2024年の元日に発生した能登半島地震は多くの建物や住宅が倒壊した。地震大国である日本では、南海トラフ地震や首都直下地震のリスクが指摘されており、住宅の耐震性は人々の命に関わる重要な課題である。
1981年の建築基準法改正で新耐震基準が定められた後、阪神・淡路大震災後の2000年にさらなる法改正が行われ、耐震基準が高められた。しかし、それ以前に建てられた耐震基準を満たしていない住宅は現在も全国に約500万戸あるとされている。また、新耐震基準で建てられた住宅であっても、地震による倒壊が発生している現状がある。
積水ハウスでは、安全・安心な住宅づくりのため、現在定められている耐震基準の最上級のレベルの「耐震等級3」に加えて、独自の「ダイレクトジョイント構法」を住宅に取り入れている。ダイレクトジョイント構法は、従来の木造住宅にあった土台をなくし、専用の固定金具で柱と基礎をつなぐ。地震時に建物に伝わる力を、柱から直接基礎に伝えることで強い耐震性を確保している。この構法のポイントとなるのが、基礎と躯体を接合する技術だ。積水ハウスが持つミリ単位の確かな基礎の施工技術が、この構法を可能にしている。
積水ハウスは、2023年9月にこのダイレクトジョイント構法の技術のオープン化に踏み切った。パートナー企業と連携した「SI事業」を始動させ、全国で耐震強度を確保した住宅の普及を目指している。代表取締役社長執行役員兼CEOの仲井嘉浩氏は「全国のパートナー企業と連携し、SI事業によって耐震性に優れた住宅を増やしていきたい」と話す。
まず「スケルトン」部分は、全棟許容応力度計算を実施し、強靭な基礎・躯体・接合部の材料供給・施工を積水ハウスグループが行う。そして「インフィル」と呼ばれる外装・内装・設備については、地域に根差し、それぞれに特徴や強みを持つパートナー企業が担う。
これまでパートナー企業として、茨城県の積豊建設とノーブルホーム、神奈川県の湘栄建設、富山県のインカムハウス、兵庫県の関西住宅販売の5社と協業してきたが、25年1月から新たに北海道の土屋ホーム、広島県のトータテハウジング、福岡県の悠悠ホームの3社が加わった。これにより、東北から九州までの幅広いエリアで事業展開が可能となる。
8社体制となったSI事業では、耐震等級3とダイレクトジョイント構法による耐震性能を備えた住宅を、27年度までに年間500棟、29年度には1000棟の販売を目指す。
「住宅は重要な社会資本の1つだと考えている。だからこそ、長期にわたって強固なものでなければならない。パートナー企業とともに、耐震性能の高い住宅の普及を促進し、より多くの住宅を地震から守り、発生後にも安心して住み続けることのできる住宅の供給に努めていきたい」と仲井氏はSI事業の展望を語った。


積水ハウスさんが掲げるビジョンに共鳴し、SI事業への参加を決めました。北海道の厳しい気象環境の中で鍛えられた高断熱、高気密、高耐久の当社の技術と、積水ハウスさんが持つダイレクトジョイント構法を掛け合わせた家づくりは、社会資本の充実に直結すると考えています。これまで培ってきた知識と技術を最大限に生かし、さらなる価値創造に努めていきます。

地域の顧客基盤と商品ラインナップの広さに強みを持つ当社に、積水ハウスさんの技術力が加われば、ブランド力を高めることができると考えています。SI事業ではこれまでにないデザイン性や商品ラインナップなど、幅広い提案力が求められます。事業参加により多くを学び、成長させていただいているところです。耐震性の確保を使命と捉え、新たな挑戦を続けていきます。

積水ハウスさんが持つノウハウや知識を勉強する機会をいただいたと思っています。24年10月に第一弾のモデルハウスが完成し、本格的に営業活動を開始しました。能登半島地震の被害に遭われたご家族への住宅の提供が決まっています。今回の地震で改めて耐震性の重要性を実感しました。地震に耐えることができ、かつお客様のニーズに応えられる家づくりを進めていきます。

阪神・淡路大震災を経験し、当社が提供する建物は今、すべて耐震等級3の基準を満たしています。積水ハウスさんの技術が加われば、さらに高い耐震性を確保でき、技術を開放して安全な家を全国に広めていくという仲井社長の心意気に強く共感しました。問い合わせも多く、すでに契約も進んでいます。一緒により耐震性に優れた住宅を提供していきたいと思います。

当社が住まいに必要だと考えるものは、暮らしを豊かにする「デザイン性」、快適・健康に暮らせる「性能」と生涯安心して暮らせる「品質」。これに積水ハウスさんの「高い耐震性」が加わり、互いの強みを生かすことで今まで以上に長寿命な住まいを実現します。

創業以来、様々な進化を重ねながら住むほどに健康を実感できる家づくりに努めてきました。SI事業に参加することで、さらなる安心・安全をお届けします。お客様と積水ハウスさんと当社が三位一体となり新たな住宅の価値を創造できることに喜びを感じています。

積水ハウスさんの指定工事店として1万棟を超える本体工事の実績を積んできました。その中でダイレクトジョイント構法の素晴らしさを実感しました。この高い技術力を導入し、より信頼性の高い住宅を提供することでお客様に喜んでいただけると期待しています。

SI事業では、積水ハウスさんが持つ強い構造と、当社の強みである「デザイン提案力」を生かした新しい切り口の住まいづくりができるのではないかと考えています。構造躯体の強さと湘南ならではのライフスタイルの両方をお客様にお届けできることが楽しみです。