テクノロジーで未来を切り拓く企業たち

vol.2
プライメタルズ
テクノロジーズ ジャパン株式会社

M&Aの歴史を持つ
グローバル企業が取り組むDX推進と
業務効率化に向けたシステム開発に迫る

大手製鉄機械メーカーであるプライメタルズ テクノロジーズ ジャパンでは、M&Aの歴史を持つがゆえの業務効率化に課題を抱えていた。この問題を解決するシステムの開発に向け、パートナーとしてZEINが参画。「あらゆる企業がテクノロジーと共に成長し続ける未来を創る」ことを目指し、支援を行うZEINと共に進めたDXの取り組みと、短期間でありながら拡張性の高いシステムを構築したプロジェクトについて、その想いを伺った。

M&Aで
事業を拡大してきた企業のDXは
情報連携基盤がネックに

――プライメタルズ テクノロジーズ ジャパン(以下、PTJ)は、製鉄機械メーカーとしてグローバル市場をリードするポジションを築いています。DXを推進するにあたり、どのような課題がありましたか。

PTJ・森屋年弘氏(以下、森屋):当社は三菱重工グループのプラント、インフラドメインに所属しており、世界の製鉄メーカー向けに機械や設備を開発、販売しています。これまで数々のM&Aを繰り返し、現在ではPrimetals Technologies Groupの一員として事業規模を拡大し、成長を続けてきました。当社のDXを考えるときに前提となるのが、全社の情報基盤の統合です。

統合前の各社にはそれぞれ事業の歴史があり、その土台としてのシステムが存在します。どうやって統合していくかはケースバイケースですが、まさに「言うは易く行うは難し」というのが実感です。各社が最良と考えて導入してきたシステムへの理解を持ちながら、新しいテクノロジーの価値をどう浸透させて、変革を進めるかに腐心しています。

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プライメタルズ テクノロジーズ ジャパン株式会社
経理部 主幹部員
森屋 年弘

ZEIN・薄井寿幸氏(以下、薄井):大規模な組織を持つ企業のDXで起きる問題を突き詰めると、推進体制とツール活用の2点があります。まず体制面ですが、既存のIT部門は社内のシステムを維持管理するのに手一杯で、新たな構想にかける時間が取れません。そこでDX専門の部署を立ち上げるケースもありますが、推進する人材が不足している状況があります。

またツールの導入も、入れたら終わりではなく、そこからがスタートだという認識に立たなければいけません。一部の部門ではうまくいっているものの、そこから全社に広げていくことに苦労している例を見かけます。

DXに取り組む企業は増えており、一定の結果が出てきていますが、重要なのは企業の「トランスフォーメーション」の部分です。DXは単なるIT化ではなく、企業の事業や組織そのものを見直し、変革していくものです。そのためには、個々の施策を点で終わらせるのではなく、全体を貫く軸を持ち、連動させていく設計が不可欠です。また、DXの取り組みは一度で終わるものではなく、継続的に見直し、改善し続けていく姿勢も欠かせません。そこまで達している企業は、残念ながらまだ少ないという見方をしています。

PTJ・加賀谷雄三氏(以下、加賀谷):これまでのシステム導入は、例えば経理部門であればその現場とIT部門とで相談をし、外部の開発会社と作っていくスタイルが多かったと思います。しかし昨今のDXに関わるケースでは、部門を横断し、全社で業務プロセスを見直していくことが求められています。それだけ、本質的な変革が求められており、難易度も高くなっていると感じています。

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プライメタルズ テクノロジーズ ジャパン株式会社
経理部 部長
加賀谷 雄三

DX変革における
全社業務プロセスの効率化、
ツールの利用拡大を目指した
システム開発

――PTJでは、2021年から業務効率化のためのドキュメント管理基盤の構築を進めました。どんな背景があったのでしょうか。

加賀谷:プロジェクトがスタートしたきっかけとして、当時コロナ禍だったこともあり、クラウドストレージによる事務作業や承認業務の効率化、ペーパーレス化を実現しようと考えていました。その後、電子帳簿保存法(電帳法)の施行が決まり、法律に基づいた電子証憑や検索条件への対応を含めた文書管理も先行して進めることとなった経緯があります。

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森屋:気をつけていたのは、単にツールを入れて法令に対応するだけでなく、全社の業務効率化を進めるという本来の目的を見失わないようにすることでした。一時的に電帳法対応を急ぐとしても、その先にはDXによる変革があることを常に意識しました。このプロジェクトのパートナーとして、ZEINにお声を掛けさせていただきました。

薄井:お話をいただいてから短期間での進行ではありましたが、可能な限り目的に叶うよう、クラウドストレージ(Box)の有識者をはじめ、業務効率化の経験が豊富なメンバーを構成して全体最適を意識した検討を行い、ご提案をさせていただきました。

