日経ビジネス発行人が訊く変革期の経営戦略
THE INTERVIEW

保険業の未来を先導する存在
第一生命が挑む採用・育成改革

第一生命保険株式会社

執行役員 業務部長

若松 康平

PROFILE

1995年4月入社。首都圏マーケット統括部、関西コンサルティング営業室支社長を経て、資産形成・承継分野の商品開発や顧客体験(CX)向上施策を主導し、2026年4月1日付で第一生命保険株式会社の執行役員・業務部長に就任。

第一生命保険株式会社

東京西支社 豊田営業オフィス

吉川 恵理

PROFILE

2023年4月入社、入社4年目。新人育成組織であるキャリアカレッジを卒業後、東京西支社豊田営業オフィスで活動をスタート。営業実績・営業員採用を積み上げ、現在ではサポートパートナー(SP)・リクルート所長(TRS)に任命。

( 聞き手:日経ビジネス発行人 松井 健 )

離職の慣習を断ち切る
早期戦力化と定着の両立

──2022年に踏み切られた採用・育成改革の背景を教えてください。

若松 業界全体として、営業職員の定着率向上や長期活躍への課題がありました。長期間での契約が前提となる生命保険において、担当者が長くお客さまに寄り添い続けられることは重要です。また、満足度の高いプランニングには、収入や支出の状況、ご家族の将来設計などを丁寧にお伺いしながら信頼関係を築くことが欠かせません。そのためには、生涯設計デザイナーが長く活躍できる環境づくりが重要だと考えていました。

もう一つ、生命保険業界は人口動態の影響を受けやすい市場であり、少子高齢化社会においては生命保険の領域だけで成長するには限界があります。そこで若者層を中心に資産形成への関心が高まっており、保障に加えて資産形成や資産承継のニーズにもお応えしていくことが求められています。そのためには、より一層の金融リテラシー教育やコンサルティング力の向上が不可欠です。

これらの課題を解決するには、生涯設計デザイナーが長期にわたって働けて、早期に金融リテラシー習得やコンサルティングスキルのレベルを向上させることが重要だと考えました。そこで入社1年間を教育期間と定め、徹底的に学んでもらうと同時に、最初の5年間は固定給の比率を大幅に引き上げました。

──成果はいかがでしょうか。

若松 改革の結果、2022年以降に入社した生涯設計デザイナーは、これまで時間をかけて習得していたレベルに短期間で到達できるようになりました。とはいえ人には得手不得手があるので、4月からはAIが最適なご提案をサポートするツール「デジタルバディ」を導入し、営業スキルの水準の底上げを図っています。デジタルバディに任せるのではなく、デジタルバディを活用して一人ひとりの成長を促すことを目指しています。

トレーナーとAIが支える
「一人で抱え込まない」職場

──実際に生涯設計デザイナーとして活躍中の吉川さんに伺います。入社経緯を教えてください。

吉川 以前から交流のあったママ友に、夫の保険相談をしたことがきっかけで声をかけられました。ちょうど第一生命の研修や給与の制度が変わる時期で、魅力的に感じました。3人の子どもを育てながら生き生きと働くその姿に、自分の未来像を重ねました。

──キャリアカレッジを含め、第一生命で働く魅力を教えてください。

吉川 もともと勉強は得意ではありませんが、生活に必要なお金の知識を学ぶため、自然と興味を持てました。大変でしたが、同期と支え合って卒業できました。大人になってから、こうして仲間ができる機会はなかなかないと思うので、貴重な体験でした。学んだことは現在の仕事にも確実に生きています。

第一生命はベネフィットワンなど福利厚生も充実しています。持株会をきっかけに株・投資に関心が生まれ、金融知識の学びにもつながっています。職場では育成担当者がずっと寄り添ってくれているので、一人で抱え込まずに楽しく働けています。また、デジタルバディにも様々なことを聞けるので、疑問点を解消しながら効率的に働けます。働く時間もお客さまのご都合を見ながら、ある程度は自分でコントロールできます。

──今までで一番うれしかったことを教えてください。

吉川 昨年4月、初めて法人契約をお預かりいたしました。なかなかお会いできず、何度も訪問していた社長からご連絡をいただき、契約をお預かりいたしました。その結果、過去にいただいたことのない給与となり、大きな達成感がありました。

──今後どのようなキャリアを目指していますか。

吉川 今年からサポートパートナーとして、新人育成にも携わるようになりました。同じようにしたらうまくいったと喜ばれるのがうれしく、自分は教えることが好きなんだと気づきました。今後は指導者を目指しています。

若松 頼もしいですね。吉川さん本人がお客さまに信頼されていること、それが重要です。これからも期待しています。

保障から資産形成まで
真の「一生涯パートナー」へ

──最後は若松さんに、今後の展望をお願いします。

若松 弊社は大手国内の生命保険会社の中で、初めて株式会社化しました。お客さまを変わらず支えるためには、会社が変化し続ける必要があり、決断しました。人もプロダクトも進化する必要があるとの考えから、変革と挑戦に取り組んでいます。

経営理念である「一生涯のパートナー」としてお客さまに向き合うには、従来の保障だけでは不十分です。保障と資産形成を同時に考える必要があり、今後それらをトータルでコンサルティングすることが求められます。最前線に立つ生涯設計デザイナーには、保障と資産形成・承継の一体コンサルを担ってほしい。だからこそ採用・育成を充実させるとともに、従業員に対するサービスも進化させてきました。今後ともこの方向性は変わらず、挑み続けていきます。

聞き手:日経ビジネス発行人
松井 健

1994年筑波大学卒業後、日本経済新聞社に入社。日経産業新聞編集長などを経て、24年より日経ビジネスなど経営誌の発行人を担う経営メディアユニット長。

第一生命保険株式会社

第一生命保険株式会社

〒135-8120 東京都江東区豊洲3-2-3
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https://www.dai-ichi-life.co.jp/

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