空気予報 空気の未来を考えよう
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眠りの質は空気が決め手
厚着するより寝具を工夫

2017.01.12

(文/山田真弓)

<<光と温度と湿度の関係編はこちら

冬なら羽毛ふとん+ウールやカシミヤの毛布

身体と寝具の間にできる空間の温度や湿度である「寝床内気象」を快適に保つ。つまり寝具の中の空気を快適に保つことで、「睡眠の質を高められるようになる」と東京西川の“眠りのプロフェッショナル”、スリープマスターの杉原桃菜さんは話す。具体的には寝床内気象を年間通じて温度は33±1℃、湿度は50±5%に保つのだが、そのポイントは「季節に応じた寝具の組み合わせ」にあるという。

(画像提供:東京西川)

つまり図のように、室温によって掛けふとんの組み合わせを変えるのだが、例えば冬場など、室温10℃以下になる場合はウールやカシミヤの毛布、あるいは真綿の掛けふとんを内側にかけて、その上に羽毛ふとんをかける。室温15℃前後ならかけるのは羽毛ふとんだけ。室温20℃前後ならかけるのは真綿ふとんだけ。さらに室温25℃以上の夏場は綿毛布やタオルケットだけで十分だ。

寝具の種類や素材の組み合わせは湿度にも関係してくる。例えばアクリルの毛布などは洗濯機で洗えて便利なのだが、綿素材に比べて吸水力が弱い。しかし人間は冬場でもコップ約1杯の汗をかくといわれているので、汗を吸わないものだとふとんの中に湿気がたまり、ムレや寝冷えの原因にもなる。

冬でも綿パジャマが最適

また、気を付けたいのが寝るときの服装。特に冬場はフリース素材などの厚手の寝間着を着て寝る人も多いだろう。しかし化学繊維の寝間着は静電気が起こりやすく、肌の乾燥の原因になるだけでなく、汗も吸収しにくいのであせもの原因になることもあるという。汗をかくことを考えれば、冬でも綿など天然素材の寝間着がベストなのだ。

「睡眠時は20〜30回程度の寝返りを打つのが理想的と言われています。ずっと同じ体勢でいると、血行が悪くなったり体温が上昇したりするため、体の向きを変えて調節しているのです。だから、厚手の寝間着よりも薄手でゆったりとしたサイズのパジャマのほうが動きやすくよいのです。綿素材なら汗も吸収してくれますし、ふとんや毛布よりも日常的に洗濯しやすいですよね」(杉原さん)。