「エンジニアの仕事」と聞くと、1人で黙々とコードを書く姿を思い浮かべるかもしれない。しかし実際の開発現場では、仲間と悩み、意見を交わし、試行錯誤しながら1つの成果物を作り上げていく。TISIの開発体感セミナーは、そんなチーム開発のリアルを学生のうちに体験できる場だ。参加をきっかけに入社し、現在はエンジニアとして、また運営スタッフとして後輩を支える3名が、セミナーで得た気づき、入社後の成長環境、AI時代に求められる「考える力」について語り合った。
チームでものづくりをする
面白さを知った開発体感セミナー
瀧沢さんは入社9年目とのことですが、簡単な自己紹介をお願いします。
瀧沢 私は現在、技術本部のテクノロジー人材採用マーケティング室において、開発体感セミナーの企画・運営を統括しています。入社後4年目までは、エンジニアとしてシステム開発プロジェクトに参画していました。
学生時代は経営学科で学んでいて、入社当時はプログラミング未経験に近い状態でした。両親がエンジニアだったこともあり、エンジニアという職業には興味がありましたが、実際にプログラミングを体験したのは学生時代に開発体感セミナーに参加したのが初めてでした。セミナーではチームでアプリを開発する中で、経験者と未経験者が知識を補い合いながらものづくりを進めていったことが、とても印象に残っています。
技術本部 テクノロジー人材採用マーケティング室 チーフ
瀧沢 光希歩 氏
入社3年目で、現在は技術本部のデザイン&エンジニアリング部に所属している笹田さんは、当時どのようなきっかけで開発体感セミナーに参加されたのですか。
笹田 私の場合、学生時代に理工学部でプログラミングを学んでおり、Javaを使った授業も受けました。就職活動では、大学で学んだことを生かせる仕事がしたいと思い、IT企業を中心に見ていました。その中で当社の開発体感セミナーを知り、応募しました。
私がセミナーに参加した時は、2日間でWebアプリの改善点をチームで見つけ、作業を分担しながら修正していく内容でした。初対面の学生同士で意見を出し合い、何を優先するかを話し合いながら1つのものを作り上げていくのが、とても新鮮で面白かったです。
技術本部 デザイン&エンジニアリング部 シニアアソシエイト
笹田 陽友 氏
同じく技術本部のデザイン&エンジニアリング部に所属する、入社2年目の白川さんはいかがでしたか。
白川 私は学生時代、教育学部の情報教育専攻で情報分野も学んでいましたが、学部としては文系的な要素も強くありました。就職活動では、エンジニア職とITコンサルの2軸で考えていました。まずはSEの業務をしっかり知りたいと思い、開発体感セミナーに参加しました。
その時は5日間で、設計からコーディング、テストまで一通り体験できました。3人チームの全員が、その際に使用する言語に触れたことがなく、かなり苦戦しましたが、意見を出し合い、コミュニケーションを重ねて1つのアプリを完成させました。この経験を通じて、学校の友人たち向けとは異なる、社会人としての「適切なコミュニケーション」の重要性を学びました。
技術本部 デザイン&エンジニアリング部
白川 祐実 氏
瀧沢 開発体感セミナーは与えられた作業をこなすだけではなく、自分たちで何を作るか、どう進めるかを考える時間が多いのが特徴ですね。私自身も、他社の現場配属型インターンに参加したことはありましたが、開発体感セミナーで初めて「自分の意思で取り組んだ」という感覚がありました。それが、入社の後押しにもなっています。
笹田さんと白川さんにとっても、セミナーに参加した経験が入社の後押しになった部分はありますか。
笹田 短期間ではありましたが複数人で1つのものを作り上げる一連の作業を体感できたことで、「この会社ではこういう仕事をするんだ」というイメージが具体的に湧きました。また、社員の方がしっかりフォローしてくださったので、この会社なら自分のやりたいことができ、サポートもしてもらえると感じたことが、入社の後押しになりました。
白川 私も、入社後のイメージをつかめたことが大きかったです。5日間でさまざまな工程を経験できました。座談会も開かれ、社員の方々が学生に対して親身に話を聞いてくださったことや、社内の温かい雰囲気を感じられたことが、入社の大きな後押しになりました。
AIを活用する時代に
必要な「考える力」
開発体感セミナーを企画・運営する立場になって大切にしているのは、どのようなことでしょうか?
瀧沢 私が大切にしているのは、就活イベントというより、職業体験の場として、学生さんに1つでも多くの学びと気づきを持ち帰ってもらうことです。IT業界においてチーム開発は欠かせない要素なので、議論の仕方、自分たちで考えたものをどうスケジュールに落とし込むか、やり遂げる過程を体験してほしいと思っています。
笹田さんと白川さんは最近スタッフとしてセミナー運営に参加していますが、学生さんの様子に変化を感じることはありますか。
笹田 学生として参加した時と実施内容は大きく変わっていませんが、学生さんを取り巻く環境はかなり変わっていると感じます。今はコーディングをアシストするAI「GitHub Copilot」を使いながら参加していただき、より実際の開発環境に近い体験ができています。開発にAIを初めて使うという方ももちろん居られますが、中には当たり前のように、AIを使っている学生さんも居られることには驚きました。
白川 生成AIを、ソースコードを書かせるためだけでなく、プログラミングを教えてもらうために使っている学生さんもいました。1日目は会話についていけなかったり、難しそうにしていた学生さんが、AIを使いながら手を動かして確かめることで、最終的には自分で実装できるようになっていました。その様子を見て、短い期間でも大きく成長できるのだと感じました。
笹田 AIがない時代は「どう動かすか」という実装自体に意識が奪われがちでした。現在はAIに実装を任せることができるので、学生さんたちは「この目的を達成するためにはどう実装すべきか」という高い目的意識を持って、人間の頭で考えるべき部分に集中できていると思います。
瀧沢 学生として参加した立場と、開催する側の両方を経験して思うのは、自分たちで試行錯誤してチャレンジできるところが、開発体感セミナーの大きな強みだということです。その挑戦を支えるために、スタッフ側は事前準備をしっかり行う必要がありますよね。
笹田 そうですね。学生として参加した時は、実際に開発して、チームでこんなことをするんだ、会社に入ったらこういうことをするんだと実感できました。逆にスタッフとして参加すると、学生さん同士の会話の中に、業務でも使う考え方がたくさん出てくることに気づきました。作業分担や優先順位付けなど、実践的な体験ができることも、このセミナーの強みだと思います。
白川 スタッフになってみると、自分が業務で経験してきたコミュニケーションや考え方を学生さんに伝えることができ、とても良い場だと感じています。
入社後も続く、
学び合いながら成長できる環境
入社後の環境は、どのようなものでしょうか?
