ボッシュと「白くまくん」の
シナジーで成長を加速
ボッシュホームコンフォート・グループ
アジア太平洋地域プレジデント
ウルリッヒ・リスマン 氏

ボッシュホームコンフォートジャパン
ボッシュホームコンフォート・グループ
日本ビジネスユニット長
福家 秀樹 (ふけ ひでき) 氏
ボッシュによる2025年の買収で、ジョンソンコントロールズ日立空調はボッシュホームコンフォート・グループとなった。アジア太平洋地域プレジデントのウルリッヒ・リスマン氏と日本ビジネスユニット長 福家秀樹氏に聞いた。
戦略的にHVAC事業を強化
ボッシュホームコンフォート・グループについて教えてください。
リスマン:2025年7月31日、ボッシュによるジョンソンコントロールズの住宅および小規模商業施設向け暖房・換気・空調(HVAC)事業と、合弁会社ジョンソンコントロールズ日立空調(JCH)の買収が完了しました。これを受けて、9月1日にJCH日本法人は社名をボッシュホームコンフォートジャパン株式会社に変更、ボッシュホームコンフォート・グループの一員として新たな一歩を踏み出しました。
ボッシュは、主要市場でトップ3のサプライヤーになることを掲げる「戦略2030」という長期的な戦略を立てていて、HVACへの投資は成長へのドライバーの一つです。
今回の買収は、戦略を実現していく上で非常に重要なマイルストーンになります。ボッシュは2030年までに世界のエアコン販売台数は年間2億台を超えると予想しています。これは2024年と比べると約2割の増加で、地球温暖化をはじめとする様々な要因により需要は増え続け、これらの市場は今後も引き続き拡大傾向にあると見ています。
このニーズに応えるために、ボッシュホームコンフォート・グループはグローバルで家庭用から業務用まで革新的な製品ポートフォリオを備えたHVACソリューションを提供し、市場拡大に対応しています。
グローバルでの規模拡大が可能に
グローバルでの展開方針をお聞かせください。
リスマン:今回の買収によりグループの事業規模はほぼ倍増、50拠点以上の国際的な生産・開発ネットワーク、従業員は約2万4000人になりました。グローバルブランドとしてはボッシュ、ブデラス、米国のYORK®、アジアとEMEA(欧州・中東・アフリカ)の日立の4つがあり、そのほか国単位で多彩なローカルブランドを展開しています。
空調製品は国や地域によって非常に多様なソリューションが求められます。そのため、アメリカ大陸、EMEA、日本も含めたアジア太平洋の3つの地域で事業を進めていきます。アジア太平洋地域の本社機能は東京に置いて、私がプレジデントを務めています。
HVAC事業で競争力を発揮するためには何が求められるのでしょうか。
福家:かつてエアコンというと家電メーカーの事業というイメージでした。しかし、今はグローバルなオペレーションとローカルのオペレーションの両方が必要になっています。競争力を強化するためには、調達から設計、生産までのグローバルオペレーションが重要になります。冷媒や消費電力などの規制も国によって少しずつ違うので、細かく対応しなければなりません。加えて、設置やアフターサービスなどのローカルのオペレーションも求められます。高い専門性を持つメーカーこそが、HVAC事業での競争力を発揮できるのです。そして、私たちボッシュホームコンフォート・グループは、その条件を満たす企業として新たなスタートを切りました。
国内では「白くまくん」に注力
日本市場についてどうお考えですか。
福家:日立が初めてルームエアコンを作ったのは今から70年以上前で、「白くまくん」の製品ブランドでも50年にわたる実績を築いてきました。日本では設計と製造の両方を行っていて、家庭用エアコンに関する優れた技術と知見を持っています。これとグローバルのオペレーションを掛け合わせて、競争力を高め、日本のお客様に喜んでいただけるよう、これからもルームエアコン「白くまくん」をお届けしていきます。
日本が果たす役割を教えてください。
リスマン:2026年1月に統合が完了、世界主要3地域での事業展開を本格的にスタートし、これから計画を立てていくところです。私はアジア太平洋地域の責任者として東京にいますが、技術面において日本を非常に重要な拠点と位置づけていることから、製品設計・開発部門のトップも日本に駐在しています。
福家:欧州は環境先進地域なので、冷媒などに関しては日本より進んでいる面があります。そうした新しい冷媒に関するノウハウなどは日本でも既に共有しはじめています。エアコンの製品開発はグローバルで共通の部分と各国で最終的に商品化していく部分を分けて考えています。日本は家庭用エアコンの開発設計においてグローバルでのリーダー的役割を果たします。ですから、日本発の技術はグローバルにも展開されていきます。
ボッシュホームコンフォート・グループのグローバルの強みと、「白くまくん」ブランドで積み上げてきた日本の強みを生かし、日本でのビジネスをさらに大きくしていきます。日立ルームエアコン「白くまくん」を通じて、これからもお客様と社会への貢献を果たしていきます。
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