――ZEINからの提案を受けて、どのように思われましたか。

PTJ・中村雅和氏(以下、中村):まずは電帳法対応といった期限が迫っていたこともあり、当社からの依頼内容も曖昧だったと思います。ですが、ZEINの提案はかなり具体的で、これなら長期的なロードマップにも合うものだと直感しました。情報が少ない中で、当社の課題を十分に理解し、それ以上の内容であったことに驚きましたね。

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プライメタルズ テクノロジーズ ジャパン株式会社
IDT部 第2グループ 主席部員
中村 雅和

薄井:どんなに急な提案であっても、最終的なあるべき姿を社内で議論し、そこから逆算してスタート地点で何から進めるかを決めていくのが当社のスタンスです。今回は、電帳法への対応、業務プロセスの効率化、ツール利用拡大という3つのステップで進める提案を行いました。

森屋:当社メンバーだけの知識で目先の課題だけに対応しようとすると、ITツールに解決を求めるだけで終わってしまいます。ZEINは業務変革も含めた、広く長期的な視野で助言をもらえるパートナーとして信頼できると感じました。

ツールありきでなく、
あるべき姿を問い続ける

――プロジェクトを進める上で、課題に感じたこと、解決のために工夫したことはございますか。

加賀谷:今回の開発は、クラウドストレージを中心に電子サインやワークフローを連携させる形としていますが、ツールを立てる前に、まず当社の業務フローがどうなっているかをZEINと共に分析し、必要な業務自体を整理した上でツールを配置していったことが、成功した理由だと考えています。実際に、経理部門でもシステム化によって効率化できており、業務内容が増える場合があっても問題なく対応できています。

森屋:最終的には、ワークフローまで含めたシステムを構築しているのですが、ZEINとの間で、将来どのような拡張性を持たせたら良いのか、新しく出てくる課題にも対応できるのか、といった議論を重ねた上で導き出された結果です。ZEINはひたすら当社の課題を理解しようと努めてくれました。

薄井:当社が目指しているのは、最終的にお客様自身があるべき姿を実現し、自走していくDXです。そのためには変革を継続してサポートする並走パートナーとして支援できることを常に考え、行動しています。クライアントとコンサルタントという関係性を超えて、私たちは「ワンチーム」として、お客様の内側に入り込みながら、本質的な変革を進めていくことを大切にしています。

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ZEIN株式会社
Director
薄井 寿幸

今回のワークフローは、PTJが選定したツールを当社が導入支援していますが、当社としては実績がない製品でした。実績に関わらず、目指す姿に最もふさわしいツールを選定し、活用していくことが、当社が掲げる「Focus on Success」という顧客志向のメッセージだと考えています。

中村:ワークフローのツールは経理部門からの要望で導入していますが、基本的には現場が積極的に活用しており、ZEINのサポートもあることから、少人数のIT部門としては運用の負荷が少なくなっています。ZEINと共に当社の業務の実態を調べ、一緒に悩んだ結果として組んだシステムは、実際に将来にわたって主体性を持って使い込んでいけるものになっていると感じます。

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顧客と並走し、自走を促す
パートナーシップ

――今回導入した文書管理システムを、今後どのように発展させていこうとお考えでしょうか。

森屋:経理部門の課題解決から始まった文書管理システムは、全社で利用が進んでいます。調達など他の部門でもワークフローを組み、業務改善につなげようという事例が生まれており、DXの成果が上がってきています。

今回のプロジェクトが動き出してから、私たち経理部だけでなく、社内の様々な部門とZEINを交えた議論の場を設けています。面白いと感じているのは、それぞれの部門で課題があり、解決に向けてZEINとの個別の打ち合わせも始まっているということです。今後、新しいプロジェクトがいくつか動き出すことは間違いないのではないかと見ています。

薄井:部門ごとの課題により、文書管理システムとの連携なのか、新たなシステムとの連携なのかなど、方法論は異なりますが、やはりそれぞれのテーマについて、あるべき姿を見据えた上で、最適な解決策を探っていきたいと考えています。当社も様々な部門の方とお話をさせていただくことで、PTJの組織や業務についての理解を深めることができています。

協業によって、小さくても良いので各部門の方が成功体験を積んでいただき、一歩ずつ前に進んでいくことが、全社の業務変革につながっていく道だと考えています。

森屋:ZEINのサポートは当社の期待を超えるものですが、だからといって自分たちの考えを持たずに何でも頼ってしまうことは絶対にやってはいけないと考えています。自分たちの業務のどこに改善の余地があるのかをまず自分たちで徹底的に考え抜き、その上でZEINの知見と技術を生かしていくことが必要だと思います。これまでの活動を振り返っても、実感としては「まだまだ道半ば」です。「最新版はあっても最終版はない」と理解した上で、その場しのぎの対応に陥ることだけは避けていきたいと考えています。

薄井:当社のビジョンは「あらゆる企業がテクノロジーと共に成長し続ける未来を創る」です。PTJとのプロジェクトは、このビジョンを体現する事例だと考えており、他社に対してもこのケースに負けない支援ができるよう取り組んでいきたいと考えています。

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