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企業と顧客を「つなぐ」交流創造で躍進するJTB 話題を集めた「U.F.O.」イベントの舞台裏に迫る

新幹線の中で「日清焼そばU.F.O.」を食するという禁断の“非日常体験”を実現したイベント「U.F.O.ソースエクスプレス」が2025年に大きな話題を呼んだ。同イベントをプロデュースしたJTBがMeetings & Events事業で手掛ける「交流創造」の価値とは。日清食品 マーケティング部 部長の白澤勉氏とJTB 執行役員の渡辺紳氏が語り合った。

新幹線で「U.F.O.」を食べる?
“超絶”非日常体験を実現

濃厚なソースの香りが魅力的な「日清焼そばU.F.O.(以下、U.F.O.)」を、周囲への配慮が必要な新幹線の中で食する──。そんなCMの世界を具現化したイベントが2025年8月、東京から新大阪へ向かう新幹線「のぞみ」の車内で開催された。キャンペーンの当選者と一般のツアー参加者、計42人が「U.F.O.」一色の車内で試食やクイズ大会を楽しむ様子は“超絶”非日常体験としてSNSでも大きな話題となった。

日清食品 マーケティング部 部長の白澤勉氏は「『U.F.O.』ファンの皆様に一生忘れられない体験をしていただきたかった。お客様とのリアルな接点を持つ機会が限られている中、ファンの声を直接耳にすることができた貴重な機会となりました」と語った。

図:土地を賃貸→大和ハウスリアルティマネジメントが建物を建築→建物を賃貸→テナント企業・家賃→大和ハウスリアルティマネジメント→地代
日清食品株式会社
マーケティング部 部長
白澤 勉氏

同イベントの企画から運営に至るまでの総合プロデュースを担ったのが、JTBのMeetings & Events(以下、M&E)事業だ。旅行にとどまらない「交流創造事業」の中核として位置付けられており、企業のブランド価値の向上を目的としたアウターコミュニケーションのほか、社員エンゲージメントを高めるインターナルコミュニケーションの領域でも価値提供を行っている。JTB 執行役員の渡辺紳氏は「M&E事業では、法人の課題を『交流』を通じて解決するのがポイントです。とくに参加者のハートに直接訴えるリアルなコミュニケーション・イベントで成果を出したいと考える企業様から高い評価を頂いています」と胸を張る。

旅行業界の第一人者ならではの
「つくる力」と「つなげる力」

東海道新幹線の車両を貸し切り、日清食品のCMで描かれた「U.F.O.ソースエクスプレス」を実際に運行するという斬新な企画は、JTBの一言がきっかけとなって生まれた。東海旅客鉄道株式会社(以下、JR東海)と長年連携を深めてきたJTBは、新幹線車両の企業プロモーションへの活用を検討していた。そんな折、JTBの社員が先述のCMを目にしたことが企画の発端となり、日清食品への提案に至った。「お話をうかがった瞬間、非常に面白いと思いました。お客様の想像を超えるユニークなプロモーションを展開し続ける『U.F.O.』のブランドアイデンティティとの相性も良く、実施に向けた検討はスムーズに進みました」(白澤氏)。

しかし、日清食品の期待に応えることは容易ではなかった。「車両の外観も『U.F.O.』色にしたい」という要望もあったという。「せっかくのイベントなので、できるだけインパクトを出したいと思いました。結果として車両ラッピングはかないませんでしたが、JTB様にいろいろなアイデアを出していただき、特製ヘッドカバーやタペストリーなどの車内装飾品から、Tシャツや切符ケースなど、数多くの魅力的なグッズを制作できました。さらには花王様の『リセッシュ』とコラボレーションした消臭企画も実現し、よくここまで動いてくださったなと思います」(白澤氏)。

写真:数多くの魅力的な「U.F.O.」グッズ
参加者には「U.F.O.」特製ヘッドカバー、切符ケース、特別デザインの「リセッシュ」、Tシャツが配布された

参加者が「U.F.O.」を食べた後、「リセッシュ」で自ら消臭を行うというユニークな企画は、約2時間半の乗車時間を最後まで盛り上げるために、後から盛り込まれたアイデアだ。「始めは冗談半分のアイデアでしたが、提案してみると喜んでいただけたので本当に良かった」と渡辺氏は笑顔で当時を振り返った。

JR東海や花王だけでなく、これまでにJTBが築いてきた多様な企業とのリレーションは、同社の競争力の源泉でもある。その強みを「交流創造事業」でも活用するべく、JTBは「つなぐ・つくる・つなげる」というスローガンの下、ステークホルダー同士のビジネスを独自のアイデアで結びつけてきた。「今回は、お客様の心を動かす体験イベントで『交流』による価値提供が成功しただけでなく、私たちも多くの学びを得ました。日清食品様のブランドに対するこだわりを深く理解するに至った経験は、その後のM&E事業の成長に大いに生かされています」(渡辺氏)。

写真:渡辺 紳氏
株式会社JTB
執行役員 ビジネスソリューション事業本部
事業推進部長
渡辺 紳氏

創業114年を迎えたJTB
「交流」を軸に次のステージへ

イベント当日は多くのメディアが取材に訪れ、その様子は6つのテレビ番組、147件のネットニュース記事で取り上げられたほか、SNSでも大きな反響を呼んだ。参加者からは「今まで食べた『U.F.O.』で一番美味しかった」「一生忘れられない経験になった」といった感動の声が多く寄せられた。「お客様から直接このような声を頂けたことは非常にうれしく、私たちがこの仕事に取り組む意義を再認識する機会となりました。様々なハードルはありましたが、JTB様と妥協なくやりきれたからこそ、今回の成果につながったのだと思います」(白澤氏)。

同イベントの成功要因について、渡辺氏は「日清食品様との方向性の一致」だと語った。「M&E事業では、お客様の真の課題に寄り添い、自由な発想でアイデアやソリューションを提案していく文化を大切にしています。今回は日清食品様と率直に意見を交換し合える関係性を築き、同じゴールに向かえたことも、成功を支える要因となりました」(渡辺氏)。

写真:通路から天井に至るまで「U.F.O.」グッズ一色で装飾された貸切車両
CMの世界を体感できるよう、通路から天井に至るまで「U.F.O.」グッズ一色で装飾された貸切車両。ここで42人の参加者が2時間半にわたる特別な時間を過ごした

「U.F.O.ソースエクスプレス」の成功により確かな手応えを得たJTB。渡辺氏が見据える、M&E事業の今後の展望とは。「今年で創業114年を迎えたJTBは、これまで多様な交流の場を提供してきました。これからも、人々の心を動かす新しい価値創造のソリューションとしてM&E事業を強化していきます。

さらに将来的には、世界各地のM&Eを通じて生み出される『人が出会い、心が動く交流の場』や『非日常体験』を、単発のイベントで終わらせるのではなく、交流のプロセスや参加者・顧客の意識や行動の変化をデータとして捉え、可視化・蓄積していきます。そうした価値を活用し、企業の本質的な課題解決に中長期的に伴走していきたいと考えています」(渡辺氏)。

法人領域の成長が著しいJTB。「交流」を新たな武器と定めた同社は今、心を動かすコミュニケーション・イベントを実現する唯一無二のビジネスパートナーへと進化を遂げている。

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