玉井
当社は2021年からWES(Warehouse Execution System:倉庫実行システム)という新たな領域で、「MMLogiStation」という製品を提供しています。物流業務の中核となるWMS(Warehouse Management System:倉庫管理システム)と、倉庫内の自動化設備をリアルタイム制御するWCS(Warehouse Control System:倉庫制御システム)の間で、自動化設備連携や倉庫業務の作業管理を行うのがWESの役割です。当社のWESの最大の特長は、主要な自動化設備をプラグインで、シームレスに接続できることにあります。既に6種類のプラグインがそろっており、2025年7月には12種類、2027年までに30種類に増やす予定です。
桔梗原
物流現場の自動化・省力化は切実な課題です。プラグインはプロジェクトの短期化だけでなく、システム全体の品質向上にもつながります。
玉井
お客様のニーズに応じて、パッケージに大幅なカスタマイズを施すというやり方に、私たちはこれまで慣れていました。しかし、その非効率性や不安定性は明らかです。当社は今、「つくらない開発」を推進しています。プラグインはその代表例です。
実は、2024年に大きな出来事がありました。「つくらない開発」を掲げる前にお客様から受託したシステム開発において、パッケージの周辺部分に大幅なカスタマイズを行った結果、トラブルが生じ、その対処でプロジェクトは大幅に遅れ、お客様にご迷惑をかけてしまいました。私の会社人生の中で、最も苦しいプロジェクトでした。この経験も踏まえて、「つくらない開発」の重要性を再確認しました。今後は「つくらない開発」でも多様な顧客要望に応えられるよう、パッケージの柔軟性と適応力を高めていきます。
桔梗原
最後に、今後の展望について、先ごろ発表した中期経営計画を踏まえて教えてください。
玉井
2025-27年度中期経営計画では「最高のエクスペリエンスを支援するデジタル・サービス企業」をスローガンに、顧客や社会のDX推進とCX(顧客体験)の追求に注力していきます。当社の事業には大きく3つの柱があります。①ERPシステムなどの開発・運用からお客様向けのデータドリブン経営を支援するビジネスソリューション、②物流や畜産、文教、スマートシティといった分野でのIoTソリューション、③AQUAを中心とするサービスビジネス、です。ビジネスソリューションについては安定成長を図りつつ、IoTとサービスの事業を一層伸ばしていく方針です。AQUAやMMLogiStationなどのストック型ビジネスを拡大し、その比率を2027年には40%に引き上げたいと考えています。今回はAQUAと物流のIoTを中心に述べましたが、ほかにも市場ニーズが旺盛な領域はたくさんあります。これからもDXの伴走者として、データ資産を分析・活用することで変革を支援し「お客様とともに勝ち続けるパートナー」でありたいと考えています。