瀧沢 私は1年目の8月頃まで新入社員研修を受け、その後プロジェクトに着任しました。OJTだけでなく、プロジェクト全体で1年目の社員をサポートして育てていく雰囲気があり、いろいろな人に聞きながら仕事を進める中で、少しずつ成長できたと思います。
笹田さん、白川さんは、今年度からプログラミング実践研修のスタッフも担当していますね。
笹田 現在の新入社員向け開発研修は、大きく分けて、マナー研修後のプログラミング基礎研修と、その後のプログラミング実践研修があります。実践研修では、約1カ月半をかけて業務に関する知識を習得し、複数の機能を実装します。さらにスタッフと一対一で「この実装は何をしているのか」「なぜこういう実装にしたのか」といった理解度のチェックを行います。テストケースもチームで作成し、理解度チェックを通じて技術力や品質への意識を身につけていきます。
笹田さん自身、入社後の研修でどのような成長を感じましたか。
笹田 私の入社した年は入社後、7月末までマナー研修やプログラミング研修を受け、その後、技術本部に配属されて11月まで別の技術研修を受けました。その技術研修では、プログラミングだけでなく、期日までにどのくらいの品質で成果物を作るのか、チームでどう分担するのか、レビューで品質をどう見られるのかなど、開発実務につながることを学びました。
研修後は社内向けシステム保守を担当することになりました。初めてプロジェクトにアサインされた時には、すでに自分自身で仕事の進め方を考えられるようになっていたことが、大きな成長だったと思います。
実務に近い形で学べるのは大きいですよね。白川さんはどうでしたか。
白川 私も昨年11月まで研修を受け、その後は社内向けWebアプリの開発や保守運用に携わりました。研修では途中で挫けそうになるくらい難しいこともありましたが、プログラムを完成させてコードが動いた時には大きな達成感があり、自分が成長していると感じました。
プロジェクトにアサインされてからも、OJTの先輩が常に近くにいて、質問や相談がしやすい環境でした。プロジェクト内外を問わず声をかけてくれる先輩もいて、わからないことを話すと得られるものがあり、その積み重ねが知識やビジネススキルの向上につながっていると感じています。
瀧沢 TISIの場合、プログラミング実践研修を外部にお願いするのではなく、自社の技術本部が研修を企画して運営の一部も社員が担当しているところが特徴的です。組織として蓄積してきたナレッジや若手社員の経験を詰め込んだ教材を使用するため、質の高い育成ができています。
さらに、笹田さんや白川さんのような若手メンバーがスタッフとして関わることで、教える側としてアウトプットする機会にもなっています。レビューする立場になることで見えるものもあり、育成する側、される側の両面で大きな意味があります。
まずは体験してほしい
そこから見えてくるものとは?
学生の皆さんへのメッセージをお願いします。
瀧沢 学生さんの中には、IT経験のある方もない方もいると思いますが、エンジニアの仕事に関心を持ってくださった方には恐れずに開発のお仕事にチャレンジしてほしいですね。エンジニアの仕事が自分に合うのか、まずは試したいという方には我々の開発体感セミナーをぜひ試していただければと思います。
笹田 学生時代に情報系・ITを専攻して学んできた学生さんにとっては、企業に属してシステム開発の仕事に携わるにあたり、学生時代の学びが生きる場面もあれば、職業としてITを扱うからこそ初めて知ること・新たに学ばなければいけないことも実際のところは多いです。技術の革新が目まぐるしい現代だからこそ、裏を返せば常に学び続けることができる仕事だと思います。
白川 IT業界は変化が激しくて、新しい技術も多く、学ぶこともたくさんありますが、その分、達成感ややりがいのある仕事だと思います。TISIは、独立系SIerとして産業系、金融系、自社サービス開発、さらには合併したインテックによるロボット制御分野まで、幅広いジャンルの案件を保有しています。多くの社員がさまざまな分野に関わっている会社なので、いろいろな人に出会えるところが良いと感じています。部署が違う人とも交流できる環境があり、専門的な知識を持つ人たちと一緒に仕事ができる。そうした環境の中で自分を成長させたいと考えている人には、とても魅力的な環境だと思います。
瀧沢 人と人との交流があることも、TISIらしさの1つですね。開発体感セミナーでも、入社後の研修や業務でも、周囲と関わりながら学び、考え、成長していく機会があることは胸を張って言えますね。



