広告業界転職最新動向
ヒットを支えるプロフェッショナル
前編 成長するため自分と向き合い、新たなステージへ 後編 ヒットのヒントは「生活者」を深く知ることから
後編 ヒットのヒントは「生活者」を深く知ることから

博報堂に転職した後に相良氏が気づいた広告マンとして大切なこと、そして入社2年を経過した今の心境とは? さらに川村氏の小説『四月になれば彼女は』が生まれるきっかけになった意外な取材結果、メガヒット映画『君の名は。』の製作秘話も明かされる。

品田博報堂に入社してから仕事をするうえで参考になったこと、気づいたことはありますか。

相良博報堂が企業理念として掲げる「生活者発想」には、とても共感しました。人を消費者としてだけではなく、社会の中で主体性を持って生きる「生活者」として捉え、深く知ることから新しい価値を創造していこうという考え方です。ヒットを生み支えるには、生活者を深く知ることが何よりも大切だということです。

川村それは本当に大事ですよね。実は僕が恋愛小説を書こうと思ったとき、男女が出会って恋愛する物語になると思い込んで取材を始めました。でも100人以上に話を聞いた結果「誰も熱烈な恋愛をしていない」ということに気がついたんです。大衆の心は魚影みたいなもので、すぐに違うところへ移ってしまう。今は恋愛できなくなった男女を主人公にしたラブストーリーにより“時代”を表現できる。そう思って書いたのが『四月になれば彼女は』なんです。

経営に携わってみたい。様々な角度からプロジェクトを支える存在になりたい(相良)

相良なるほど。川村さんは人々が潜在的に感じている常識のズレを、小説を通して浮き彫りにしているということなんですね。

品田相良さんは今、博報堂でどんな仕事をしているんですか。

相良無料対話アプリなどを運営するIT関連企業さんを担当しています。営業のリーダーとして、主にスマホ向けゲームアプリのCMづくりに携わっています。そこでの自分の役目は、CMの目的、つまり本質からズレないようにすること。クリエイターがつくったCMプランでクライアントが求めるCM投資効果を得られることができるかどうかを大切な視点にしています。

品田スマホゲームの場合、面白そうだと思ったらその場で即購入につながるから、CMの影響はとても大きいですよね。重要な仕事を任されているんですね。

相良その分、やりがいも大きいです。博報堂での仕事はアイデアのアウトプットのすごく近いところにいる気がします。例えば前の職場ではクライアントに対し「自分たちに仕事をさせてください」とお願いするところから始まりました。これが博報堂だと最初から仕事のオーダーがあって、スタートが早い分クオリティーを高めてくださいというような話になる。会社のサイズの違いと言えばそれまでですが、仕事に臨むスタートライン、スピード感、ダイナミズムの違いは大きいと感じました。

部活のように楽しんで仕事する博報堂の姿に好感

川村僕も博報堂には、お世話になっています。ケトルやSIXなどユニークなグループ会社がいくつもありますよね。そして、それぞれが博報堂本体とリレーションしながら面白いことをやろうという空気を感じます。部活動のように楽しみながら仕事をしているスタイルに、とても好感を持っています。

相良川村さんが広告会社と一緒に仕事をするのは、主にどんなときですか。

恋愛について100人以上にインタビューしたところ、誰も熱烈な恋愛をしていなかった(川村)

川村映画のプロモーションをするときに広告会社の力が必要になるので、よくお願いしますね。あとは映画と商品を結びつけて宣伝する、タイアップとか。うまく間に入っていただいて、両者にとってベストと思えるカタチを見つけてもらいます。映画製作に出資していただくこともありますね。

品田いろんな接触パターンがありますが、川村さんは広告会社にどんな印象を持っていますか。

川村僕は広告会社というよりも人を見ているんですよね。お付き合いしている方たちは、広告会社という場所にいるんだけども、きちんと自分のやりたいことがある。そしてクライアントのためにやりたいこともある人たち。そのために新しい表現を発明したいという思いを持っているところは共通していますね。

