リカバリーウェア『BAKUNE』を100万セット販売したTENTIAL※ リカバリーウェア『BAKUNE』を100万セット販売したTENTIAL※ ※100万セット:トップス・ボトムス2点で
1セット換算(200万枚販売実績)、
累計販売数は2024年12月時点

徹底したR&Dとエビデンス重視の姿勢で日本経済のポテンシャルを引き出す 徹底したR&Dとエビデンス重視の姿勢で日本経済のポテンシャルを引き出す

拡大し続ける健康市場において、2018年の創業以来、驚異的な成長を遂げている企業がある。
徹底的に科学的エビデンスにこだわる姿勢を貫き、確固たる地位を築きつつあるTENTIAL。
商品に込めた思い、商品を通して実現したい未来について経営陣に聞いた。

社会が抱える課題解決に
コンディショニングの
分野から貢献する

日本が未曾有の少子高齢化社会へと突入していることは周知の通りだ。国土交通省の試算によれば2050年には65歳以上の高齢人口が2005年に比べて1200万人増え、総人口の39.6%になると予想されている。一方、15〜64歳の生産年齢人口は3500万人減って全体の51.8%に。0~14歳の若年人口も900万人減って8.6%にとどまる。

こうした状況で日本経済の競争力を維持していくには、生産年齢人口の労働力を引き上げていくしかない。デジタル技術やAIを活用して業務を効率化しつつも、やはり第一に考えなければならないのは、就業者の健康状態をいかに良好に保つかだろう。

だがしかし、日本の就業者の健康状態はお世辞にも良いとは言えない。平均睡眠時間は7.22時間とOECD加盟国内では最低。それも大きな要因の一つと考えられるプレゼンティーズムによる経済損失は年間で19兆円にも及んでいるとの試算がある。プレゼンティーズムは「疾病出勤」を意味する英語で、出勤はしているものの、何らかの健康問題によって業務効率が落ちている状態のこと。つまり、就業者が持つポテンシャルを、引き出せていない状態を意味する。これでは企業の、ひいては社会全体の生産性が上がるはずもない。

こうした社会課題に、TENTIALは“コンディショニング(下記「TENTIALが目指す社会」参照)製品”という観点から挑み続けている。

学生時代に経験した挫折が
ウェルネス企業創業の原点

「疲労回復は、パジャマから。」と謳う『BAKUNE』が売れに売れている。タレントの櫻井翔さんがイメージキャラクターを務める印象的なCMを目にしたことがある人は多いだろう。手掛けるのはTENTIAL。2018年創業と歴史の浅いスタートアップ企業でありながら業績は右肩上がり。2021年に販売開始したBAKUNEは、すでに100万セットを売り上げた。

ではなぜ、BAKUNEはこれほどまで世間に受け入れられているのか、商品のどんなコンセプトが消費者を惹きつけているのかを探っていこう。まずは、創業者であり代表取締役CEOの中西裕太郎氏に創業の経緯を聞いた。

「高校時代の経験が、TENTIAL創業の原点になっているのは間違いありません。私は寝ても覚めても練習に明け暮れるサッカー少年で、高校は全国大会へ出場したこともある地元の強豪校に進学することができました。自分で言うのもなんですが、それなりに活躍できて、3年生になる頃にはプロを目指して頑張っていました。ところが、夏のインターハイ前に大きな病気を患ってしまい、サッカー選手としてのキャリアはそこで終了。怪我であればそれまで何度もしてきたし、実力さえあれば復帰できる。ただ、病気となるとそうはいきません。そのときに健康の大切さを痛感していなければ、TENTIALを起業しようとは考えていなかったでしょうね」

社会に出てからも、アスリートとして蓄積してきた自分の経験を、何らかの形で世の中に還元したいという気持ちは大きくなっていった。IT系、人材採用系の大手企業で経験を重ね、わずか23歳のときにTENTIALを起業。掲げた理念は「健康に前向きな社会を創り、人類のポテンシャルを引き出す。」というものだった。

