「デジタル労働力」を活用することで、
経営は大きく変わる
パーソル総合研究所の調査※によると、日本では2030年までに644万人の労働力が不足するという。この状況を打開するための切り札となるのがAIだ。人との対話で情報の検索や文書の作成、様々なアイデア出しなどが行えるAIのポテンシャルに注目する企業経営者は多いだろう。
しかし、単に情報の検索や文書作成といった個別の用途に使っているだけでは、大きな変化は起こせない。今求められているのは、組織全体にインパクトをもたらす「起爆剤」としての活用法だ。「お客様から最も多くいただくご相談が、『(AIを)どう使えばいいか分からない』ということです」と、TOKIUM取締役 ビジネス本部長の松原 亮氏は語る。多くの企業が、AIを実際の業務に落とし込み、価値創出を図るための具体策を見出せずにいるのだ。
「そのようなお客様に対し、我々が提案しているのが、AIを『デジタル労働力』として活用するアプローチです。社員一人ひとりの生産性を上げるための手段としてAIを導入するのではなく、AIをデジタルワーカー(デジタルの働き手)と位置づけ、組織の生産能力そのものを向上させることを目指すのです」と松原氏は続ける。
松原 亮氏
株式会社TOKIUM
取締役 ビジネス本部長
近年、AI技術がさらに進化を遂げ、松原氏が語るデジタル労働力をまさに実現するテクノロジーが登場した。それが、複数の業務を横断して自律的にタスクを実行・報告までをこなす「AIエージェント」だ。TOKIUMは、この新しい労働力こそが企業の経営を根本から変えるカギを握ると考えている。
※「労働市場の未来推計2030」、パーソル総合研究所
どのような領域に
「デジタル労働力」を活用すべきなのか
では、どの業務領域でデジタル労働力を活用すれば、効果を最大化できるのか。TOKIUMが推奨しているのが、経理業務だ。
経理業務というと、経理部だけの問題だと捉えられがちだが、実はそうではない。経費精算や出張手配、それらにかかる承認作業など、部門に関係なく、ほとんどの社員が担う「経理“作業”」が多くの企業に残っている。「難しい判断や意思決定は必要ないものの、高頻度に発生し、社員がコア業務に集中する時間を奪っている」と松原氏は指摘する。
経理業務は長年にわたりITによる効率化やペーパーレス化が進められてきた領域ではあるが、作業をする主体が経理担当者から各部署の担当者に変わっただけで、作業の総量はそれほど変わっていない。
このような、全社員の時間を奪っている「経理“作業”」をデジタルワーカーに任せられれば、コア業務に集中する時間が生まれ、人はより成果を生み出す活動に時間を使えるようになるだろう。時間と労力を取り戻した社員は、価値創造に集中できるようになり、それが組織の稼ぐ力を最大化するための原資となる。こうした背景から、TOKIUMが提供を開始したのが「経理AIエージェント」だ。
現場を「経理“作業”」から解放する、
経理AIエージェント
TOKIUMが提供する経理AIエージェントとは、AIとプロスタッフが連携し、経理業務の自動運転を実現することで、あらゆる人々を「経理“作業”」から解放するサービスだ。これまで人にしかできなかった「経理“作業”」の数々をAIとプロスタッフが代替することで、人がコア業務に集中する時間を生み出す。
具体的な「経理“作業”」の代替例として、出張手配が挙げられる。「来週、1泊2日の〇〇出張があります。訪問先は〇〇エリアです」とチャットで依頼すれば、会社の旅費規程に即した適切な移動手段やホテルを提示する。さらに上長の承認を得るための事前申請書類の自動作成や、予約確定まで行ってくれる。「まるで、社員一人ひとりに優秀な秘書が付いたようなイメージです。煩わしい作業から解放されることで、お客様とのエンゲージメント強化や製品開発、市場開拓といった、これまで時間を充てられなかったことに集中できるようになります」と松原氏は強調する(図1、2)。
図1 経理AIエージェントが実現する世界(出張手配の例)

チャットで依頼するだけで、煩雑な出張手配プロセスを一貫して実行してくれる。まるで社員一人ひとりに優秀な秘書が付くような状態を実現する
図2 経理AIエージェントの画面イメージ

確かな品質を支えるTOKIUMの強み
AIの可能性には期待しても、「AIだけにすべてを任せるのは不安がある」と感じる人は少なくないだろう。例えば、出張手配であれば、提示された交通手段をあらためてチェックする必要があるような品質では、結局「経理“作業”」はなくならない。
TOKIUMが提供する「経理AIエージェント」では、こうした不安を取り除き、高い品質のAIエージェントを提供することが可能だという。
なぜTOKIUMは、この「最後の不安」を取り除くことができるのか。同社は、2012年の創業から一貫して経理領域に特化したサービスを提供してきた。既存のSaaS製品は上場企業250社を含む2500社以上で利用実績がある。経理業務に精通しており、「どのようにすれば効率を高められるか」のノウハウも豊富に有している。
「TOKIUMでは、8000人以上のスタッフが領収書や請求書のデータ化を行うオペレーション基盤を、10年以上かけて構築してきました。複雑な経理業務をマイクロタスクに分類して組み合わせることで、拡張性の高い人的オペレーションを提供できる体制があります」と松原氏は語る。このような長年の取り組みで得た知見を、実際の作業で役立つ知識・スキルとして保有しているのが、TOKIUMの経理AIエージェントといえるだろう。
「AIエージェントを一から十まで一気に走らせるのではなく、業務プロセスを細かく分解し、途中で人が品質を保証するチェックポイントを設ける『ヒューマン・イン・ザ・ループ』という考え方を大切にしています。全部をAIでやろうとするのではなく、人の手で確認すべきところは人がチェックする。具体的には、出張手配ならば、提案したプランの予約確定前にTOKIUMのオペレーターがチェックを行います。こうした人の介在が、自動化と安心感の両立につながるのです」と松原氏は説明する(図3)。
図3 自動化と安心感を両立する「ヒューマンインザループ」

すべてをAIに任せるのではなく、人が介在して品質保証を行う。TOKIUMはこのヒューマンインザループの考え方を大切にしている
未来の労働力を今から確保する
今後は、経費承認、経費監査、規程管理などの役割を持つ経理AIエージェントを20体以上、2026年5月までに提供していく計画だ。これによりTOKIUMは、2030年までに約1万人の労働力に相当する2000万時間の「経理“作業”」を代替することを目指している。
既に大手をはじめとする多くの企業が、この経理AIエージェントの採用を検討し始めている。近い将来、社員が何名いるかだけでなく、AIエージェントを何体使っているかで、会社の労働力を定義する時代が来るだろう。今こそ、自社の未来を変えるために、経理AIエージェントに目を向けてみてはいかがだろうか。