品田広告に携わっている人は、企業がつくる新商品とか、流行とか、今の時代とすごく向き合うじゃないですか。一緒にいると刺激されますよね。

川村そう。これが売れた、あれは全然売れなかったとか、そういう話は聞いていて面白い。先ほどの魚影の話じゃないけど、潜在的に欲しいと思っているものは目の前にある欲しいものとは違う。その違いは広告業界の知り合いをはじめ多くの人と触れているからこそ気づくことで、映画や小説のヒントになることがあります。

ドラスティクな変化と安定が両立する博報堂の魅力

品田違和感のあるものを見つけてきて見せるという手法は、川村さんが映画や小説でやり続けていることですよね。広告会社も、そんな新しい表現を求められる機会が多そうですね。

相良確かに、考え抜いてつくったアイデアがクライアントから「企画が弱い」とか「既視感がある」と言われてしまうことはありますね。

品田この業界の人にとっては、ある意味定番の聞きたくない言葉ですよね(笑)。で、その既視感をどう乗り越えていくんですか。

相良提案アイデアの要素を因数分解して、その中で何を残し、何を消せば、クライアントが納得する表現になるのかをスタッフと考えるのですが、僕はまず自分でも考えてみます。自分もアイデアを考えることで見えてくること、スタッフと議論できることってあると思うんです。

広告に携わる人たちは時代と向き合っている。彼らと一緒にいると、すごく刺激される(品田)

川村そうやって何かを追求することで気づくことがありますよね。例えば僕が小説を書いて気づいたのは、小説は音楽を鳴らせないということ。そこから映画で音楽を効果的に使いたいと思って手がけたのが、サカナクションに音楽をお願いした『バクマン。』。RADWIMPSにお願いした『君の名は。』なんです。逆に映画をつくって発見したこともあります。新海誠さんが『君の名は。』で恋に落ちる物語をやるなら、僕は恋が終わった男女がそれを取り戻そうとする物語をつくろうと思ったのが『四月になれば彼女は』でした。

品田小説や音楽を通して表現の幅を広げる。そして、その活動がホームである映画製作に生かされていく。すごくいい循環で、これからの作品づくりも期待できますね。相良さんは、この先どんなことに挑戦したいですか。

相良漠然とですが、経営に関わってみたいと思っています。例えば尊敬するスタッフの方がプロジェクトを立ち上げるときに自分も参加させてもらう。そして、その人の力を発揮させるために営業、プロデュース、マネジメントなど様々な角度からプロジェクトをバックアップしていくハブになれれば。

川村博報堂は社内ベンチャー制度もあるし、ユニークなグループ会社もある。いろいろな可能性がありそうですね。

相良ドラスティックな変化を求めることができるし、5年、10年先を見据えたキャリアプランもじっくり考えることもできる。そんな懐の深さも博報堂の魅力で、さらに考え方がポジティブになってきたように思います。

株式会社博報堂 人事局 金丸紀之氏
プロフェッショナルに、さらなる成長を。博報堂のプロフェッショナル採用

2020年に向けて、国内景気は活況を呈してくる見込みです。これからさらに広告業界も活気づくことが予想されます。そこで、博報堂は広告業界経験者の採用を積極化します(プロフェッショナル採用)。

プロフェッショナル、つまり自分の確かな専門性を持つ人には、それを武器に博報堂で新しいネットワークを形成し、自らが面白いと思えることに積極的に取り組んでもらいたい。そこで成長できる環境が、博報堂にはあると自負しています。

広告の仕事の面白さは、人の気持ちを動かし、人を動かしていくこと。誤解を恐れずに言えば、「金儲けより、情儲け」。このアイデアは面白い。きっと人々は動く。だから、一緒に実現しよう ! という、周囲の人々の巻き込み方が求められます。前向きさとひたむきさを磨く中には、人間としての成長実感もついてきます。

現在の広告業界には、相良のように何となく成長機会を自分の中にとどめている人も多いはずです。実はここ数年「第二新卒」の募集も続け、16年度は15年度の約2倍の中間入社者を採用していますが、広告業界からの転職者も多く活躍しています。ぜひ自分の経験をもとに、博報堂に新しい風を吹き込んでほしいですね。

前編 成長するため自分と向き合い、新たなステージへ
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