「当時は、社会全体で見ると健康リテラシーが今よりもずっと低い状態でした。そのため、最初はスポーツと健康の相関関係について発信するプラットフォームを立ち上げました。ユーザーの体の悩みを吸い上げて、それに対する専門家の意見や解決策を提供するというスタイルでした。そこに寄せられる悩みで、非常に多かったのが足に関すること。だったら、そのソリューションを我々の手で提供しようと、インソールを販売したのが、コンディショニングブランドとしての出発点です」

人間の生活は、歩いている時間と働いている時間と寝ている時間が大部分を占める。そのすべての時間で健康を支えたいという考えに至った中西氏は、次に寝ている時間にフォーカスしBAKUNEをリリースした。ただ、届けたかったのはパジャマという商品そのものではない。あくまでもパジャマを着ることで得られる健康だという点は当時から揺らぐことはない。

「現在ではパジャマだけでなく日常を快適にするウェアやサンダル、ソックスなどもラインアップしているのでアパレル企業と勘違いされる人が多いのですが、弊社はあくまでもウェルネス企業。寝具なども取り扱っています。人々の24時間365日をTENTIALのコンディショニング製品で支えることで健康と挑戦をサポートし、自身のもつポテンシャルを最大限発揮できる世界を実現していくことに本気で取り組んでいます」

TENTIAL 商品群(一例)

R&Dとエビデンス取得が
TENTIALの経営戦略の柱

そのために、まず徹底的にこだわったのは機能性だ。BAKUNEの場合だと、SELFLAME®と名付けられた独自開発の特殊繊維を採用している。極小のセラミック粉末を練り込んだ繊維が、人の身体から発せられる遠赤外線を輻射して血行を促進。身体の疲労や肩こりを緩和してくれるのだという。

独自技術 「SELFLAME®」

極小のセラミックス粉末を独自配合した特殊機能繊維
「SELFLAME®」による着用者の体温(遠赤外線)が
生地と肌の間で輻射することで血行が促進される。

TENTIALでは、こうした技術開発にかける予算と手間暇を惜しまない。単なるアパレル商品であれば「かわいい」「おしゃれ」といった定性的な要素が重要となってくるが、コンディショニング製品が購買者にアピールするには機能性を裏付けるエビデンスが求められる。見た目や使用感はあくまでも主観的なものなので、エビデンスが曖昧だと「胡散臭さ」に繋がりかねないからだ。

実は中西氏もBAKUNE販売後にそのことに悩んでいた。機能性には自信がある。では、それをどのように証明して消費者に知らせるか。エビデンスの取得こそが、ウェルネス企業として次のフェーズに進む鍵になると考えていた。

そのタイミングでTENTIALに入社したのが執行役員CROの舟山健太氏だ。舟山氏は薬科学の研究で博士課程を修了した後、大手製薬会社に入社して創薬研究に従事してきた。だが、もっと違う側面から日本社会が抱える健康課題の解決に挑んでみたいと、TENTIALへの転職を決めた。

「それまでは、病気になった人をいかに健康にするかという視点でずっと仕事をしてきました。ただ、あるときふと考えました。病名はついていないけれど、本当に健康だといえる人がどれくらいいるのかなと。偏頭痛を抱えている人は多いし、オフィスワーカーのほとんどが腰痛なり肩こりを抱えている状態で、通勤電車の中では気絶するように寝ている人ばかり。これって本当に健康な状態なんでしょうか。その、病気ではないけれど不健康な人たちを救う仕事をしてみたいと思いました」

舟山氏が入社した2022年当時は、TENTIALにおいてエビデンス取得のプロセスはバリューチェーンには組み込まれていなかった。その状態からエビデンス取得の仕組み化をスピーディーに、かつ信頼度を担保しつつ進めるというミッションに挑むことに。

