蟹瀬初代「日産リーフ」の発売は2010年。世界で累計約28万台が販売され、EVのパイオニアとなりました。その間、世界的な脱ガソリン・ディーゼル車の動きが見られ、充電インフラの整備が進むなど、EVを取り巻く環境は大きく変化しています。
小塚EVという市場セグメントを創造する立場にあった初代「日産リーフ」は、お客さまのEVに対する不安を払拭するという使命を担いました。販売店ではクルマそのものについてだけでなく充電インフラの問題の説明に力を入れ、日産はインフラ整備を率先して行ってきました。また、段階的にバッテリーを改良し、新型「日産リーフ」は初代の約2倍の航続距離を実現しています。航続距離や充電への不安が解消され、「今こそ排気ガスのないゼロエミッション車を」と積極的に選ばれるようになっています。
蟹瀬ここ数カ月ではフランスに続き英国でも2040年までにガソリン車の販売終結の方針を固め、中国でもガソリン車の規制強化の動きがあるなど、政府の主導によってEVへの転換が大きく進展しようとしています。長く次世代カーの本命と言われてきたEVですが、すでに実用的な性能で高い評価を聞くようになっています。
小塚はい。乗っていただくとEVならではの加速の良さや静粛性能など、即座にその良さを体感していただけます。初代「日産リーフ」を購入したお客さまの約80%から「もうガソリン車には戻れない」という声をいただいており、最近は口コミでの購入動機も広がっています。
蟹瀬これまでエコカーでは燃費が注目され、実際には“エコロジー”よりも“エコノミー”に比重があった中、初代「日産リーフ」は環境意識に確かなエコ性能で応えるクルマとして存在感を示してきました。
小塚新型「日産リーフ」はバッテリー性能が向上しているため、同じ充電時間でも走行距離が増えています。自宅での駐車時間を利用した充電も可能。どこでも手軽に充電できるのは、実に大きな魅力だと考えています。

蟹瀬EVの国際競争が激化する中で、日産のEVとして注力するポイントは?
小塚第一に最先端の技術です。知能化の技術を駆使した「プロパイロット パーキング」は、駐車をラクに行えるだけでなく、自動駐車という「未来的」な技術によるワクワク感を味わえます。さらに新搭載した「e-Pedal」も新感覚のドライブを楽しめる最先端の技術です。
蟹瀬EVで先行してきた日産ならではのノウハウも詰まっていそうです。自動運転機能の「プロパイロット」もセレナに続き搭載していますが、モーター制御のためレスポンスが早いEVはこのような知能化の技術との相性も良く、ガソリン車にはないきめ細かな走りを期待しています。
小塚28万台を世界に送り出し、そのユーザーの声を生かせることは大きなアドバンテージです。EVへの新規参入も増えており、今後競争は激化していきますが、そうなれば市場は動き、日産のEVへの評価もさらに上がるものと信じています。

