
多数の金融サービスを1つのアプリで管理できるSMBCグループの「Olive」が、ユーザー数を急速に伸ばしている。
銀行口座、カード決済、ファイナンス、オンライン証券、オンライン保険などの様々な金融サービスを
1つのアプリでシームレスに管理できる利便性によって、約2年半で600万アカウント※1を突破。
そして、さらにお金の使い方の幅を広げるべく、新たに「マネーアシスト」が7月15日より搭載された。
挑戦と進化を続ける「Olive」。その戦略や開発体制、今後の方向性などについて、
三井住友カードの伊藤亮佑氏に訊いた。
SMBCグループが展開する「Olive(オリーブ)」は、銀行口座、クレジットカード決済、オンライン証券、保険、ポイントなどの機能を1つのアプリに統合した、個人向けの総合金融サービスだ。様々な金融サービスをシームレスに管理できるようにし、「お金をもっと自由に便利に」を実現する新たなサービスとして人気を集めている。サービスの提供開始から約2年半で、加入数600万アカウントを超えた。
その「Olive」が、今年7月15日にリリースした新機能が「マネーアシスト」だ。現金が必要になったとき、最大5万円までを手数料無料、無金利ですぐに借りられる。「Olive」のアプリから申し込むことができ、最短で即日入金される。返済は、利用した翌月末に口座から引き落とされる、毎月一括返済だ。多くの人が慣れ親しんでいるクレジットカードの1回払いのように利用できる。審査は必要だが、担保や保証人は不要だ。会員なら誰でも、スマホですべての手続きを完了できる。これまで進めていたスマホ完結のサービスがさらに進化した形だ。
「お客様に調査すると、『各種ファイナンスを現在利用している』という人は14%と少ないですが、『月々のお金のやりくりについて、不安に思うことがある』と答える人は70%※2と、とても多いのです」と話すのは、「Olive」を統括する伊藤氏だ。そこにあるニーズにピンポイントで応える新機能を追加し、「Olive」が掲げる「お金をもっと自由に便利に」の理想にまた一歩近づこうとしている。

「現金が必要になっても、カードローンは使いたくないという人が大半です。そのため、せっかく続けてきた投資信託や定期預金を取り崩してしまうケースが多いのです。将来への計画的な貯蓄はしっかりと続けていただき、一時的な資金の問題は、別の方法で解決できるようにします」(伊藤氏)
「マネーアシスト」は、一時的な資金繰りや計画的な先回りの支払いなど、暮らしの中で発生する細かい資金ニーズに応える新たな選択肢になる。「ローンに対するイメージを変え、少額のお金を借りて返すことで、取り崩しなどによる将来への計画を変更することなく、生活が豊かになる助かるサービスとして考えました。そのため『少額』『無金利・手数料無料』にもこだわりました」(伊藤氏)。「マネーアシスト」によって「Olive」の利便性をさらに高め、新規ユーザーの獲得やロイヤルティーの向上につなげていく考えだ。
「マネーアシスト」は、これまで金融サービスに触れる機会の少なかったライトユーザー層に、新たなエントリーポイントを提供する。少額、短期、無金利という特性を生かして接点を増やし、将来的な資産形成や投資などのニーズにつなげる。「体験したことのない金融サービスでも、『Olive』なら簡単で安全に始められる。複数の金融サービスを一元管理し、誰でも便利に使いこなしていける。あらゆる人にやさしい金融サービスの環境づくりを目指します」(伊藤氏)
「Olive」は、三井住友銀行と三井住友カードが中心となって展開している。注目すべき点は、両社のメンバーが1つの組織に同居し、一丸となってサービスを開発していることだ。縦割りの壁を取り払い、機動力の高いチームで思い切った挑戦をしようという同社の考えが見て取れる。「『Olive』はモバイル総合金融サービスという独特の位置づけにあり、サービスごとの単体で採算を取る必要がありません。銀行かカードかにとらわれず、お客様に様々なサービスをお使いいただき、利益の一部をポイントでお返しするというイメージです」と伊藤氏は述べる。

「Olive」アプリの画面。すべての手続きをスマホで完結できる利便性によって、新たなエントリーポイントを提供する

「Olive」はアプリでお金の管理・お支払・
ポイント活用・資産運用までお金まわりを一括管理が可能。
総合金融サービスであることが「Olive」の特徴
裏を返せば、このような前例のない組織と施策で必ずや「Olive」を成功させなければならないという危機感がある。その背景には、コロナ禍をきっかけに加速する金融サービスの世界的な潮流の変化があると伊藤氏は話す。
「つい5~6年前までは、銀行サービスのほとんどが店頭で行われていました。コロナ禍で流れが一気に変わり、デジタル化、モバイル化が加速しています」(伊藤氏)。対人によるサービスが制限されたことで、金融と技術を融合させたフィンテック(FinTech)が開花した。eコマースやモバイルの普及により、ネット銀行が急速に業績を伸ばしている。SMBCグループにとって、「Olive」は時代の変化に対応するための重要な経営戦略の1つなのだ。
「フィンテックやネット銀行の台頭は、時代の必然だと思います。そうした中で、実店舗やATMという顧客接点を持ち、ビジネスモデルも異なる私たちは、どういう道を選択すべきなのか。その1つの答えが『Olive』であり、“総合力で勝負する”というコンセプトでした。SMBCグループにしかできない、ユニークな価値とサービスを提供していきます」(伊藤氏)
「Olive」のもう1つの特徴は、他社との共創によってサービスをスピーディーに拡大し、価値を高めていることだ。「スピード感を持ってサービスを広げるには、他社との連携が欠かせません」(伊藤氏)
例えば、家計簿アプリやクラウド会計ソフトで知られるマネーフォワードと資本提携した。これにより、家計簿の管理から実際の支払いまでをシームレスに実行可能にする。他銀行の口座やカード会社の残高なども、1つのアプリから管理できるようになる。
2025年5月には、ソフトバンクとの包括的な業務提携を発表。SBI証券やVポイントなどとの連携はすでに実現しているが、デジタルという大きな枠組みでより包括的なサービスを実現していく。例えば、ソフトバンクグループが持つヘルスケアやAIを活用した各種サービスと融合させたり、「PayPay」との連携でキャッシュレス決済サービスを強化する。
「『Olive』は、スマートフォンをお持ちのすべての方を対象とするサービスです。手に届く範囲にあらゆるサービスを置くことを目指して、進化を続けてきました。実際に使ってみると便利で、生活が豊かになって助かる、という体験を多くの方にしてほしい。『どの金融サービスよりも革新的なサービスをSMBCグループは提供し、寄り添いたい』そんな想いをこめ、これからも新たな便利さを生み出していきます」(伊藤氏)
「Olive」は、挑戦と進化で革新的なサービスを打ち出し続けているSMBCグループを象徴するサービスである。「マネーアシスト」も単なる新機能ではなく、顧客の生活に寄り添い、金融の新しいスタンダードを創造するような価値を提案していくものであり、生活者に新しいお金との向き合い方を伝えたいというグループの強い思いが込められている。同グループは「Olive」の進化をさらに加速し、ユーザーの日々の暮らしに寄り添っていく。
※1 2025年7月15日時点
※2 アンケート:Olive新商品に関するアンケート
調査時期:2024年5月31日~6月4日
調査対象:20~65歳の男女(クレジットカード非保有者は除く)
調査数:9,283人
調査方法:WEBアンケート調査