「社内で研究開発とエビデンス取得をするのと並行して、アカデミックな研究機関との共同研究にも着手しました。具体的には、早稲田大学の睡眠研究所所長の西多昌規教授の監修のもと、生理学的研究を行いました」

一方で、使用されている特殊繊維は全部で13種類、BAKUNEに10種類、MIGARUに3種類あるのだが、それらすべてで一般社団法人日本医療機器工業会が作成する自主基準を満たす一般医療機器の届け出を完了している。

さらに、BAKUNEと同様に睡眠環境を支えるための寝具に採用されている独自技術のSLEEP CONDITIONING TECHNOLOGY®も高い科学的評価を得ている。温度調節機能をもつ綿と湿度調節機能をもつシートの独自配合を通じて、寝床内環境を整えるという仮説が、臨床試験受託機関(CRO)によって立証された。具体的には、本技術を有した掛け布団が睡眠に与える影響を検証した評価試験において、客観的指標として脳波等の測定を行ったが、比較対象と比べて試験品は「総睡眠時間」が30分以上有意に増加し、「睡眠の深さ」もノンレム睡眠のステージ2が比較対象に比べ22分増加、さらには「睡眠効率(布団の中にいる時間のうち眠っている時間)」においても比較対象に比べて5.8%増加するという結果を得た。現在、このテクノロジーは特許出願中だ。

2024年には一般社団法人睡眠ヘルスケア協議会による、睡眠サービス・製品のエビデンスを評価する認証制度「スリープサポート認証制度」がスタート。第1回の審査で3製品が認証され、本テクノロジーを採用したBAKUNE Comforter Warmは見事ゴールドを取得した。

こうした研究開発、エビデンス取得にかかる予算や時間は、そのままコストとなり経営を圧迫することにもなりかねない。それでもなお、TENTIALが企業姿勢を崩さないのはなぜなのか。舟山氏は次のように語る。

「私は、コストと言うよりは投資だと考えています。しっかりと自身の商品と向き合っている企業でなければ、今後は市場から淘汰されていくでしょう。ただ売れればいいわけではなく、社会課題に真摯に向き合っている企業だと感じてもらえれば、お客様は手に取ってくれるだろうし、きっとまた弊社の商品を買ってくださるはずです」

お客様の信頼を勝ち取り
健康的な社会づくりを目指す

エビデンスを取得した商品を市場に出したらそれで終わりではない。むしろ商品のローンチは新たなスタート。多くの人に使用してもらい、フィードバックを得てさらに良い商品を作るアウトカム創出の場を設けることにも余念がない。今までにNTT東日本やパラマウントベッド、ビックカメラといった企業に協力してもらい、従業員による検証実験を実施している。今後はウェルネス分野に強い関心を持つ自治体単位での実証実験も増やしていく予定だ。

また、メジャーリーガーの今永昇太選手や卓球日本代表の平野美宇選手をはじめとする世界レベルのアスリートとコンディショニングサポート契約を締結。他にも約1300人のアスリートにもTENTIAL製品を使ってもらっている。

コンディショニングサポート契約している選手(一例)

「多くのアスリートに自社の商品を使っていただくのは、企画のヒントをいただける貴重な場だと考えています。身体に対する感度が高いアスリートからは、我々には思いもよらなかった感想が返ってくることもしばしば。そこで得た気付きは、課題解決であったり、新商品の着想につながったり。身が引き締まるような様々なご意見を頂戴し、ブラッシュアップさせていただいています」

そしてやはり、最終的に目指すのは健康に前向きな社会の構築。コンディショニング意識の高い人を増やし、健康的な社会づくりに貢献すること。そのためには、誠実にいい商品をコツコツと作り続けるしかないと中西氏はいう。

「お客様が抱える課題に真摯に向き合い、研究開発をし、効果を可視化することだけに注力していけば、自然と皆さんに選んでいただける。ひいてはそれが、日本だけでなく世界中の人々の健康につながっていくと信じています」