株式会社アイ・ピー・エス
代表取締役専務
赤松 洋
株式会社アイ・ピー・エス 代表取締役専務 赤松 洋氏

目指すは中堅成長企業のイノベーションパートナー SAPを活用し、ビジネス変革を支援する

「あと2年早く検討を開始すればERP導入で見える景色は変わります」
SAPシステムの導入支援、コンサルティングサービスの提供を通じ、顧客企業の業務標準化、ビジネス高度化を支援するアイ・ピー・エス。さらに近年は、中堅成長企業の課題解決に向けた新たな方針も打ち出している。ERPの導入に際して、中堅成長企業はどのような課題に直面しているのか。そして、その解決を支援するため同社が目指す姿とは。
「あと2年早く検討を開始すればERP導入で見える景色は変わります」

目指すは中堅成長企業のイノベーションパートナー SAPを活用し、ビジネス変革を支援する

株式会社アイ・ピー・エス 代表取締役専務 赤松 洋氏
株式会社アイ・ピー・エス
代表取締役専務
赤松 洋
SAPシステムの導入支援、コンサルティングサービスの提供を通じ、顧客企業の業務標準化、ビジネス高度化を支援するアイ・ピー・エス。さらに近年は、中堅成長企業の課題解決に向けた新たな方針も打ち出している。ERPの導入に際して、中堅成長企業はどのような課題に直面しているのか。そして、その解決を支援するため同社が目指す姿とは。

出発点はSAPの価値を
企業規模に関わらず届けること

株式会社アイ・ピー・エス 代表取締役専務 赤松 洋氏
桔梗原
 SAPのプラチナパートナーであるアイ・ピー・エスは、長年にわたりSAPの導入・運用支援サービスを展開しています。主に中堅中小企業向けにサービスを提供している理由を教えてください。

赤松
 当社が創業した1990年代は、それまで業務ごとに構築されてきたITシステムが、統合的なERPシステムへ移行し始めた時期に当たります。ERPは競争力を高めるために不可欠なものとなっていきましたが、一方で、導入には多くのコストがかかるため、大手企業以外にはハードルが高いものでした。

 そこで、「企業規模に関係なく、少しでも多くの企業にERPの恩恵をもたらしたい」。そう考えた創業者で代表取締役社長の渡邉 寛がSAPのサービスを日本向けに整備して提供し始めたのが当社の出発点です。我々は中堅中小企業ではなく中堅成長企業と呼んでいます。

日経BP 総合研究所 フェロー 桔梗原 富夫
聞き手
日経BP 総合研究所
フェロー
桔梗原 富夫
桔梗原
 SAP専業パートナーという立ち位置は、創業時から変わっていないのですか。

赤松
 SAPシステムの導入・運用支援やコンサルティングサービスが事業の柱であることに変わりはありません。ただ、これからはサービス提供領域を拡大して、より上流側のビジネス戦略や人事戦略の策定支援から、下流側の業務プロセス定着化、ビジネス成果創出までを幅広く支援していきたいと考えています。

 というのも、せっかくSAPを導入しても表面的な改善効果しか得られず、真のDXに至らないケースが少なくないからです。

 我々は、DXとは「企業の発展や顧客価値向上への貢献度を高めるために、人材をはじめとした資源を最適化すること」だと考えています。まさにERP(Enterprise Resource Planning)の語源に近い考え方ですが、たとえSAPを導入しても、ものづくりや営業活動など中核業務の生産性や品質の向上につながらなければ意味がありません。トータルに支援するためには、お客様の取り組みの全フェーズにおいて、我々が伴走する必要があると考えるようになったのです。

上流から下流まで一貫して
顧客の取り組みに伴走

桔梗原
 システム導入ありきではなく、前提となる顧客企業の業務プロセス最適化や、組織や人の構想策定などのフェーズから共に取り組むということですか。

株式会社アイ・ピー・エス 代表取締役専務 赤松 洋氏
赤松
 その通りです。従来、それらのフェーズは専業のコンサルティング会社がお客様を支援してきました。しかし、その方式ではシステム導入フェーズになった際に、ITベンダーとの間で情報の分断が起こりがちです。結果、SAPの価値を十分に引き出せない。この状況を何とか打破したいと考えています。

桔梗原
 顧客にとっても、上流から下流まで一貫して支援してくれるのは心強いですね。

赤松
 とはいえ、当社の努力だけでは難しいこともあります。お客様にぜひお願いしたいのは、基幹系システムの導入検討開始時期を早めていただきたいということです。

 「システムの保守期限が1年後に迫ったので、SAPを入れたい」という要望をいただくケースは多くあります。しかし、実は1年間では、上流から下流までをカバーする支援は非常に困難です。

 少なくとも3年前、できれば5年前に検討を開始していただくことで、支援できる幅は大きく広がります。例えば、5年前から社内業務の抜本的な効率化・自動化を進めると、人的リソースに余裕が出ます。そうすれば教育・育成の計画と仕組みを整えてリスキリングを進め、フロントオフィス業務に再配置していくといった取り組みが可能になります。組織全体の改革を進めた上で、必要に応じてSAPを選択・導入する。ERPはそのようなステップで検討すべきだと考えています。

成果により深くコミットする
コンサルティングを目指す

桔梗原
 ERPの導入フェーズにおける強みも教えてください。

赤松
 SAP社は、中堅成長企業に最適なクラウドERP、およびその導入・活用に関する方法論/サービスをパッケージ化した「GROW with SAP」を提供しています。当社はGROW with SAPもいち早く導入し、実績があります。お客様の状況に合わせた提案が可能です。

 ただ、繰り返しになりますが、大事なのはお客様それぞれが中長期視点で組織の目指す姿を描き、そこに向けた経営戦略に沿ってイノベーションを起こすことです。SAPはあくまでその1つの手段であるべきだと考えています。

桔梗原
 赤松さんは2025年7月に社長に就任されます。今後、アイ・ピー・エスをどのような会社にしていきたいですか。

赤松
 アイ・ピー・エス(IPS)の社名はもともと「Implementation Partner for SAP」の頭文字でしたが、2024年に「Innovation Partner with SAP」に刷新しました。そこにはSAPのImplementation(実装)にとどまらず、それを活用するお客様のInnovation(革新)に貢献したいという思いを込めています。これを体現し、お客様のビジネス変革により深くコミットするために、今後は「コンサルティングパートナー」へとビジネスを深化させていくつもりです。

桔梗原
 SAPを中心に据えながら、より多面的に顧客を支援できるパートナーへと自らも変革していくのですね。

赤松
 その通りです。 また当社がお客様を支援するだけではなく、お客様自身がITを活用して確かな成果を上げ、持続的な成長を遂げられるよう、人材育成の課題解決にも取り組んでいます。その一環として、例えば学校のような教育の仕組みを確立し、より自律的なITを活用できる組織の形成を支援するなど、実践的な取り組みを推進しています。私たちは、地に足の着いた業務管理設計に重きをおいて、お客様の経営課題に寄り添っていきたいと考えています。
株式会社アイ・ピー・エス 代表取締役専務 赤松 洋氏 日経BP 総合研究所 フェロー 桔梗原 富夫