空気予報 空気の未来を考えよう
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赤ちゃんの肌と空気
生後すぐから保湿の準備!

2016.11.18

(文/山田真弓)

<<大人の肌と比較編はこちら

大人の肌と比較編でお伝えした通り、生まれたばかりの赤ちゃんの肌はツルツル、すべすべというイメージが強いが、実は皮膚の厚さは大人の半分ほど。水分量や皮脂量も大人よりずっと少なく、バリアー機能が十分ではないため肌トラブルが起きやすい。

ではそんなデリケートな肌をどうやって守ればいいのか。皮膚科医の山本綾子先生は「スキンケアと運動が大切です」と話す。

生後すぐからスキンケアを開始してOK!

生まれたばかりの赤ちゃんは全身が白いクリームのような胎脂(たいし)に覆われており、これは赤ちゃんを感染症から守る役割がある。しかし胎脂は生後ほどなく失われてしまうといわれており、胎脂が失われると赤ちゃんの肌はすぐに乾燥し始める。

生後28日未満の新生児期から保湿をすることで肌トラブルを減らせるという点では、2014年10月に「新生児期の保湿がアトピー発症率を3割減らす」という発表を国立成育医療センターが「J Allergy Clin Immunol」誌に発表し話題になったほど(関連リンク)。保湿をすることで皮膚のバリアー機能を補い、皮膚から体の中に異物が入ることが防げて、また体内の水分が蒸発することも防げるという。

では具体的にどのような保湿剤を使えばいいのか。

「白色ワセリン(プロペト)などの油脂性の軟膏や、医療機関で処方される軟膏やローションなどの保湿剤はもちろんのこと、刺激の少ない市販のローションなどの保湿剤を使って、お風呂上りなど清潔な状態の肌を保湿することで、乾燥を防ぐことができます」(山本先生)

また市販の保湿剤を選ぶときのポイントとしては、「肌の弱い赤ちゃんの場合、できるだけ添加物の少ないものが安心です」と山本先生。

保湿で赤ちゃんの肌トラブルを防ぐ(イラスト/熊谷由佳)

“除菌”“肌に優しい植物性○○配合”が肌トラブルに?

入浴の仕方も注意が必要だ。

東京都福祉保健局の「東京都こども医療ガイド」の「スキンケアのコツ─解説─」では、入浴時の注意点として「特別な香料などが入っていない普通の浴用石けんを使用」することを勧めている。山本先生も「赤ちゃん用の製品の中にも、“除菌”“肌に優しい植物性○○配合”とわざわざ成分を追加している場合があります。でももしかしたら、その追加した植物性のものにかぶれる可能性もあるのです」と話す。

また、洗い方にも注意が必要だ。赤ちゃんの洗い方としてはガーゼなどを使うこともあるが、基本的には石けんを手の平などでよく泡立てて、ゴシゴシこすりすぎないようにする。

「入浴後は綿100%のタオルで優しく肌をふいて、すぐに保湿剤をぬることで、乾燥を防げます」(山本先生)

赤ちゃんの肌トラブルに多い、おむつかぶれについても予防が大事だ。おむつの中はどうしてもむれやすくなるので、こまめに取りかえるようにする。「排便時は大腸菌など腸内細菌や酵素などの刺激物が多く、特に下痢をしたときは普段よりも刺激性が高くなるためおむつかぶれを起こしやすくなります。また、いまの紙おむつはすばやくたっぷりと水分を吸収してくれるので、長時間使えそうですが、おむつの中はどうしてもむれやすいのです。とくに下痢のときは、ぬるま湯をペットボトルなどに入れて、お尻を洗い流してあげると、使い捨てのお尻ふきでは取れにくい便なども落ちて、かぶれにくくなりますよ」と山本先生。なるべくこまめに取り替えて、ぬれタオルなどでふいたり臀部浴(でんぶよく)をするといいが、臀部浴時は入浴時と同じくゴシゴシこすらないこともポイントだという。