日経トレンディネットSpecial
ほうじ茶の心地よい香りを生み出す絶妙な火入れ

渡辺そもそもほうじ茶とはどのようなものですか? ほうじ茶と番茶を混同している人も多いと思いますが…。

志田ほうじ茶を番茶と呼ぶ地域もありますが、一般的に番茶は若葉ではなく成長した規格外の茶葉を使った煎茶のこと。ほうじ茶は煎茶を焙(ほう)じて作ったお茶を指します。加熱することで、糖とアミノ酸が反応しておいしい香りが立ちます。また、カフェインがほどよく飛んで、飲みやすいお茶になります。

渡辺伊藤園のほうじ茶のこだわりはなんでしょうか?

志田ほうじ茶を作る上で最も大切にしたいのは香りです。まず伊藤園では、最も香りの良い最初の若葉、一番茶だけを使っています。蒸し、揉(も)み、乾燥などの工程を経て煎茶を完成させ、これを火入れします。

渡辺私も静岡にある伊藤園の工場を取材したことがありますが、各工程に熟練の職人がいて、彼らが経験と勘を頼りに本当に微妙な調整を行っている仕事ぶりを興味深く拝見しました。ほうじ茶の場合は、火入れ職人も登場するわけですね。

志田はい。おいしい野菜炒めは全部の具材がほどよい食感に仕上げられていますよね。あれは、野菜の種類で炒める時間を加減したりして、火の入れ方をうまく調整しているからです。ほうじ茶もそれと同じで、まず使用する茶葉の状態を見極めてしっかり分類します。分類した茶葉の一つひとつに芯まで火を入れることで、香ばしく甘く心地よい豊かな香りを引き出し、ブレンドしています。当社のほうじ茶の茶葉製品でぜひ試していただきたいのですが、茶葉をつまむと簡単に粉々になります。これはまんべんなく絶妙な加減で火入れされている証拠です。

伊藤園の良質な茶葉を使ったほうじ茶商品がローソンから!

この秋、10月24日より、近畿圏のローソンでは、伊藤園のほうじ茶を活用したオリジナル商品を取りそろえた。「ほうじ茶ごはん幕の内」「ほうじ茶ごはんおにぎり」「ほうじ茶入り和パスタ」「Uchi Cafe' SWEETSほうじ茶のロールケーキ」「ホットケーキ(黒蜜&ほうじ茶ホイップ)」とバラエティー豊かだ。

商品の開発を担当したローソン 商品本部 近畿商品部チーフマーチャンダイザーの井上健治氏によると、2016年春ごろからほうじ茶ブームが目に見えて広がってきたという。「近畿にはもともと家庭でほうじ茶を飲む文化があることから、昨年からその地域特性を踏まえ、ほうじ茶飲料の拡充に力を入れてきました。加えて、飲料以外での展開を検討する中で、お茶業界をリードする伊藤園のCVS営業2部の佐々木部長に相談したところ、良質なほうじ茶を料理などに活用できる原料として供給してもらえることを知り、さまざまな中食の商品開発へとつながっていきました。30~40代のお客様には少量でいいから上質なものを食べたいというニーズが高まっています。ほうじ茶の豊かな風味は、そのようなニーズに合致した新しいフレーバーだと思います」(井上氏)。

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渡辺「お~いお茶 ほうじ茶」の特長を教えてください。

志田第一に旨み、香り成分が豊富な一番茶を100%使用していること。第二に高温度短時間抽出で、雑味を抑えた“やさしい味”に仕上げていること。そして第三においしさの鮮度を守る『新・鮮度ボトル』の採用です。ボトルの肩の部分、キャップとラベルの間の中身が見えている部分に80本の細かな溝を刻んでいます。これはコンビニの強い照明を拡散して中身を光による劣化から守るための工夫です。

渡辺え!? 随分と凝った意匠だと思っていましたが、そんな機能が隠れていたとは……大変なこだわりです。

志田理想のおいしいお茶を追求して、お茶の葉から作っている伊藤園では、お茶は"鮮度"が命と考えています。私たちはお茶屋として鮮度を守るためにできる限りの努力をしています。新鮮な茶葉で抽出し、鮮度の良い状態でボトルに詰めて中の空気は抜く。さらに、私たちの手を離れた流通の現場でも鮮度維持のためにできることを常に模索しています。ぜひ、ほうじ茶本来の自然で心地よい香りを楽しんでいただきたいです。

商品特徴
旨みと香り凝縮のほうじ茶はラテにアイスに大活躍

渡辺ほうじ茶ブームで見逃せないのが「ほうじ茶ラテ」の存在です。伊藤園はお茶の新しい楽しみ方を提案するブランド「TEAs' TEA」からいち早く「ほうじ茶ラテ」を世に送り出しました。その全く新しいおいしさは、イチゴ大福以来の発明ではないかと驚きました。茶葉をそんなふうに使うことに対して社内で反対する声はなかったんですか?

小笠原反対する声はたくさんありましたが、最終的には理解を得られました。伊藤園は創業から今日に至るまでお茶屋です。茶道には「真・行・草」という考えがありますが、私がチャレンジすべきことは、「草」の部分でお茶を楽しんでいただく世界をつくることだと思っています。それは、お茶への門戸を広げていくことです。ほうじ茶ラテは新しい価値観を提案し、新たなお茶の楽しみ方を生み出せたと考えています。

累計1000万本以上を売上

累計1000万本以上を売り上げている「TEAs' TEA NEW AUTHENTIC ほうじ茶ラテ」。ほうじ茶の新しい楽しみ方を提示した。

渡辺イノベーションには抵抗がつきもの。逆に言えば反対されるような斬新なものでなければ社会に大きなインパクトは与えられません。

志田ほうじ茶のとても面白い利用法があります。これを召し上がってみてください。よくある100円のバニラアイスに、水やお湯に溶かす粉末タイプのインスタントほうじ茶をかけたものです。

NINJA ICE

渡辺へ~、思いもよらない組み合わせですね。……おいしい! 香ばしさとほどよい苦みが加わって、高級アイスの味わいです。いやはや驚きました。

小笠原日本生まれのほうじ茶で味がドロンと化けるということで、「NINJA ICE(ニンジャアイス)」と名付け、さまざまな機会にご紹介しています。粉末タイプのほうじ茶はいろんな料理にかけて楽しめます。香りと旨みが増すので減塩にも役立てられるかもしれないと、健康面での活用の広がりにも期待しています。

渡辺ほうじ茶ブームは、そもそも「ほうじ茶ってこんなにおいしかったんだ」と発見できる上質なほうじ茶があったからこそ。そんなおいしいほうじ茶を提供し続ける伊藤園のたゆまぬ努力が、このブームの陰にあったことがわかりました。

今日はありがとうございました。

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や~るじゃん、ほうじ茶
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協力/株式会社伊藤園