILE

クリストファー・リーガー
1974年生まれ、米国出身。米国ペンシルベニア大学でエンジニアリングの理学士号、英国オックスフォード大学で理学修士号、米国デューク大学で経営学修士号を取得。03年Johnson & Johnsonの医療用医薬品部門に入社、20年以上にわたり米国、アジアパシフィック地域で医療用医薬品および医療機器事業の要職を歴任。21年ジョンソン・エンド・ジョンソン メドテックサージェリー事業本部長。25年6月、Johnson & Johnson Innovative Medicine Japan代表取締役社長就任。同年10月より米国研究製薬工業協会(PhRMA)の在日執行委員会(JBEC)の副委員長も務める。

世界最大級の
ヘルスケア企業として
医療の未来を切り拓く

 医療用医薬品業界は、かつてないほどの変革期を迎えています。イノベーションとテクノロジーの進化は、創薬の可能性と確率を飛躍的に高め、未だ満たされていない医療ニーズを解決できる環境が整いつつあります。次の10年間は、過去100年を凌駕するブレイクスルーが次々と誕生し、より多くの患者さんに革新的な治療薬や治療法を届けられる時代になっていくことでしょう。

新規モダリティ(治療手段)で
日本のアンメットニーズに応える

 当社は、世界最大級のヘルスケアカンパニーであるJohnson & Johnsonにおける医療用医薬品(Innovative Medicine)事業を展開しています。研究開発への投資は業界でもトップクラスを誇り、注力領域における創薬力が大きな強みです。

 近年、二重特異性抗体*1や三重特異性抗体*2、経口ペプチド*3、再生医療等製品など、新規モダリティ開発に対する長年の投資が実を結び、ポートフォリオの変革が加速しています。その一例が、がん領域です。日本人の2人に1人*4ががんと診断される現代において、治療の進展は国民の健康寿命の延伸や経済活動の活性化に直結します。

 血液がんの1つである多発性骨髄腫は当社が長年注力している疾患領域ですが、従来の抗がん剤に加え、近年は複数の二重特異性抗体や新たな併用療法を提供し、治療の目覚ましい進歩を実現しました。今後は、将来的に治癒をも目指し得る最先端の細胞療法も控えています。臓器に発生する固形がんにおいても、従来からの前立腺がんに加え、事業の幅を広げています。例えば、EGFR遺伝子変異を持つ非小細胞肺がん患者さんに対しては、生存期間の延長に寄与する、新たな作用機序の薬剤の提供を開始し、過去40年近く治療の進展が見られなかった膀胱がんにおいても、先日、全く新しいドラッグデリバリー機序を持つ新薬の承認申請を行ったばかりです。

 当社は、今後もサイエンスの勢いを加速させながら、治療の変革を牽引する企業であり続けます。

*1 ヒトが本来持つ免疫機能を利用した抗体医薬品の一種で、ある特定の物質や部位に結合することで効果を発揮する。1つの分子に結合部位が2つあるため、2つの抗原を同時に標的にすることができる。
*2 二重特異性抗体と同じ抗体医薬品の一種で、結合部位が3つあることから三重と呼ぶ。
*3 低分子の化合物医薬品と高分子のバイオ医薬品の中間に相当する、複数のアミノ酸が連なった中分子医薬品のこと。炎症反応などの症状を引き起こす特定の受容体に結合し、その反応を阻害する。
*4 国立がんセンター・がん情報サービス「最新がん統計」(2021年データに基づく)。

多様な人材が活躍し、
高みを目指し続けるチームづくり

 私は03年に米国でキャリアをスタートし、中国、シンガポール、日本などアジア各地で経験を積んできました。医療用医薬品事業においては製品ライフサイクル全般にわたる経験を持ち、多様な文化や商習慣のもと、組織や人材育成にも力を注いできました。「仕事で成果を出すことが、患者さんの延命や生活の質の改善に直結する」という、ヘルスケア業界でしか果たすことができない大きな使命が、いかなるときも私の原動力となっています。

 リーダーとして最も重視しているのは、事業成長に不可欠な知識や経験、専門性を持つ人材との信頼関係を早期に築き、高い目標に向かって組織を鼓舞しながら、潜在能力を最大限に引き出すことです。これにより、市場における競争優位を確立し、加速度的な成長を実現できると考えています。

 過去45年以上にわたる当社の日本での活動を振り返っても、今ほど多様なイノベーションが開花し、変化に富む時期はありません。この重要な転換期に、日本法人の社長として組織を牽引していくことに大きなやりがいを感じます。

日本の患者さんに
世界のイノベーションを届ける

 日本の医療環境は、非常に洗練されています。多くの国民が高い教育を受け、公衆衛生水準が高く、誰もが平等に医療を受けられる国民皆保険制度が存在します。医療従事者の専門性は世界トップクラスで、健康診断や人間ドックなどの予防医療制度も充実、国民の健康寿命の延伸に寄与していると思います。

 その一方で、課題も存在します。海外で使用可能な医薬品が日本では使えない「ドラッグラグ・ロス」が年々深刻さを増しており、30年には7割*5の新薬が日本で使えなくなるとの予測もあります。世界との治療格差を打破するには、新薬の導入を阻害する制度の構造的課題に対し、政府や医療従事者、患者コミュニティなど多様なステークホルダーが協働し対処していくことが不可欠です。

 今、日本は、思い切った視点の転換が必要です。医療コストを削減するという考え方から、健康に投資する方向へ舵を切ることで、医療の進展のみならず、高齢化社会における国民一人ひとりの生産性を高め、社会・経済を活性化させることが期待できるからです。

 革新的医薬品の提供を通じ、日本の患者さんと社会に貢献していくことが、当社の重要な使命です。新たなリーダーとして、この使命の実現を加速させ、日本の医療の未来を切り拓いていくことに全力を尽くしていきます。

*5 第三者による分析(マスターサービス契約に基づき、当該企業名は非開示とされています)。

日経レジデンス

Johnson & Johnson Innovative Medicine
(ヤンセンファーマ株式会社)

〒101-0065
東京都千代田区西神田3-5-2
https://innovativemedicine.jnj.com/japan/

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