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又吉直樹著『火花』が待望の映像化─NETFLIXで「火花」独占配信! 6月3日(金)全世界同時配信!

第153回芥川賞を受賞した、人気お笑いコンビ・ピースの又吉直樹の小説『火花』。累計発行部数250万部以上という異例の大ヒットとなった同作が、待望の初映像化。6月3日から全10話のオリジナルドラマとしてNetflixで独占配信される。日経BPヒット総合研究所上席研究員・日経エンタテインメント!編集委員の品田英雄が、Netflix日本法人でPRを担当する中島啓子氏に作品の魅力と映像化に至る経緯、サービスの魅力について聞いた。

映像化権獲得の決め手は、制約なきドラマ制作
日経BPヒット総合研究所上席研究員 「日経エンタテインメント!」編集委員 品田 英雄

品田事前に試写で数話、そして今、第1話を4K画質であらためて見させていただきましたが、まず冒頭の花火のシーンがスケール感もあって、とても美しいですね。ドローンを使った撮影ですか?

中島たしかドローンと大きなクレーン車も使っていますね。

品田やはり、かなり予算をかけているんですね(笑)。花火のシーン以外にも、撮影にはすごくこだわっている印象です。夜のシーンも闇の奥行き感がきれいに映っていて「こんなに見えるのか」と驚きました。『火花』はどちらかといえばアクションのように派手ではない、静的な作品ですよね。4K画質が人間ドラマ的な作品に対してどのように作用するのか少し気になっていたのですが、映像に深みとか立体感を与えるという意味ではすごく効果的だと感じました。

中島ありがとうございます。廣木総監督をはじめ制作に携わった方々にお願いしたのは、バジェット(予算)が上がったとしてもクオリティーの高いものをつくりたいこと。それから10話で1本の映画として見られる、スケールの大きな物語にしたいということでした。そうした実験的な取り組みができることを、クリエイターの方々にはとてもよろこんでいただきましたね。4Kでの撮影には5年後、10年後に見ても古くない作品を目指しているという理由もあるんです。

品田小説『火花』をNetflixのオリジナルドラマとして制作・配信することになった舞台裏って、どんな感じだったんですか。

中島Netflixはオリジナルドラマの制作に力を入れています。実はNetflixのコンテンツ制作チームがいるのは、本社のビバリーヒルズと日本だけなんです。それだけ日本でつくるコンテンツは重要な位置づけであるということを分かっていただくために、日本でのローンチ前から多くのメディアや映像制作にかかわる方々とお目にかかる機会をいただきました。その中に当然、吉本(吉本興業)さんもいらして、対話を続けていく中で吉本さんの側から『火花』映像化のご提案をいただいたという形です。

「火花」STORY

売れない芸人の徳永(林遣都)は、営業で行った熱海の花火大会で先輩芸人である神谷(波岡一喜)と電撃的に出会い、強く惹かれ、弟子入りを申し出る。神谷は天才肌であり、かつ人間味に富んだ人物。神谷は自分の伝記を書くことを条件に、徳永を受け入れる。以降、徳永と神谷は頻繁に会っては酒を酌み交わし、神谷は徳永に笑いの哲学を伝授しようとする。吉祥寺の街をさまよいながらキラキラと輝く時間を共有する2人だったが、やがてそれぞれの進む道は決定的に異なっていく……。

場面写真
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品田『火花』は芥川賞受賞作にして、昨年もっとも話題になった小説です。映像化権をめぐって、かなりの争奪戦が繰り広げられたと想像しますが、いかがでしたか?

中島後で知ったことですが、テレビ局さん、映画配給会社さんといった主要なところは全社からオファーがあったと聞いています。

品田全社ですか! 映像化権獲得の決め手は?

中島弊社を選んでいただいた理由の一つは、制作における自由度の高さにあるだろうと思います。例えば弊社のオリジナルドラマには、尺(放送時間)の制限が一切ありませんし、スポンサーはいないのでCMを挟む必要もありません。そして『火花』については6月3日に全10話を一気に配信するので、来週続きを見てもらうために無理にラストを盛り上げるといった小細工をしなくてもいいわけです。逆にいえば、従来のつくり方では原作の世界観を忠実に映像化するという目的を果たすことが難しかったともいえるでしょうね。

品田『火花』は6月3日から世界190の国と地域で同時配信されますね。とてもスケールの大きな展開で驚きますが、『火花』のように極めて日本的な作品を世界に向けて発信することで起こる現象って、どんなことを予想していますか。

中島主人公たちが情熱を注ぐ漫才は、日本独特のカルチャーで海外の方には分かりにくいかもしれません。それが世界でどう受け止められるか楽しみでもあり、予想がつかないところもありますね。ただ、夢を追いかける青春の物語は全世界に通じるものだと思うので、そこは受け入れてもらえると確信しています。あとは『火花』の配信をきっかけに、漫才が「カラオケ」のように世界に広がったら面白いですよね。

品田日本での試写会ではどのような声が上がっていますか?

中島「泣けた」と感動してくださる方がとても多いです。いつもは「泣ける感動作」と宣伝すると、「全然泣けないよ」という人も多いので個人的には言わないようにしていたんです(笑)。でも、これだけたくさんの方に泣いていただけるのなら、声を大にして「泣けます!」と宣伝しようかと思えるくらい前評判は良いです。

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