70年を通じアメリカ大豆が日米両国を結ぶ架け橋に
USSEC 日本副代表
開会にあたり USSEC 日本副代表の立石雅子氏は「米国の大豆生産者は、豆腐や納豆などの日本の伝統食から、畜産飼料、油脂、エネルギーに至るまで、日本の食卓と産業のインフラを支えています。サプライチェーンの不確実性が高まる今、大豆の価値と安定供給の重要性を発信しつつ、アメリカ大豆サステナビリティ認証プロトコル(SSAP認証)の取り組みを通じ、皆さまの企業価値向上と社会的信頼の確立に貢献してまいります」と述べた。
SUSS マークとは
持続可能な方法で生産・管理された米国産大豆が使われていることを証明する「SUSS マーク」。左が食品用、右が飼料用。
続くウェルカム・リマークスで米国大使館農務担当公使のジーン・ベイリー氏は「この70年、米国産大豆は、日米両国を結ぶ架け橋として日本の食料安全保障と食文化を支えてきました。今後も、これまで築いてきたパートナーシップを基盤に、次世代に向けた協力関係の継続と発展を期待します」と挨拶。
また、USSEC CEOのジム・サター氏は「米国の大豆生産者の97%は数世代にわたる家族経営です。責任ある土地管理と革新を通して、持続可能な農業と安定供給に取り組み、日本の食産業を支え、次の時代に向けて共に歩んでまいります」と語った。
米国大使館 農務担当公使
USSEC CEO
生産者が語るアメリカ大豆のサステナビリティ
セッション1のテーマは「アメリカ大豆の持続可能性の進捗状況とパートナーシップの主な成果」。冒頭にUSSEC マネージング・ディレクターのロザリンド・リーク氏が、21年の東京五輪では持続可能な調達コードに認定され、現在約280の商品にSUSSマークが付いていることを紹介。
続いて、アメリカ大豆協会(ASA)会長のスコット・メッツァー氏が生産者代表として「オハイオ州ウィリアムズポートで、6代にわたり守り続けてきた農場を次世代によりよい状態で継承するため、土壌改良や保全を含めサステナブルな取り組みに注力しています」と述べた。
また、USSEC会長のマイク・マクレイニー氏は「サウスダコタ州北東部の農家の4代目です。持続可能な農法を取り入れ、受け継いだときよりも良い状態で農地を引き継ぐことを目指しています」と語った。
アメリカ大豆協会(ASA) 会長
USSEC 会長
USSEC
マネージング・ディレクター
持続可能な調達の重要性が高まる日本の現在地
セッション2は「日本での認証制度、トレーサビリティ、およびSUSSマークの普及促進」について。ニューラルCEO・信州大学特任教授の夫馬賢治氏は、大豆と持続可能性の最新動向について「農林水産省の『みどり戦略』により、食品企業における持続可能性に配慮した輸入原材料調達は24年時点で49.3%まで上がっています。地球温暖化対策計画においては畜産分野でも温室効果ガス削減の計画により、飼料調達を含めた取り組みの適用が拡大しています。市場の新たな動きとしては、26年4月に三菱UFJフィナンシャルグループが、南米の大豆調達のあり方に対する意思を表明しています」と説明した。
三好食品工業代表取締役で日本豆腐協会会長の三好兼治氏は「協会では22年からUSSECと共にTOFU FUTURE PROJECTを推進。豆腐づくりに最適な米国産大豆を安定的に調達する仕組みづくりを目指しています。当社も16年から使用しているSUSSマークの活用を協会員に促進し、日本の豆腐の価値や信頼性向上に努めています」と述べた。
ニューラルCEO
信州大学特任教授
三好食品工業 代表取締役社長
日本豆腐協会 会長
その後行われた表彰式では、アメリカ大豆サステナビリティアンバサダー賞が三好食品工業に、アメリカ大豆サステナビリティ特別感謝賞が農林水産省に贈られた。農林水産省 大臣官房 新事業・食品産業部 食品製造課 課長の野添剛司氏は「農林水産省とSSAP認証活動の理念の共通性や、政策と現場をつなぐ多くの取り組みを評価いただいたものと受け止めております」と述べた。
最後にUSSEC 東アジア担当エグゼクティブディレクターのカルロス・サリナス氏が「米国は世界トップレベルの大豆生産技術を誇っています。不安定さが増す未来に、需要に見合う供給を続ける課題はありますが、これまでに築いた日本と米国のパートナーシップで乗り越えていきます」と語り、モーニングセッションは終了した。
農林水産省 大臣官房 新事業・食品産業部 食品製造課 課長
USSEC 東アジア担当エグゼクティブディレクター
70年の歴史を背景に連携を強化した署名式
同日、USSECは本記念事業の一貫として、日本豆腐協会および全国納豆協同組合連合会との間で覚書(MOU)を締結した。署名式を終え、三好氏は「豆腐と納豆は日本の大豆食品の中心で、消費する原料大豆は年間約70万トン。豆腐用の約4割、納豆用の約6割が米国産大豆です。本日のMOUは、米国産大豆の安定供給と持続可能な製品供給に向けた、一層の連携強化を誓うものです」と述べた。
また、その後開催されたレセプションにて、ジョージ・グラス駐日米国大使は「米国産大豆は70年にわたり、日本の人々の健康を支え、食料の安定供給に貢献し、両国の経済を強化してきました。USSEC日本事務所開設70周年、そして、豆腐と納豆という日本を代表する高たんぱく食品の生産を支援する覚書が締結されたことに、心よりお祝い申し上げます」と祝辞を述べた。




マッカーサーハウス(駐日米国大使公邸)にて行われた署名式には、マイク・マクレイニー氏と、全国納豆協同組合連合会会長の長谷川健太郎氏(写真左上)、日本豆腐協会会長の三好兼治氏(写真右上)、立会人としてジョージ・グラス駐日米国大使が出席。米国大使館農産物貿易事務所(ATO)所長のライアン・ベッドフォード氏が覚書の証人となった(写真下)。
